2022年7月26日火曜日

「スピード&強打」テリー・ノリス⑧「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC・IBF世界J・ミドル級王者。最後の世界王座防衛戦。ニック・ルーパ戦、アンドレアス・アレラーノ戦(ノンタイトル戦)、キース・ムリングス戦を紹介します。

テリー・ノリス(アメリカ)

身長175cm:オーソドックス(右構え)

テリー・ノリス 10R TKO ニック・ルーパ

(WBC・IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1997年)

「スピード&強打」テリー・ノリス⑧「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:右ストレートでルーパがダウン

10R:連打、右ストレートで2度、ルーパがダウン

(感想:ノリスがタイトル防衛。ルーパはWBC10位、IBF7位のカナダ人。これまで王座を獲得したことがなく、アーロン・デービス、バディ・マクガートらに敗北しているが、その二人との試合では判定まで行っている。1R、ファイタータイプのルーパ。ヘッドスリップしながらジャブで前進し、接近戦では細かいボディ連打。ノリスはいつものようにフットワーク、ジャブ、ワンツー、連打。ノリスが右フックを食って思わずクリンチ(打たれ弱さが見られた)。攻めるルーパだが、ノリスはフットワーク、クリンチでかわす。4R、右ストレートでルーパがダウン。この試合、ノリスの右がよく当たる。6Rにもノリスの右ストレートがヒットし、左フックでルーパのマウスピースが落下。10R、連打でルーパがダウン。さらに右ストレートでこのラウンド二度目のダウン。倒れると同時にレフェリー(マーチン・デンキン)は試合を止めた。ノリスが右パンチとディフェンスで勝利。ルーパはタフだったが、器用さに欠け、よく右を打たれた。)


テリー・ノリス 2R KO アンドレアス・アレラーノ

(ミドル級戦、1997年)

「スピード&強打」テリー・ノリス⑧「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:連打でアレラーノがダウン

(感想:IBF王座を返上したノリス。WBC王者としてノンタイトル戦に出場。相手のアレラーノはポール・ベイデン(ノリスと世界統一戦で消極的な試合をやった男)にTKO負けしているメキシコの中堅どころ。両手を前に出す構えからジャブ、ストレートを打つアレラーノ。ノリスはジャブ、連打。ディフェンスが甘いアレラーノ。ノリスの左フックがヒットする。2R、ロープ際での連打でアレラーノがダウン。アレラーノは座り込んだまま10カウントを聞いた。いつもの動きで格下をKOしたノリス。次の試合はWBC王座を懸けたキース・ムリングス戦。)


キース・ムリングス 9R TKO テリー・ノリス

(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1997年)

「スピード&強打」テリー・ノリス⑧「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:右ストレートでノリスがダウン

(感想:ムリングスがタイトル獲得。共にスキンヘッドでジャブ、右ストレートを基本とする。王者ノリスは回転の速い連打。IBF12位ムリングスはパワーを込めた打ち方。手数が多いノリスにムリングスが応戦する展開。8R、右ストレートでノリスがダウン。9R、連打でレフェリーストップ。元々、打たれ強くないノリス。これまでの試合のダメージもあったはず。パンチは速かったがパワーに欠けていた。ムリングスは地味な雰囲気の選手ではあったがパンチはしっかりしたもの。戦いぶりと見た目が「小型ハグラー」といった感じだった。王座を失ったノリスはこれで引退すべきだったと思うが、カムバック。しかし二連敗。ラストファイトはローレン・ブードゥアニの持つWBA世界J・ミドル級王座への挑戦(TKO負け)。若手時代からこのムリングス戦までを通して観戦すると、ノリスの動きのキレが次第に鈍くなり、打たれて動きが止まるシーンがよく見られるようになっていった。引退後は試合のダメージに悩まされているという。ノリスにKOされたメルドリック・テーラーもダメージの症状があるらしい。王者時代の時ですら打たれて不安定な状態になることがよくあった両者。やはりボクシングは危険すぎる世界だ。)   

テリー・ノリス①

デリク・ケリー戦、エドワード・ネブレット戦、クインシー・テイラー戦

テリー・ノリス②

バスター・ドレイトン戦、ジョン・ムガビ戦、ドナルド・カリー戦

テリー・ノリス③

ブレット・ラリー戦、カール・ダニエルズ戦、メルドリック・テーラー戦

テリー・ノリス④

モーリス・ブロッカー戦、トロイ・ウォーターズ戦、ジョー・ガッティ戦

テリー・ノリス⑤

サイモン・ブラウン戦(初戦・再戦)、ルイス・サンタナ戦(初戦)

テリー・ノリス⑥

ルイス・サンタナ戦(再戦・三戦目)、デビッド・ゴンザレス戦

テリー・ノリス⑦

ポール・ベイデン戦、ビンセント・ペットウェイ戦、アレックス・リオス戦

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