2022年7月1日金曜日

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界バンタム級王者。多彩な連打が武器。世界王者になる前の試合。アルマンド・ベラスコ戦(北米フライ級王座)、ルイス・カーティス戦(全米J・バンタム級王座)を紹介します。

オルランド・カニザレス(アメリカ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

オルランド・カニザレス 4R TKO アルマンド・ベラスコ

(北米フライ級王座決定戦、1987年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:ベラスコがダウン、左フックでカニザレスがダウン

(感想:カニザレスがタイトル獲得。有名な「カニザレス兄弟」の弟オルランド。5人兄弟の末っ子。子供の頃はフットボーラーに憧れたが、体が小さいためフットボールは諦めた、とのこと。兄ガビーの影響でボクサーに(スパーリングしたことも)。小柄な選手のためパワーに依存する力まかせな戦い方ではなく、テンポの良いリズミカルな連打を武器とするスタイルとなった。そんな彼が意識したボクサーは兄ガビーとマヌエル・オルチス。強打でWBA世界バンタム級王座を獲得したガビーを見て、自分も世界を獲りたいと思った、という(一緒にスパーをしていればオルランドも強くなろうというもの)。マヌエル・オルチスは世界バンタム級王座を15連続防衛した伝説の選手で「15連続」というのは世界バンタム級の最高記録。1988年にIBF世界バンタム級王座を獲得したオルランド。(対戦相手のレベルはともかく)16連続防衛達成(新記録)。その間、短期間だったがガビーがWBO王座を獲得し、「兄弟同時世界王者」だったことも。このベラスコ戦は世界王者になる前の試合。ポール・ゴンザレスにアウトボクシングされて初黒星を喫すると共に北米フライ級王座の獲得に失敗したカニザレス。その王座の決定戦に出場。相手のベラスコはメキシコの中堅どころ。王座を獲得したことがなく、ここ最近は四連敗しており、勢いのある状況ではない。3Rからの映像で観戦。共にフットワーク。カニザレスが左のガードを少し下げた構えからワンツーからの左フック、右フックといった連打をテンポ良く打ち込む。ベラスコはガードを上げ、ジャブ、ストレートを長く使い、やや振りを大きく左フックを振るう。右ストレートをヒットさせるカニザレス。4R、ベラスコがダウン(ラウンド開始直後のパンチ。TVでは映像の切り替えが遅れて映されなかった)。逆に右ストレートからの左フックでカニザレスがダウン。振りの大きいパンチで攻めるベラスコだが、左ショートフックでカニザレスが優勢に。右カウンターを食ってベラスコがグラついたところでレフェリーストップ。パンチの正確さ、精力的な攻めでカニザレスが勝利。ダウンを喫したが、スタイルは完成しており、後の世界戦で見せるような動きがしっかりできていた。カニザレスから見事なパンチでダウンを奪う健闘を見せたベラスコ。後、ウイリー・サラサール(柳明佑のWBA世界J・フライ級王座に挑戦して判定負け)に勝ってメキシコ・フライ級王座を獲得したり、張正九のカムバック戦の相手を務めたり(判定負け)。ホセ・ルイスのWBO世界J・バンタム級王座に挑戦したが判定負け。世界を獲得することはできなかった。)


オルランド・カニザレス 2R TKO ルイス・カーティス

(全米J・バンタム級王座決定戦、1988年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フック、左アッパーで2度、カーティスがダウン

(感想:カニザレスがタイトル獲得。カニザレスはこれまで18勝(15KO)1敗1分。階級を上げて全米王座を狙う。カーティスは中堅どころ。15勝(6KO)2敗1分。デビュー以来、連戦連勝であったが、ケルビン・シーブルックス、ガビー・カニザレスに二連続判定負け。パワーとタフさが武器。カニザレスがいつものように足でリズムを取りながらワンツーからの左ボディなどのコンビネーション。ジャブを伸ばすカーティス。2R、カーティスがパワーの乗った左右フックで攻める。しかし逆にロープを背負いながらカニザレスが左右フックを正確に当て、左フックでカーティスがダウン。さらに左アッパーで二度目。立ったがダメージ深く、レフェリーは試合を止めた。カニザレスがよどみない連打で相手のディフェンスの隙を突いて快勝。これでカニザレス兄弟に二連敗となったカーティスだが、力強さがあり、決して弱い選手ではなかった。実際、後にデーブ・マコーリーのIBF世界フライ級タイトルに挑戦している(判定負け)。実力者に圧勝したカニザレス。次の試合はケルビン・シーブルックスの持つIBF世界バンタム級タイトルへの挑戦。)

オルランド・カニザレス②

ケルビン・シーブルックス戦(初戦)、ジミー・ナバロ戦、ケルビン・シーブルックス戦(再戦)

オルランド・カニザレス③

ビリー・ハーディ戦(初戦)、ポール・ゴンザレス戦(再戦)、エディ・ランヘル戦

オルランド・カニザレス④

ビリー・ハーディ戦(再戦)、フェルニー・モラレス戦、レイ・マイナス戦

オルランド・カニザレス⑤

フランシスコ・アルバレス戦、サミュエル・デュラン戦、クラレンス・アダムズ戦

オルランド・カニザレス⑥

デリク・ホワイトボーイ戦、フベナル・ベリオ戦、ヘラルド・マルチネス戦

ローランド・ボホール戦、セルヒオ・レイジェス戦、ウィルフレド・バスケス戦

キノ・ロドリゲス戦、フリオ・ポルテリオ戦、ジュニア・ジョーンズ戦 

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