2022年7月2日土曜日

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界バンタム級王者。定評のある連打で安定した試合ぶり。世界王座防衛戦。ビリー・ハーディ戦(再戦)、フェルニー・モラレス戦、レイ・マイナス戦を紹介します。

オルランド・カニザレス(アメリカ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

オルランド・カニザレス 8R KO ビリー・ハーディ

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1991年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでハーディがダウン

8R:左フックでハーディがダウン

(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの六度目の防衛戦。この試合の前にカニザレスには嬉しいことが。兄のガビーが王座決定戦でミゲル・ロラ(元WBC王者で実力者)をKOし、WBO世界バンタム級王座獲得。同じ階級で「兄弟同時世界王者」に。今度は弟が頑張る番。セコンドにガビーがつく。カニザレスとハーディの再戦。前回は「12R判定」でカニザレス。カニザレスはフットワークで相手を中心に周りながら出入りする忙しい戦法。IBF1位ハーディはガードを上げてジャブ、ストレートを使う正統派な攻め。ハーディが2Rに右フックでグラついたのをきっかけに流れはカニザレスに。カニザレスが自由自在にハーディを追い回す。3R、左フックでハーディがダウン(仰向けに倒れてひっくり返ってうつ伏せに。なかなか凄まじいシーンだった)。8R、強烈な左フックでハーディが失神、KO。カニザレスが得意の連打にパワーを乗せて圧勝。カニザレスの腰に(旧型の)IBFベルトが巻かれた。)


オルランド・カニザレス 12R 判定 フェルニー・モラレス

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1991年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ストレートでモラレスがダウン

12R:左フックでモラレスがダウン

(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの七度目の防衛戦。挑戦者モラレスは北米バンタム級王者。これまでメキシコ・バンタム級王座、WBAアメリカス・バンタム級王座も獲得。強打者ウィルフレド・バスケスには2-1で判定負けしている。上体の動きが良いモラレス。ガードを固めてジャブ、右ストレート、左右フック。ただし、動きはそれほど速くはなく、パンチは重そうだがキレはそれほどでもない印象。軽快な動きを見せるカニザレス。ジャブ、左フックからの右ストレートといったコンビネーション。2R、左フックからの右ストレートでモラレスがダウン。しかし、タフなモラレス。その後は接近戦でフックでの打ち合い。スピードとパンチを当てる巧さはカニザレスの方が上だが、モラレスは右ストレート、左フックで打ち返し、時折ヒットさせる。12R、左フックでモラレスがダウン。モラレスは立ったが、レフェリーは試合ストップのようなゼスチャー。TKOと思ったのか、カニザレスは大喜び。判定は3-0。カニザレスがスピードで勝利。モラレスはタフだったが試合後に駐車場で倒れ病院へ。命は助かったが、これが最後の試合となった。)


オルランド・カニザレス 11R TKO レイ・マイナス

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1991年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの八度目の防衛戦。珍しいチャレンジャー。バハマの選手、マイナス。IBFでは8位にランクされているスラリとした体型の黒人選手。英連邦バンタム級タイトル、WBC米大陸バンタム級タイトルを獲得しているが、ミゲル・ロラのWBC王座、イスラエル・コントレラスのWBO王座へのチャレンジは失敗に終わっており、これが三度目の世界挑戦。フットワークとジャブを使いながら伸びのある右ストレート、振りが大きい左右フックを思い切って打っていく。そんなマイナスにカニザレスはいつもの試合ぶり。ジャブ、ワンツー、左フックで1Rから右ストレートをヒットさせる。7Rにはキレイなワンツーを決めるなど力強いところも見せるマイナスだが、モーションが大きいため攻撃をディフェンスされ、隙を突かれる。9R、マイナスが連打を浴びてピンチ。11R、ワンツーでマイナスが大きく後退したところでレフェリーストップ。カニザレスが正確なパンチで勝利。マイナスの大胆な打ち方には勇ましいものがあったが、やはりカニザレスはその時にできる隙を見逃さなかった。マイナスはこの後も戦い続けたが、これが最後の世界戦となった。)

オルランド・カニザレス①

アルマンド・ベラスコ戦、ルイス・カーティス戦

オルランド・カニザレス②

ケルビン・シーブルックス戦(初戦)、ジミー・ナバロ戦、ケルビン・シーブルックス戦(再戦)

オルランド・カニザレス③

ビリー・ハーディ戦(初戦)、ポール・ゴンザレス戦(再戦)、エディ・ランヘル戦

オルランド・カニザレス⑤

フランシスコ・アルバレス戦、サミュエル・デュラン戦、クラレンス・アダムズ戦

オルランド・カニザレス⑥

デリク・ホワイトボーイ戦、フベナル・ベリオ戦、ヘラルド・マルチネス戦

ローランド・ボホール戦、セルヒオ・レイジェス戦、ウィルフレド・バスケス戦

キノ・ロドリゲス戦、フリオ・ポルテリオ戦、ジュニア・ジョーンズ戦 

0 件のコメント:

コメントを投稿