2022年7月2日土曜日

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界バンタム級王者。定評のある連打でタフな相手と世界王座防衛戦。フランシスコ・アルバレス戦、サミュエル・デュラン戦、クラレンス・アダムズ戦を紹介します。

オルランド・カニザレス(アメリカ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

オルランド・カニザレス 12R 判定 フランシスコ・アルバレス

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1992年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの9度目の防衛戦。IBF1位アルバレスはコロンビアの選手。コロンビア・バンタム級タイトルを獲得している。ガードを上げてジャブ、右ストレート、左フック。カニザレスはジャブを使いながら相手の一瞬の隙を突いて右ストレート、左フックを1Rからヒットさせる。攻めるアルバレスだが、パンチを当てるのはカニザレス。4R、カニザレスが左フックのダブルからの右ストレート、といった高度なテクニックを見せる。6R、カニザレスの強打が連続でヒットしてアルバレスがピンチ。しかし、アルバレスはタフさを見せ、勝負は判定へ。大差の3-0でカニザレス。最終ラウンド終了時にアルバレスは両手を上げていたが、これは「勝利のアピール」ではなく、「KOされなかったタフさ」をアピールしたものだと思われる。確かにタフだったが、攻撃力は「IBF1位」にランクされるほどあったかどうか? KOできなかったが、素晴らしい攻撃を見せたカニザレス。相手の動きを読んだうえでパンチを当てるテクニック。アルバレスはしっかりディフェンスしていたが、攻撃するときの僅かな隙を突かれて敗北。後、同じコロンビアのホルヘ・エリセール・フリオが持つWBA王座に挑戦したが、TKOで敗れた。)


オルランド・カニザレス 12R 判定 サミュエル・デュラン

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1992年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カニザレスがタイトル防衛。カニザレスの10度目の防衛戦。相手のデュランはフィリピンの選手でIBF5位。WBCインター・バンタム級タイトルを獲得したことがあり、日本で辰吉にKOされたこともあるが、タフで粘り強い。右手でブロックしながらジャブ、ワンツーを飛ばすデュラン。カニザレスは左を中心に使いながらワンツーからの左フックダブルなどの高度なコンビネーション。3R、ワンツー、連打などでカニザレスをロープに追い込む攻めを見せるデュラン。カニザレスは連打、左ボディで反撃。共に連打で精力的な攻め。タフなデュランだが、パンチの正確さ(特に左フック)ではカニザレスが上。判定は3-0。打たれても打ち返すなど、デュランがよく頑張った試合。カニザレスはディフェンスと左フックで粘る相手からポイントを重ねて勝利したが、結構タフな試合となった。デュランは世界は獲れなかったが、その後もアジアの実力者としてリングに上がり続けた。)


オルランド・カニザレス 11R TKO クラレンス・アダムズ

(IBF世界バンタム級タイトル戦、1993年)

「リズミカルな連打」オルランド・カニザレス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カニザレスがタイトル防衛。アメリカ人同士であるが、フランスで行われた試合(なぜ?)。挑戦者アダムズは新鋭。これまで無敗。WBC米大陸バンタム級タイトルを獲得し、IBFランク2位。力を入れてジャブ、右ストレートを打つアダムズ。王者カニザレスは安定した試合ぶり。足でリズムを取って、テンポ良くジャブ、右ストレート、左フック。アダムズは頑張って攻めるが、カニザレスはディフェンスし、右パンチをヒットさせる。11R、ロープ際でアダムズが打たれたところでレフェリーストップ。アダムズはしっかりした強いパンチを打っていたが、カニザレスがディフェンスのテクニックと自由自在にパンチを打ち込むリズムボクシングで11度目の防衛。若手のアダムズにとってカニザレスは荷が重い相手だった。そんなアダムズ。カニザレス戦後、二連敗する厳しい時期もあったが、2000年にWBA世界スーパーバンタム級タイトル獲得。)

オルランド・カニザレス①

アルマンド・ベラスコ戦、ルイス・カーティス戦

オルランド・カニザレス②

ケルビン・シーブルックス戦(初戦)、ジミー・ナバロ戦、ケルビン・シーブルックス戦(再戦)

オルランド・カニザレス③

ビリー・ハーディ戦(初戦)、ポール・ゴンザレス戦(再戦)、エディ・ランヘル戦

オルランド・カニザレス④

ビリー・ハーディ戦(再戦)、フェルニー・モラレス戦、レイ・マイナス戦

オルランド・カニザレス⑥

デリク・ホワイトボーイ戦、フベナル・ベリオ戦、ヘラルド・マルチネス戦

ローランド・ボホール戦、セルヒオ・レイジェス戦、ウィルフレド・バスケス戦

キノ・ロドリゲス戦、フリオ・ポルテリオ戦、ジュニア・ジョーンズ戦

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