世界四階級王者。王座防衛戦&四階級挑戦。サントス・カルドナ戦、ジェームス・マクガート戦(再戦)、フリオ・セサール・バスケス戦を紹介します。
パーネル・ウィテカー(アメリカ)
身長168cm:サウスポー
①パーネル・ウィテカー 12R 判定 サントス・カルドナ
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1994年)
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。ウィテカーの二度目の防衛戦。挑戦者はプエルトリコのカルドナ、WBC1位。ニューヨークでデビューし、勝利。以来、アメリカと地元プエルトリコを中心に連戦連勝。プエルトリコ王座(ライト級)、WBCの地域王座(J・ウェルター級)を獲得。サミー・フエンテス(後、世界王者に)、テレンス・アリには敗れたが、リビングストン・ブランブルを破って北米J・ウェルター級王座獲得。しかし、初防衛戦でジョン・ミーキンスにタイトルを奪われた。階級を上げてバージニア州ノーフォーク(ウィテカーの地元)で初の世界挑戦。互いにジャブを使ってストレートを当てようとする。ウィテカーのジャブ、左ストレートのカウンターがヒット。カルドナは攻めようとするが動きが鈍く、ぎこちない。11R終了後のウィテカーのパンチにイラつくカルドナ(自分のパンチが当たらないうえに反則されて余計にイラッときたようだ)。判定は3-0。ウィテカーの細かいパンチを食っていいところなく負けたカルドナ。サウスポーが苦手だったのかもしれないが、パンチにキレが無かったことについては言い訳できない。その後もカルドナは世界挑戦のチャンスを何度も得たが、世界を獲ることはできなかった。)
②パーネル・ウィテカー 12R 判定 ジェームス・マクガート
(WBC世界ウェルター級タイトル戦、1994年)
どこかコミカルなウィテカー |
(ダウンシーン)
2R:ワンツーでウィテカーがダウン
(感想:ウィテカーがタイトル防衛。ウィテカーの三度目の防衛戦は前王者との再戦。挑戦者マクガート(WBC1位)はジャブ、ワンツーが得意な技巧派。その安定したボクシングで王座奪回なるか、といったところ。ノーフォークで行われた一戦。マクガートがジャブ、ワンツー。ウィテカーは距離を取りながら右ジャブ、左ストレート。右を当てようとするマクガートだが、ウィテカーは巧みにブロック。しかし、2R、ワンツーをよけそこなってウィテカーがダウン。しかし、逆にジャブ、左カウンターをヒットさせる。接近戦ではウィテカーが連打、左アッパー、得意の左ボディ打ち。9R、ウィテカーがリング中央で滑ってうつぶせに。12Rにも滑る。判定は3-0。ウィテカーが当てる巧さとディフェンスで勝利。よく攻めたマクガートだが、カウンターでジャブを食って左目が腫れていた。その後のマクガート。リングに上がり続けたが、世界王座に返り咲くことはできず。引退後はトレーナーに。若い選手のセコンドにつく姿はボクシング中継でおなじみの光景となった。)
③パーネル・ウィテカー 12R 判定 フリオ・セサール・バスケス
(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1995年)
(ダウンシーン)
4R:左フックでウィテカーがダウン
(感想:ウィテカーが四階級制覇。世界ウェルター級王者ウィテカーがさらなる挑戦。バスケス(アルゼンチン)は上山仁を強烈なKOで葬って王座を獲得したことで日本でもおなじみ。以来、10度の防衛に成功。ただ、ここ最近は判定での防衛が目立つ。アトランチックシティでの一戦。共にサウスポー。右ジャブを使う。バスケスが必殺の左パンチを当てようと前進。ウィテカーは慎重に距離を取ってジャブ、左カウンター。力強いバスケスだが、ウィテカーはトリッキーなディフェンスで攻撃をかわす。4R、ウィテカーが独特のしゃがみ込むようなディフェンスをしたところにバスケスの左フック。ウィテカーがダウン。その後は反省したのか、ウィテカーはしっかりブロックしながらジャブ、左ストレートカウンターでポイントを重ねる。バスケスは次第に疲れが見え始め、そしてクリンチ中のラビットパンチで9Rと11Rに減点。12R終了。判定は3-0。エキサイティングな勝利ではなかったがウィテカーがいつものような戦い方で勝利。バスケスはパワーはあったが、空転。パンチがあっても攻めがワンパターンだと相手がそのパターンを読んでしまうためKO勝ちにつながらないのだと思われる。)
ウィルフレド・リベラ戦(再戦)、ディオベリス・ウルタド戦、アンドレイ・ペストリャエフ戦ほか
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