2023年1月22日日曜日

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・フライ級王者。世界王座戦。ホセ・マヌエル・ディアス戦、ムアンチャイ・キティカセム戦、レオン・サラサール戦を紹介します。

マイケル・カルバハル(アメリカ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

マイケル・カルバハル 3R KO ホセ・マヌエル・ディアス

(J・フライ級8回戦、1989年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:右ボディフックでディアスがダウン

(感想:1988年ソウルオリンピック銀メダリストのカルバハル。これまで8連勝(6KO)。プロ九戦目は地元フェニックス。TV解説席にはバージル・ヒル(WBA世界L・ヘビー級王者。1984年ロサンゼルスオリンピックではミドル級で銀メダル)。ディアスはメキシカン。24勝(2KO)18敗。負けの多さとKO数の少なさが特徴。ジョーイ・オリボ、ウンベルト・ゴンザレス、イサイアス・サムディオらに敗北、ピークを過ぎたアマド・ウルスアには勝利している。小柄なディアス。足で距離を取りながらジャブ。カルバハルがジャブで先手を取る展開。左フックからの右ストレートがパワフルで、キレと伸びもある。ブロックなどでディフェンスしながらカルバハルが前進。ディアスは右ストレート、左フックで応戦するがジャブを出さないため、パンチが当たらない。3R、コーナー付近でディアスが右ボディを食ってダウン、KO。カルバハルが攻めの姿勢で勝利。パンチの打ち方が良く、いつでも世界戦ができそうなデキの良さだった(ケネディ・マッキニー、レイ・マーサー(共にソウルオリンピック金メダリスト)が勝利を祝福)。ディアスはジャブが出なかったのが残念。後、カルバハルとの再戦にも敗北。しかし、全米J・バンタム級王座を獲得。実力はあった。)


マイケル・カルバハル 7R KO ムアンチャイ・キティカセム

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1990年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:左フック、右ストレートで2度、ムアンチャイがダウン

6R:右ストレートでムアンチャイがダウン

7R:左アッパーでムアンチャイがダウン

(感想:カルバハルがタイトル獲得。北米J・フライ級王座を獲得し、防衛にも成功したカルバハルが初めての世界挑戦。地元フェニックスのファンの前で気合いが入る。王者ムアンチャイはタイ人。これまで10戦全勝(6KO)と試合数は少ないが、これが四度目の防衛戦。注目の全勝対決。共に速いジャブを使うハードパンチャー。速いジャブ、得意の右ストレートを飛ばすムアンチャイだが、打たれ弱さが。4R、左フックでダウン。その後、カルバハルがムアンチャイを打ちのめし、何度も倒す。そして7R。最後は左アッパーでムアンチャイが後退し、ダウン。レフェリーは試合を止めた。共に素晴らしいパンチを打っていたが、タフネスで決着。ラストのKOシーンが衝撃的だった試合。ムアンチャイは負けたが実にパワフル。後にカルバハルはキャリアを通じて「最もパンチが強かった選手」とムアンチャイを讃えている。そんなムアンチャイ。後、同国人のソット・チタラダを破ってWBC世界フライ級王者に(二階級制覇)。)


マイケル・カルバハル 4R KO レオン・サラサール

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1990年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでサラサールがダウン

4R:左フックでサラサールがダウン

(感想:カルバハルがタイトル初防衛。ムアンチャイ戦後、ノンタイトル戦を二戦消化したカルバハル(いずれもTKO勝ち)。これまで17戦全勝(11KO)。初防衛戦をパナマのサラサールと行うことに。15勝(12KO)2敗1分のサラサールはデビュー戦と二戦目に敗北したが、その後は負け無し。パナマのJ・フライ級王座を獲得している。アリゾナ州での一戦。会場ではカルバハルの両親、ボブ・アラムが観戦。小柄なサラサールが上体を忙しく動かしながらジャブで接近し、右ストレート、左右フック連打。カルバハルはジャブで迎え撃ち、ワンツーからの左フック、左右フックでボディ打ち。1Rから打ち合う積極的なサラサールだが、左フックでダウン。2Rにも打ち合いの中、右フックでダウンしたが、レフェリーはこれをダウン扱いせず。3R、サラサールが猛烈なラッシュ。4R、攻めるサラサールだが、打ち抜くような左フックでダウン。立てず、KO。共にアグレッシブだったためエキサイティングな内容になった試合。フィニッシュは凄まじいパンチ。息子の勝利にカルバハルの両親も大喜び。アラムも祝福。負けたが、サラサールは実に勇敢だった。しかしその後、メルチョル・コブ・カストロ、マーク・ジョンソンらに敗れ、負けが込んだキャリアになってしまった。) 

ウィル・グリッグスビー戦、シルビアーノ・ペレス戦、ホセ・エレラ戦

マカリオ・サントス戦、ハビエル・バルゲス戦、ヘスス・チョン戦

マルコス・パチェコ戦、ホセ・ルイス・ベラルデ戦、ホルヘ・ローマン戦

マイケル・カルバハル⑤

ロビンソン・クエスタ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(初戦)、金光善戦

マイケル・カルバハル⑥

ドミンゴ・ソーサ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(再戦)、アブネル・バラハス戦

マイケル・カルバハル⑦

ホスエ・カマチョ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(三戦目)、フランシスコ・カラスコ戦

メルチョル・コブ・カストロ戦、マヌエル・サラビア戦、フリオ・コロネル戦

トーマス・リベラ戦、トーマス・コルドバ戦、マウリシオ・パストラナ戦

スコッティ・オルソン戦、ジェイク・マトララ戦、ホルヘ・アルセ戦

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