2023年2月2日木曜日

「メキシコの小さな巨人」ウンベルト・ゴンザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC・IBF世界J・フライ級王者。世界王座防衛戦のルイス・モンソテ戦、ドミンゴ・ソーサ戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

ウンベルト・ゴンザレス(メキシコ)

身長155cm:スイッチヒッター(両構え)

ウンベルト・ゴンザレス 3R TKO ルイス・モンソテ

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1990年)

「メキシコの小さな巨人」ウンベルト・ゴンザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左ストレートで2度、モンソテがダウン

(感想:ゴンザレスがタイトル防衛。小柄なゴンザレス。ニックネームは「チキータ(「小さい」の意らしい)」。十代の半ばにボクシングを始め、アマチュアを少し経験しプロへ。次第に対戦相手のレベルを上げていき、世界ランク入り。身体は小さいが、頑丈なコブシで快進撃。全勝のまま李烈雨に韓国で挑戦し、判定勝ち。初防衛戦の相手は元王者で日本でもおなじみの張正九。タフな張をKOできなかったが、「時代の流れ」を感じさせる試合内容で勝利。二度目の防衛戦の相手フランシスコ・テヘドール(コロンビア)は後にIBF世界フライ級王者になる実力者だが3Rで仕留め、防衛成功。これまで26戦全勝(20KO)。モンソテ戦は三度目の防衛戦となる。挑戦者モンソテはキューバの選手で、21勝(7KO)7敗。デビュー当初はサッパリだったが、勝つコツをつかんだか、このところ連勝中。元世界王者アマド・ウルスアに勝ってWBC米大陸王座(J・フライ級)を獲得している。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。スイッチヒッターのゴンザレス。オーソドックスでスタートしたが、モンソテがサウスポーということもあってすぐにサウスポーにスイッチ。共にジャブ、左ストレート。攻める姿勢のゴンザレス。モンソテは足を使って打ち合いを避けようとする。時折ゴンザレスの左がヒット。3R、左ストレートカウンターでモンソテがダウン。さらに左ストレートで二度目。立ったが、ロープ際で連打されてレフェリーストップ。ゴンザレスが攻めの姿勢で圧勝。ゴンザレスのパンチがどのくらい強いのかは映像ではわからないが、モンソテは足を使ったり、クリンチしたりで終始逃げの姿勢だった。その後のモンソテ。連敗してキャリア終了。ゴンザレス戦が最初で最後の世界戦となった。)


その後のゴンザレス

林正根(韓国)、ホルヘ・リベラ(メキシコ)を破って防衛。しかし、六度目の防衛戦でやらかす。フィリピンのローランド・パスクアにまさかのKO負け、初黒星。期待されていたマイケル・カルバハルとの試合が吹き飛んだ。そして王座はパスクアからメルチョル・コブ・カストロ(メキシコ)へ。カストロから王座奪回。初防衛戦の相手はドミンゴ・ソーサ。


ウンベルト・ゴンザレス 12R 判定 ドミンゴ・ソーサ

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1992年)

「メキシコの小さな巨人」ウンベルト・ゴンザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ゴンザレスがタイトル防衛。ゴンザレスが奪回した王座の初防衛戦。ソーサはドミニカの選手。これまで全勝でWBC1位。WBCの地域王座(フライ級)を獲得した実績。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」(ゴンザレスのホームグラウンドと言ってもいい会場)での一戦。スラリとした体型のソーサ。シャープなジャブを連打し、伸びのある右ストレート。ゴンザレスは左右にスイッチしながら前進。速いパンチを打つソーサだが、ゴンザレスがディフェンス&重いパンチで優勢。3R、ソーサのグローブを交換するハプニング(破れたのだと思われる)。ゴンザレスがローブロー連発で何度も減点。12R終了。判定は3-0。四度も減点されながらゴンザレスが勝利。もっと反則に厳しいレフェリーだったら反則負けになっていたかもしれない。ソーサは良いパンチを持っていたが、足を使って距離を取ろうとするなど、打ち合いを避けようとする試合ぶり。そのためゴンザレスは一貫して強気に攻めることができた。その後、ソーサは二度の世界挑戦のチャンスを得たが、いずれもKO負けに終わった。) 

ナパ・キャットワンチャイ戦、メルチョル・コブ・カストロ戦(再戦)

アルマンド・ディアス戦、ファン・ドミンゴ・コルドバ戦、ヘスス・スニガ戦

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