2022年7月24日日曜日

「スピード&強打」テリー・ノリス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC・IBF世界J・ミドル級王者。スピードにパワーがプラス。世界王座を目指す試合。バスター・ドレイトン戦、ジョン・ムガビ戦、ドナルド・カリー戦を紹介します。

テリー・ノリス(アメリカ)

身長175cm:オーソドックス(右構え)

テリー・ノリス 12R 判定 バスター・ドレイトン

(北米J・ミドル級タイトル戦、1989年)

「スピード&強打」テリー・ノリス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでドレイトンがダウン

(感想:ノリスがタイトル防衛。これまで19勝(12KO)2敗のノリス。王座決定戦でスティーブ・リトル(後にマイケル・ナンを破ってWBA世界S・ミドル級王座獲得)を破ってこの王座を獲得。ドレイトンは元IBF世界J・ミドル級王者。ジュリアン・ジャクソンのWBA世界J・ミドル級王座に挑戦してKO負け。これが再起戦となる。33勝(25KO)11敗2分の戦績が示すようにパワーがある。ガードを上げて慎重にジャブを飛ばすノリス。ワンツー、左ボディ打ちにキレとパワーがある。ドレイトンは左手を下げた構えから振りが大きい右フック、左ボディ打ち。迫力のある打ち方をするドレイトンだが、ジャブ、手数が少なく、大振りのパンチは空を切る。3R、連打からの左フックでドレイトンがダウン。5R、ノリスが右ストレート、連打で優勢。7R、力強いフック攻撃を見せるドレイトンだが、狙いすぎでパンチの正確さに欠ける。12R、フットワーク&連打でノリスは打ち合いを避け、勝ち逃げを狙う。判定は3-0。ドレイトンには勝てるだけのパワーがあったが、大振り。ノリスはしっかりディフェンスしながら連打でポイントを重ねた。持ち前のスピードにパワーが付いてきたノリス。ノンタイトル戦を一試合挟んで、ジュリアン・ジャクソンのWBA世界J・ミドル級王座に挑戦。)


テリー・ノリス 1R KO ジョン・ムガビ

(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1990年)

「スピード&強打」テリー・ノリス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左アッパー、右ストレートで2度、ムガビがダウン

(感想:ノリスがタイトル獲得。ジュリアン・ジャクソンに2RでKOされてしまったノリス。再び世界挑戦。ムガビはウガンダ出身の「野獣」。ルネ・ジャコを下してこの王座を獲得した男、というより、マービン・ハグラーを大いに苦しめたハードパンチャー、と言った方がわかりやすい。スピードで勝負するノリス。左フックで足に来たムガビに連打して最初のダウンを奪う。そして最後は斬り捨てるような右ストレートでKO。なかなか衝撃的な結末。あのムガビがこんなにアッサリ倒されるとは。しかしながら、凄いKOではあったが、ムガビは動きが重そうで、パンチのキレも感じられなかった。本来はミドル級のムガビ。減量がキツかったか。ハグラーに世界王座を阻まれ、ようやく王者になったが彼の時代はあっという間に終わってしまった。)


テリー・ノリス 8R KO ドナルド・カリー

(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1991年)

「スピード&強打」テリー・ノリス②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

7R:左フックでカリーがダウン

8R:右フックでカリーがダウン

(感想:ノリスがタイトル防衛。元王者のルネ・ジャコを判定で下して初防衛に成功したノリス。二度目の防衛戦ではかつてのスーパースター、シュガー・レイ・レナードに判定勝ち。三度目の防衛戦の相手も元王者。世界ウェルター級王者時代に「レナード二世」と呼ばれたこともあるカリー。大いに期待されていたが、打たれ弱さを露呈。これまで33勝(24KO)4敗で、WBC7位。ノリスは27勝(14KO)3敗。共に左を器用に使う似たタイプで、ジャブ、ワンツー、左フック。ショートパンチをキレイに打つカリー。ノリスは時折大きなフックを振るう。5R、カリーの右ストレートがヒットし、ノリスはクリンチでしのぐ。7R、ワンツーからの左フックでカリーがダウン。8R、連打からの右フックでカリーがダウン。10カウント。ノリスが攻める勢いで80年代のスターを連破。カリーは右ストレート、左ボディ打ちに力強いものがあったが、打たれたときに不安定になった。これまでのダメージがあったと思われる。これでカリーは引退、と思ったら数年後にカムバック。KO負けを喫してしまった。)

テリー・ノリス①

デリク・ケリー戦、エドワード・ネブレット戦、クインシー・テイラー戦

テリー・ノリス③

ブレット・ラリー戦、カール・ダニエルズ戦、メルドリック・テーラー戦

テリー・ノリス④

モーリス・ブロッカー戦、トロイ・ウォーターズ戦、ジョー・ガッティ戦

テリー・ノリス⑤

サイモン・ブラウン戦(初戦・再戦)、ルイス・サンタナ戦(初戦)

テリー・ノリス⑥

ルイス・サンタナ戦(再戦・三戦目)、デビッド・ゴンザレス戦

テリー・ノリス⑦

ポール・ベイデン戦、ビンセント・ペットウェイ戦、アレックス・リオス戦

テリー・ノリス⑧

ニック・ルーパ戦、アンドレアス・アレラーノ戦(ノンタイトル戦)、キース・ムリングス戦

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