世界J・フライ級王者。王座戦のスコッティ・オルソン戦、ジェイク・マトララ戦、ホルヘ・アルセ戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」
マイケル・カルバハル(アメリカ)
身長166cm:オーソドックス(右構え)
①マイケル・カルバハル 10R KO スコッティ・オルソン
(IBA J・フライ級王座決定戦、1997年)
(ダウンシーン)
10R:左ボディフックでオルソンがダウン
(感想:カルバハルがタイトル獲得。マウリシオ・パストラナに敗れ、IBF世界J・フライ級王座を失ったカルバハル。これまで44勝(26KO)3敗。31勝(22KO)2敗2分のオルソン(カナダ)にとってはようやく実現した待望のカルバハル戦。この対戦はかなり前から期待されていたが、オルソンの意外な打たれ弱さにより実現してこなかった。共にパワーを込めて一発一発強く打つパンチャー。オルソンが接近してフック攻撃。カルバハルはジャブを使う。10R、左ボディフックがカウンターとなってオルソンがダウン。立てなかった。一発一発強く打つため、打ち終わった後、攻撃がとぎれてしまうのが両者の欠点。もう少し流れるように攻撃すればオルソンにも勝つチャンスがあったかも。この試合は「IBA」という団体のタイトルが賭けられた。ボクシングの本場アメリカではタイトルよりも「誰と誰が戦うのか」の方が重要(それ以外の地域では未だにタイトルにこだわりがある)。マイナータイトルだったのが残念だったような気もするが、試合が実現してよかったと思う。)
②ジェイク・マトララ 9R TKO マイケル・カルバハル
(IBA J・フライ級タイトル戦、1997年)
(感想:マトララがタイトル獲得。王者カルバハルの防衛戦。相手はこれまで45勝(21KO)10敗2分のマトララ(南アフリカ)。身長は何と148cm。しかしながら世界二階級制覇している実力者(「小型ハグラー」といった感じの見た目)。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での一戦。共にジャブ、ストレート、左フックを使う似たタイプ。カルバハルがパワーを込めて一発一発を強打。マトララは連打連打で手数が多い。パンチの伸びとパワーではカルバハル。打たれてもひるまないマトララはディフェンスしながら前進。9R、カルバハルの左目のキズによりマトララの勝ち。番狂わせ。しかし、カルバハルはウンベルト・ゴンザレス戦のように狙いすぎて手数で負けることは以前にもあった。粘り強いマトララの実力による勝利。)
③マイケル・カルバハル 11R TKO ホルヘ・アルセ
(WBO世界J・フライ級タイトル戦、1999年)
(ダウンシーン)
6R:右フックでアルセがダウン
(感想:カルバハルがタイトルを奪回。以前にもこの王座を獲得したことがあるカルバハル。若き王者アルセに挑戦。アルセはメキシカン。これが三度目の防衛戦。メキシコ・ティファナでのファイター同士の対決。プレッシャーをかけて強打するカルバハル。強打を警戒しながら連打で応戦するアルセは右ストレートに伸びがあり、パワーを感じる。6Rにダウンしたアルセ。その後、攻める姿勢に。11R、右を食ってグラついたアルセがさらに連打されたところでレフェリーストップ。アルセは手数は多かったが下がりながらの攻撃になる場面が多く、タフなカルバハルには通用しなかった。これが最後の試合となったカルバハル。デビュー時には「四階級制覇を狙う」というようなアピールもあったが、獲得した世界タイトルはJ・フライ級のみ(アルセは最終的に五階級制覇)。引退後は兄弟に数百万ドルあった預金を横領されて失意の日々を送っていたが、今ではジムを経営し、若いファイターと世界を目指しているという。)
マルコス・パチェコ戦、ホセ・ルイス・ベラルデ戦、ホルヘ・ローマン戦
ロビンソン・クエスタ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(初戦)、金光善戦
ドミンゴ・ソーサ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(再戦)、アブネル・バラハス戦
ホスエ・カマチョ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(三戦目)、フランシスコ・カラスコ戦
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