WBA・WBC・WBO世界ストロー級、J・フライ級王者。WBC世界ストロー級王座防衛戦。サマン・ソーチャトロン戦、トートー・ポー・ポンサワン戦、マニー・メルチョル戦を紹介します。
リカルド・ロペス(メキシコ)
身長165cm:オーソドックス(右構え)
①リカルド・ロペス 2R TKO サマン・ソーチャトロン
(WBC世界ストロー級タイトル戦、1993年)
(ダウンシーン)
1R:ワンツーでサマンがダウン
2R:左アッパーで2度、サマンがダウン
(感想:ロペスがタイトル防衛。メキシコで行われたロペスの七度目の防衛戦。WBC4位の挑戦者、タイのサマンはガッチリした体つき。1R、左右フックで前進するサマン。ロペスはいつものようにジャブ、右ストレート、左フック。実に見事なワンツーでサマンがダウン。2Rにはワンツーからの左アッパーでサマンが二度ダウン、KO。ロペスが圧勝。後にウンベルト・ゴンザレスをKOしてWBC・IBF統一世界J・フライ級王者になるサマンを問題とせず。ダウンを奪ったパンチはどれも素晴らしかったが、サマンはパンチが大振り。ロペスが正確な強打でその隙を突いた。)
②リカルド・ロペス 11R TKO トートー・ポー・ポンサワン
(WBC世界ストロー級タイトル戦、1993年)
(ダウンシーン)
11R:右フックでポンサワンがダウン
(感想:ロペスがタイトル防衛。バンコクで行われたロペスの八度目の防衛戦。レフェリーはあの有名なアーサー・マーカンテ。挑戦者ポンサワンはサウスポーのタイ人。しかしながら、国際式ではこれが五戦目(おそらくムエタイでのキャリアが豊富なのだろうが、経験が少なすぎる)。ガードを上げて相手を警戒しながら左ストレートを打つポンサワン。ロペスは得意のワンツー、左フックで攻める。3R、前に出るポンサワンだが、手数はロペスの方が多い。接近戦ではロペスがガードの隙を突く左右フック。ポンサワンは時折パンチを当てるが、一発狙いのスタイルで攻撃をディフェンスされるシーンが多い。11R、右カウンターを打たれるポンサワン。右フックでついにダウン。立ったが、連打を浴びてレフェリーストップ。ポンサワンは距離を取ったり、左ストレートでカウンターを狙ったり、と様々な手段を使ったが、ロペスが正確なパンチで仕留めた。タイ人は一発にパワーを込めるためパワーはあるが、その分、間が空くため隙も大きい。シンプラサート・キティカセム、サマン・ソーチャトロンと同じようにポンサワンもKOされてしまった。)
③リカルド・ロペス 11R KO マニー・メルチョル
(WBC世界ストロー級タイトル戦、1993年)
(ダウンシーン)
5R:左フックでメルチョルがダウン
11R:ワンツーでメルチョルがダウン
(感想:ロペスがタイトル防衛。アメリカで行われたロペスの九度目の防衛戦。WBC6位のメルチョルはフィリピンの選手で元IBF王者。ファーラン・ルークミンクワンに勝ってIBF王座を獲得したが、初防衛戦で強打者ラタナポン・ソー・ウォラピンに2-1の判定負け。勝ったり負けたりの戦績だが、しぶといタイプ。接近して左フックからの右ストレートなどを使うメルチョル。ロペスはラウンド開始のゴングが鳴る前からガードを上げて、伸びるワンツー、接近戦ではパワーのあるアッパー気味の左右フック。メルチョルは右ストレート、左フックに力強いものがあるが、ロペスはディフェンス&クリンチ。5R、左フックでメルチョルがダウン(これは手首を引っかけてなぎ倒した感じのものでダウンではないと思う)。その後もロペスの正確な強打を浴びるメルチョル。11R、ワンツーでメルチョルが前のめりにダウン。立てず、KO。ロペスが洗練された隙のないボクシングで勝利。メルチョルの闇雲に打っていくフック攻撃は効率が悪かった。後、メルチョルはWBCのインター王座を獲得したが、WBCの世界王座は獲得ならず。)
ホセ・ルイス・セペダ戦、ホルヘ・リベラ戦、大橋秀行戦
平野公夫戦、李敬淵戦、プリティボーイ・ルーカス戦
シンプラサート・キティカセム戦、ロッキー・リン戦、呉光洙戦
ウィル・グリッグスピー戦、ラタナポン・ソーウォラピン戦、ゾラニ・ペテロ戦(ラストファイト)
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