2023年1月20日金曜日

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・フライ級王者。デビュー初期の試合。ウィル・グリッグスビー戦、シルビアーノ・ペレス戦、ホセ・エレラ戦を紹介します。

マイケル・カルバハル(アメリカ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

マイケル・カルバハル 4R 判定 ウィル・グリッグスビー

(フライ級戦、1989年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:右フックでグリッグスビーがダウン

(感想:アリゾナ州フェニックスのカルバハル。1988年ソウルオリンピックでライトフライ級銀メダル。弟クルス・カルバハルも後に世界王者(WBO世界バンタム級王座)になったボクシング兄弟。ニックネームはロベルト・デュラン風の「小さな石の拳」。エキサイティングなKOを狙う好戦的なスタイルにピッタリ。ボブ・アラムと契約し、軽量級初の「100万ドルファイター(「それだけのファイトマネーをもらえる人気選手」の意)」、四階級制覇を目指す。アトランチックシティで行われたこのグリッグスビー戦はプロデビュー戦。グリッグスビーはこれがプロ二戦目(1KO勝利)の黒人サウスポー。やや振りが大きめの左フックを使う。カルバハルはパワーを込めてジャブ、ワンツー、左フック(このスタイルは現役時代、一貫したものとなった)。互いにディフェンス。パワフルなカルバハルだが、グリッグスビーは攻撃をかわす。グリッグスビーは攻めの姿勢ではあるがジャブが少なく、飛び込んで打つフックは空振りに終わる。左ボディからの左フックといったコンビネーションを見せるカルバハル。4R、打ち合いの中、右フックでグリッグスビーがダウン。判定は3-0。ジャブ、連打でカルバハルが勝利。グリッグスビーは右のパンチに強いものがあったが、やはりジャブが少なかったのが結果に出た。その後、グリッグスビーは長いブランク。カムバック後、連勝し、IBF世界J・フライ級王座獲得。しかし、あのリカルド・ロペスに敗れて王座から陥落した。)


マイケル・カルバハル 1R KO シルビアーノ・ペレス

(フライ級戦、1989年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フック、右ストレート、右フックで3度、ペレスがダウン

(感想:カルバハルのプロ二戦目。場所は地元フェニックス。ペレスはメキシカン。これがプロデビュー戦とのこと。背は低いがガッチリした体のペレス。サウスポースタイルで前進し、左ストレート。しかし、カルバハルは冷静かつアグレッシブ。右カウンターで迎え撃ち、左フックでダウンを奪う。二度目は連打からの右ストレート。激しく連打するカルバハル。右フックで三度目のダウンを喫したペレスは立てず。実にパワフルだったカルバハル。短い試合だったが、左フックからの右ストレートなどコンビネーションがよく出ていた。)


マイケル・カルバハル 8R 判定 ホセ・ルイス・エレラ

(J・フライ級8回戦、1989年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:右アッパーでエレラがダウン

(感想:これまで7連勝(6KO)のカルバハル。エレラはメキシカン。13(8KO)1敗。その「1敗」はデビュー戦でイサイアス・サムディオ(後、ユーリ・アルバチャコフのWBC世界フライ級王座に挑戦、判定負け)に喫したもの。ネバダ州での一戦(リングサイドでコメディ俳優のジョン・キャンディが観戦)。カルバハルがジャブで先手を取り、左フックでボディを攻める展開。エレラは左フックからの右ストレートを打つなど、共に右のパンチにパワーがある。接近戦では互いに左右フック。4R、カルバハルがマイク・タイソンばりの「右ボディからの右アッパー」。そして、右アッパーでエレラをダウンさせる。しかし、タフなエレラは打たれても打ち返す。判定は3-0。エレラはいいパンチを持っていたが、ジャブが少なく、得意のフックは空振りに終わった。そんなエレラ。その後、再びサムディオに敗れるなど、負けが込んだキャリアとなった。)

ホセ・マヌエル・ディアス戦、ムアンチャイ・キティカセム戦、レオン・サラサール戦

マカリオ・サントス戦、ハビエル・バルゲス戦、ヘスス・チョン戦

マルコス・パチェコ戦、ホセ・ルイス・ベラルデ戦、ホルヘ・ローマン戦

マイケル・カルバハル⑤

ロビンソン・クエスタ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(初戦)、金光善戦

マイケル・カルバハル⑥

ドミンゴ・ソーサ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(再戦)、アブネル・バラハス戦

マイケル・カルバハル⑦

ホスエ・カマチョ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(三戦目)、フランシスコ・カラスコ戦

メルチョル・コブ・カストロ戦、マヌエル・サラビア戦、フリオ・コロネル戦

トーマス・リベラ戦、トーマス・コルドバ戦、マウリシオ・パストラナ戦

スコッティ・オルソン戦、ジェイク・マトララ戦、ホルヘ・アルセ戦

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