2023年1月27日金曜日

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・フライ級王者。強敵とのビッグファイト。ロビンソン・クエスタ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(初戦)、金光善戦を紹介します。

マイケル・カルバハル(アメリカ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

マイケル・カルバハル 8R KO ロビンソン・クエスタ

(IBF世界J・フライ級タイトル戦、1992年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでクエスタがダウン

8R:左フックでクエスタがダウン

(感想:カルバハルがタイトル防衛。これまで26戦全勝(13KO)のカルバハル。六度目の防衛戦の相手はパナマのクエスタ。23戦全勝(15KO)でIBF1位。WBCの地域王座(J・フライ級)を獲得しているが、国外での試合はこれが初めて。カルバハルの地元フェニックスでの試合。リングサイドでは両親が観戦(いつもの光景)。スラリとした体型のクエスタ。長いリーチから繰り出すジャブ、右ストレートにはキレと伸びがあり、振りが大きめの左フックにはパワーがある。しかし、接近戦はあまり得意ではないようでクリンチが多い。カルバハルがジャブを使いながら接近戦を仕掛ける。フックを当てるカルバハル。クエスタのパンチは豪快ではあるが、振りの大きいパンチは隙も大きい。3R終了間際、左フックでクエスタがひっくり返ってダウン。かなりのダメージ。その後、接近戦。カルバハルがボディ打ちなどで優勢。8R、ロープ際でクエスタがダウン。立ったが、レフェリーストップ。このところ強打が湿りがちだったカルバハルが実力者にパワフルな勝利。クエスタは素晴らしいパンチを持っていたが、隙と打たれ弱さが。その後もリングに上がり続けたが、世界王者にはなれなかった。)


マイケル・カルバハル 7R KO ウンベルト・ゴンザレス

(WBC・IBF世界J・フライ級王座統一戦、1993年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左ストレートでカルバハルがダウン

5R:右フックでカルバハルがダウン

7R:左フックでゴンザレスがダウン

(感想:カルバハルがタイトル統一。「100万ドルファイター」になりたいIBF王者カルバハル。この試合でそれが実現。これまで35勝(25KO)1敗のWBC王者ゴンザレス(メキシコ)は「小さな巨人」と呼ばれるサウスポー。ローランド・パスクワに負ける大失敗もあったが、王座を奪回し、この統一戦。ラスベガス「ヒルトンホテル」での大一番。左右フックで攻め、相手に圧力をかけるゴンザレス。カルバハルは左ジャブと左フックで迎え撃つ。2R、5Rにカルバハルがダウン。オーソドックスにスイッチしながら器用に強打をまとめるゴンザレス。このままゴンザレスが押し切る、と思われたが、7Rに左フックが効いてグラつく。追加の左フックでゴンザレスがダウン、KO。逆転でカルバハルが勝利。ダウンシーンが衝撃的だったライバル対決の初戦。どちらもハードパンチャーなため、共に勝つチャンスはあった。勝ったがカルバハルは直線的な動きが多く、パンチをもらってしまう弱点を見せた。)


マイケル・カルバハル 7R KO 金光善

(WBC・IBF世界J・フライ級タイトル戦、1993年)

「小さな石の拳」マイケル・カルバハル⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

7R:左フックで金がダウン

(感想:カルバハルがタイトル防衛。88年ソウルオリンピック、フライ級・金メダリストの金。WBC6位。ウンベルト・ゴンザレスが王者だった頃にWBC世界J・フライ級王座に挑戦したが、TKO負け。これが二度目の世界挑戦。ただ、プロでの試合経験が少ないのが気になるところ。ラスベガス「シーザースパレス」での興味深い一戦。似たような戦い方。金が左ジャブ、左フックで前に出る。カルバハルは左ジャブと左右フックで迎え撃つ。カルバハルが長いジャブ、ストレートと大きなパンチを使うのに対し、金は細かいパンチ。振りが大きい分、カルバハルが優勢に見える。7R、左フックで金が前のめりにダウン、KO。パワーと体格の差で決着。細かい攻めを見せた金。金メダリストとしての「スペシャルな強さ」がTV映像からは感じられない戦いぶり。これが最後の試合となった。) 

ウィル・グリッグスビー戦、シルビアーノ・ペレス戦、ホセ・エレラ戦

ホセ・マヌエル・ディアス戦、ムアンチャイ・キティカセム戦、レオン・サラサール戦

マカリオ・サントス戦、ハビエル・バルゲス戦、ヘスス・チョン戦

マルコス・パチェコ戦、ホセ・ルイス・ベラルデ戦、ホルヘ・ローマン戦

マイケル・カルバハル⑥

ドミンゴ・ソーサ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(再戦)、アブネル・バラハス戦

マイケル・カルバハル⑦

ホスエ・カマチョ戦、ウンベルト・ゴンザレス戦(三戦目)、フランシスコ・カラスコ戦

メルチョル・コブ・カストロ戦、マヌエル・サラビア戦、フリオ・コロネル戦

トーマス・リベラ戦、トーマス・コルドバ戦、マウリシオ・パストラナ戦

スコッティ・オルソン戦、ジェイク・マトララ戦、ホルヘ・アルセ戦

0 件のコメント:

コメントを投稿