2023年2月10日金曜日

「石の拳で二階級制覇」文成吉①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・バンタム、バンタム級二冠王。デビュー当初の試合。リック・バヘロット戦、シンノイ戦、テプラトム戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

文成吉(韓国)

身長165cm:オーソドックス(右構え)

文成吉 4R TKO リック・バヘロット

(バンタム級戦、1987年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでバヘロットがロープダウン

4R:連打でバヘロットがダウン

(感想:「韓国の石の拳」と呼ばれた文。アマチュアで実績。オリンピックでは敗退してしまったが、世界選手権、アジア大会で優勝。そのままアマチュアでオリンピックを目指す話もあったようだが設備が整った「パルパルジム」に所属し、プロ入り。バヘロット戦はプロデビュー戦。フィリピンのバヘロットは中堅どころの選手。後にIBF世界フライ級王者になるローランド・ボホールと引き分けた実績。ソウルでの一戦。共にジャブ、右ストレート、左フック。似たタイプであり、共にあまり器用さが感じられない戦いぶり。1R、文の左フックがクリーンヒットし、バヘロットがロープダウンを取られる。距離を取ろうとするバヘロット。文はひたすら攻めの姿勢。まるでディフェンスを気にしないかのような攻めっぷりで、相手のガードを隙を狙うパターン。特に右のパンチに自信を持っているようだ。4R、連打でバヘロットがダウン。立ったが、連打を浴びて相手に背を向けてしまった。猛打で文が勝利。ガチャガチャ打つのはあまり感心できないが、コブシの強さとタフネスにかなり自信を持っているのがうかがえるデビュー戦だった。バヘロットはその後、畑中清詞、葛西裕一、淺川誠二ら相手に連敗するなど負けに負けてキャリアを終えた。)


文成吉 3R KO シンノイ・シングルトン

(バンタム級戦、1987年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:連打でシンノイがダウン

(感想:文のプロ二戦目。シンノイはタイ人。戦績は24勝(15KO)1敗4分(映像より。実際は違うようだ)。タイのJ・バンタム級王座を獲得しているが、東洋太平洋王座戦(J・バンタム級)、カオコー・ギャラクシー戦でそれぞれKO負けを喫している。釜山での一戦。一発ずつパワーを込めるタイ人らしい打ち方のシンノイ。攻めが単発で、攻めるときのディフェンスの甘さ、バランスの悪さが気になる。接近戦では互いに強打。微妙にディフェンスが巧い文。相手のガードの隙を狙って右ストレート、ねじ込むかのようにアッパー。3R、コーナーに追い込まれたシンノイが連打でダウン。立ったが、カウントアウト。激しく打ち合いながらも文がタフネス&強打で勝利。シンノイは力いっぱい打っていたが、文にダメージはなさそうだった。文は単なる突貫ファイターではなく、意外にディフェンスが上手なのかも。)


文成吉 2R KO テプラトム・エカチャットチンチャイ

(バンタム級戦、1987年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ストレート、右フック、右フックで3度、テプラトムがダウン

(感想:文のプロ四戦目。テプラトムはサウスポーのタイ人。戦績は19勝(15KO)1敗。悪くはないが、タイのJ・バンタム級王座を取り損ねたことがある。リズミカルな動きから右ジャブ、左ストレートのテプラトム。文の右をかわすなどディフェンスもできる。しかし、文の右パンチは相当な威力。2R、ひたすら前進する文。右ストレートでテプラトムがダウン。さらに右フックで二度目。最後はテプラトムがうつぶせに倒れ、スリーノックダウン、KO。テプラトムは文が苦戦するのではないかと思うようなバランスの良い動きを見せたが、腕っぷしで勝負がついた。その後、テプラトムは再びタイのJ・バンタム級王座に挑戦したが、KO負け。王座を獲ることなく、リングを去った。) 

文成吉②

カオコー・ギャラクシー戦(初戦・再戦)、小林智昭戦

文成吉③

ナナ・コナドゥ戦(初戦)、ヒルベルト・ローマン戦、松村謙二戦

文成吉④

ナナ・コナドゥ戦(再戦)、エルネスト・フォード戦、トーサク・ポングスパ戦

文成吉⑤

アルマンド・サラサール戦、グレグ・リチャードソン戦、イラリオ・サパタ戦

文成吉⑥

カルロス・サラサール戦、ホセ・ルイス・ブエノ戦(ラストファイト)

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