世界四階級王者。王座防衛戦。ゲーリー・ジェイコブス戦、ジェイク・ロドリゲス戦、ウィルフレド・リベラ戦(初戦)を紹介します。
パーネル・ウィテカー(アメリカ)
身長168cm:サウスポー
①パーネル・ウィテカー 12R 判定 ゲーリー・ジェイコブス
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1995年)
(ダウンシーン)
11R:ウィテカーがダウン
12R:左ストレートで2度、ジェイコブスがダウン
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。これまで35勝(15KO)1敗1分の王者ウィテカー。バディ・マクガートから奪った王座の四度目の防衛戦。直前の試合ではフリオ・セサール・バスケス(アルゼンチン)を破ってWBA世界J・ミドル級王座を獲得し、四階級制覇を達成している(J・ミドル級王座は防衛することなく返上)。挑戦者は欧州王座を守り続けてWBC1位になった英国のジェイコブス。これが初の世界挑戦。アトランチックシティで行われたサウスポー同士の一戦。共にジャブ、ストレート。1Rからもみ合い、クリンチ。似た戦い方ではあるが器用さではウィテカーが上。ジャブ、右フックを当てるウィテカー。11R、ウィテカーがダウンを取られる(押されたような形で転倒。ダウンではないと思う)。ジェイコブスを上手投げで倒す(相撲?)。12R、ホールディングで減点を取られるジェイコブス(ニヤリと笑うウィテカー)。その後、強烈な左ストレートでジェイコブスがダウン。さらに左ストレートで二度目のダウン。KOになるかと思われたが、最終ラウンド終了。判定は3-0。全体的にはつまらない試合。ウィテカーさんが最後の最後にようやく力強いパンチを見せてくれた(そんなに強いパンチがあるのならもっと早い回で見せて欲しかった。しかも試合後セコンドにかつがれたときにズッコケるオマケ付き)。ジェイコブスはクリンチが多すぎ。ジャブはまあまあだが、左を使うときは大概クリンチもセットで使う。「WBC1位」に見合わない戦いぶりだった。その後、ジェイコブスはIBFのインター王者(ウェルター級)になったが、二度目の世界挑戦ならず。引退後はボクシングのコーチになった。)
②パーネル・ウィテカー 6R KO ジェイク・ロドリゲス
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1995年)
(ダウンシーン)
6R:左フック、右ボディで2度、ロドリゲスがダウン
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。五度目の防衛戦の相手は元世界王者。挑戦者ロドリゲスはプエルトリコ出身で、これまで27勝(7KO)3敗2分。チャールズ・マレーを番狂わせで破ってIBF世界J・ウェルター級王座獲得(この王座はウィテカーも獲ったことがある)。防衛にも成功したが、コンスタンチン・チュー(ロシア)にぶっ飛ばされて王座陥落。ウィテカー戦の直前の試合ではWBU王座(J・ウェルター級)を獲得し、WBC10位。アトランチックシティで行われたサウスポー同士の一戦。共にテクニックで勝負するタイプ。ジャブ、左ストレート。ウィテカーがワンツー、左ボディ。ロドリゲスは左アッパー、右フック、ボディ連打。ウィテカーが伸びのあるジャブ、ストレートで優勢。6R、左フックを食ったロドリゲスが間を置いてダウン。フィニッシュにかかるウィテカー。右ボディでロドリゲスが二度目のダウン。10カウント内に立てず、KO。ギブアップするかのような負け方だった。ウィテカーがディフェンス、正確なパンチで勝利。右フックに力強さがあった。ロドリゲスは手数を出していたが、やはりこの選手はパンチがない。そのためウィテカーも序盤から攻めの姿勢だった。その後、ロドリゲスは再起戦でチャールズ・マレーと再戦して敗北。さらに三連敗してキャリアを終えた。)
③パーネル・ウィテカー 12R 判定 ウィルフレド・リベラ
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1996年)
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。これまで37勝(16KO)1敗1分の王者ウィテカー。六度目の防衛戦。挑戦者はWBC1位、無敗のリベラ(プエルトリコ)。元世界王者ロニー・スミスを破った実績がある。カリブ海のリゾート地「キューピコイ・ビーチ」での一戦。互いにディフェンスしながらジャブ、ストレート、左ボディ打ち。小柄ながらウィテカーは踏み込みが速い。2R終了時、ウィテカーが笑みを浮かべながらコーナーに引き上げる(何がおかしかったのだろう?)。3R、リベラがバッティングで負傷し、サウスポーにスイッチする。ジャブの打ち合い。左ストレートに勢いがあるウィテカーだが、クリーンヒットは少ない。リベラは頻繁にスイッチしながら攻める姿勢。最終ラウンド終了時、リベラは勝利を確信した様子。判定は2-1。ウィテカーがパンチを当てるテクニックで僅かに上回った。スイッチが多かったリベラは中途半端だった印象。右でも左でも強いパンチを打てるのならともかく、サウスポーのときはストレートがイマイチだった。もっとしつこいぐらいオーソドックススタイルでジャブを連打していれば勝てたかも。)
ウィルフレド・リベラ戦(再戦)、ディオベリス・ウルタド戦、アンドレイ・ペストリャエフ戦ほか
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