世界J・バンタム、バンタム級二冠王。防衛戦。ナナ・コナドゥ戦(再戦)、エルネスト・フォード戦、トーサク・ポングスパ戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」
文成吉(韓国)
身長165cm:オーソドックス(右構え)
①文成吉 4R TKO ナナ・コナドゥ
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1991年)
(ダウンシーン)
2R:右フックでコナドゥがダウン
(感想:文がタイトル防衛。文の三度目の防衛戦はスペイン。相手は前王者コナドゥ(ガーナ)。ダウン応酬の末、不本意な負傷判定で王座を奪われたコナドゥとしてはKOで王座を奪回したいところ。速射砲のようにジャブを連打するコナドゥ。文は右ストレート、振りが大きめのフックで前進。しつこく接近戦を仕掛ける文にコナドゥが応戦。2R、ロープ際での右フックでコナドゥがダウン。その後も打たれる。4R開始から自らコーナーに下がって応戦するコナドゥ。連打を浴びてレフェリーストップ。文が荒っぽい「石の拳」で快勝。コナドゥは距離を取ると強いが、モハメド・アリばりの「ロープ・ア・ドープ作戦」。その作戦は明らかに間違っていたと思うが、相当パンチが効いていたのだろう。後、コナドゥはWBA世界バンタム級王座を獲得したが、打たれ弱さのため長期に渡って防衛することはできなかった。)
②文成吉 5R KO エルネスト・フォード
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1991年)
(ダウンシーン)
5R:左フック、右ストレートで2度、フォードがダウン
(感想:文がタイトル防衛。四度目の防衛戦の相手はパナマのフォード(WBC7位)。WBAの地域王座(J・バンタム級)を獲得したことがあるが、カオサイ・ギャラクシーのWBA世界J・バンタム級王座への挑戦はKO負けに終わっている。韓国での一戦。ジャブ、ワンツーを使うフォード。パンチのキレ・スピードはあまり感じられない。そのため文はいつものようにダッキングしながら接近して得意の右を狙い、ジャブ、フックをヒットさせる。細かく当てていくフォードは手数で勝負しようとするが、ボディ打ちがローブローとなり、動きのスピードがないため打たれる。3R、バッティングで文が出血(嫌な予感。また負傷判定か?)。フォードが減点。さらにローブローでも減点。5R、右を食って後退したフォードがロープ際での左フックでダウン。立ったが、ショートの右ストレートで二度目。立てず、KO。文が快勝。コナドゥに比べるとスピードが無かったフォードは文にとっては「勝てる相手」だったようだ。その後、フォードは世界王座を獲ることなくキャリアを終えた。)
③文成吉 6R TKO トーサク・ポングスパ
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1991年)
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでトーサクがダウン
6R:右アッパー連打でトーサクがダウン
(感想:文がタイトル防衛。五度目の防衛戦。タイのトーサクはサウスポー。唯一の敗戦は同国人のタノムサク・シスボーベーに判定負け。その後、WBCのインター王座(J・バンタム)を獲得、防衛してきた。仁川での一戦。1R、足を使って距離を取りながら右ジャブ、そして左ストレートを伸ばすトーサク。文は前進し、右を当てようとする。右ストレートでトーサクがダウン。その後は共にストレート狙い。3Rに左ストレートを当てるなど、トーサクのパンチにはキレがあるが、文のパワーに押され気味。接近戦。文がフック、アッパー。トーサクは左ストレート、右フック。我慢比べのような打ち合い。6R、右アッパー連打でトーサクがダウン。立ったが、連打を浴びてレフェリーストップ。文がタフネス&ディフェンスで勝利。時折打たれながらもひるむことなく攻撃して押し切った。トーサクはムリに打ち合って玉砕。逃げられないなら打ち合うしかない、ということだったと思われる。その後、WBFのJ・フェザー級王座を獲得。)
リック・バヘロット戦、シンノイ戦、テプラトム戦
カオコー・ギャラクシー戦(初戦・再戦)、小林智昭戦
ナナ・コナドゥ戦(初戦)、ヒルベルト・ローマン戦、松村謙二戦
アルマンド・サラサール戦、グレグ・リチャードソン戦、イラリオ・サパタ戦
カルロス・サラサール戦、ホセ・ルイス・ブエノ戦(ラストファイト)
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