2022年8月11日木曜日

「最軽量級の精密機械」リカルド・ロペス⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA・WBC・WBO世界ストロー級、J・フライ級王者。WBC世界ストロー級王座防衛戦。ヤミル・カラバジョ戦、アンディ・タバナス戦、アラ・ビラモア戦を紹介します。

リカルド・ロペス(メキシコ)

身長165cm:オーソドックス(右構え)

リカルド・ロペス 1R KO ヤミル・カラバジョ

(WBC世界ストロー級タイトル戦、1994年)

「最軽量級の精密機械」リカルド・ロペス⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでカラバジョがダウン

(感想:ロペスがタイトル防衛。メキシコで行われた試合。WBC9位の挑戦者カラバジョはこれまで13勝(5KO)4敗1分、と平凡な戦績ではあるが、コロンビアのストロー級王座、WBAやWBCの地域王座を獲得。ただ、ラファエル・トーレスとのWBO世界ストロー級王座決定戦では判定負けしている。ロペスは38戦全勝(28KO)。これが13度目の防衛戦。共にガードを上げて速いジャブ。そして、ロペスが踏み込んで右ストレート。ダウンしたカラバジョは立てなかった。70秒でロペスがワンパンチKO防衛。踏み込みの速さ、パンチの伸び・キレ・パワーで圧勝。ジャブぐらいしか出せなかったカラバジョ。左のテクニックはあったが、その左に合わせる右パンチで仕留められてしまった。)


リカルド・ロペス 12R TKO アンディ・タバナス

(WBC世界ストロー級タイトル戦、1995年)

「最軽量級の精密機械」リカルド・ロペス⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ロペスがタイトル防衛。アメリカで行われた試合。WBC3位のタバナスはフィリピンの選手で、これまで30勝(19KO)2敗。ファーラン・ルークミンクワンのIBF王座に挑戦したが判定負け。これが二度目の世界挑戦。日本では「タバナス大塚」とも呼ばれ(大塚?)、セコンドにはジョー小泉。これが14度目の防衛戦となるロペスは39戦全勝(29KO)。ゴングが鳴る前からガードを上げるロペス(別に違反ではないから構わないが、毎ラウンド、ゴング前からガードを上げているのを見ると思わず笑ってしまう。ゴングが鳴った後では遅い、ということか?)。上体でリズムを取ってジャブ、ストレート、左フック。タバナスはロペスと比べると小柄。接近してフックを当てようとするが、ロペスのジャブとカウンターにより接近すらできない。そんなタバナスにロペスは距離を取ってカウンター。12R、打たれるタバナス。執拗にクリンチ。さらに打たれてレフェリーストップ。ロペスが巧かったのもあったが、タバナスには「ロペスを倒すかもしれない」と思うほどの凄みは感じられなかった。後、タバナスはWBO世界J・フライ級王座を狙ったが、世界王座を獲得することなくキャリアを終えた。)


リカルド・ロペス 8R KO アラ・ビラモア

(WBC世界ストロー級タイトル戦、1996年)

「最軽量級の精密機械」リカルド・ロペス⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:左アッパーでビラモアがダウン

(感想:ロペスがタイトル防衛。ラスベガス「MGMグランド」で行われた試合(マイク・タイソンとフランク・ブルーノの再戦が行われた興行のアンダーカード。ドン・キングと組んだことにより大きな興行に出場できたロペスだが、ファイトマネーはちゃんと払ってもらえたのだろうか?)。ロペスの15度目の防衛戦。負傷の影響で1年ほど試合から遠ざかっているが、どんな動きを見せるか? WBC1位の挑戦者ビラモアはこれまで29勝(26KO)1敗1分、と立派な戦績のフィリピン人サウスポー。ラタナポン・ソー・ウォラピンのIBF王座への挑戦は失敗に終わったが、あのナパ・キャットワンチャイをKOするなどパワーはある。日本では「アラ・ビラモア木村」とも呼ばれ(「新日本木村ジム」と契約していたため)、セコンドにはジョー小泉。ワンツー、右フックにパワーを込めるビラモア。ロペスは変わらない。フットワークで距離を取りながら鋭く、パワーのあるワンツー、左フック、コンビネーション。力強いビラモアだが、攻撃をディフェンスされ、攻めが単発に終わる。7R、右で強打されるビラモア。8R、左アッパーでゆっくり沈んでKO。フィニッシュが凄まじかった一戦。いつものようにロペスが鋭いパンチで快勝。ビラモアは弱い選手ではなかったが、パンチの伸びやディフェンスに差があった。これがビラモアの最後の試合となった。)

リカルド・ロペス①

ホセ・ルイス・セペダ戦、ホルヘ・リベラ戦、大橋秀行戦

リカルド・ロペス②

平野公夫戦、李敬淵戦、プリティボーイ・ルーカス戦

リカルド・ロペス③

シンプラサート・キティカセム戦、ロッキー・リン戦、呉光洙戦

サマン・ソーチャトロン戦、トートー・ポー・ポンサワン戦、マニー・メルチョル戦

ケルミン・グアルディア戦、ヨドシン・セーンモラコット戦、ハビエル・バルゲス戦

キティチャイ・プリーチャ戦、モーガン・ヌドモ戦、朴明燮戦

リカルド・ロペス⑧

モンコン・チャロエン戦、アレックス・サンチェス戦、ロセンド・アルバレス戦(初戦・再戦)

ウィル・グリッグスピー戦、ラタナポン・ソーウォラピン戦、ゾラニ・ペテロ戦(ラストファイト) 

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