2023年2月15日水曜日

「石の拳で二階級制覇」文成吉⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・バンタム、バンタム級二冠王。防衛戦。カルロス・サラサール戦、ホセ・ルイス・ブエノ戦(ラストファイト)を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

文成吉(韓国)

身長165cm:オーソドックス(右構え)

文成吉 12R 判定 カルロス・サラサール

(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1993年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

12R:左フックで文がダウン

(感想:文がタイトル防衛。文の九度目の防衛戦。挑戦者のサラサールはアルゼンチンのサウスポー。日本でもおなじみの強打者ファン・マルチン・コッジに似たタイプでパワーがある。ソット・チタラダのWBC世界フライ級王座に挑戦したが敗北。その再起戦にも敗れてしまったが、その後は連勝。WBC3位として二度目の世界挑戦。ソウルでの一戦。文が前進し、強打をガチャガチャ打っていく。ジャブで応戦するサラサールは時折ストレートをヒットさせる。パンチだけではなく頭も同時に使う文が右目のマブタをカット。12R、左フックで文がダウン。判定は2-1。文がキズを負い、被弾しながらも大振りのパンチで押し切って勝利。またしても敗北のサラサール。ソット戦と同様、受け身の姿勢だったのが敗因。文はかつてバンタムの王者でもあったがフライ級上がりのサラサールとの体格差はあまり感じられず。もっと積極的だったらサラサールが勝っていたかもしれない。)


ホセ・ルイス・ブエノ 12R 判定 文成吉

(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1993年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでブエノがダウン

(感想:ブエノがタイトル獲得。10度目の防衛戦。挑戦者ブエノはメキシカン。WBC米大陸王座(J・バンタム級)を獲得したことがある選手だが、判定負けで王座陥落。再起二連勝でこの初の世界挑戦。韓国で行われた試合。文は「石のコブシ」に自信があるのかジャブは少な目で、いきなり突き出す右ストレート、左右フック連打で前進。ブエノはきびきびした動き。シャープなパンチで距離を取るボクサータイプ。キレのあるジャブ、右ストレート。攻める文だが1Rからバランスを崩して転倒するなど、空振りが多い。ブエノはジャブ、ストレートでカウンターを取り、左ボディ打ちも巧い。3R、左フックでブエノがダウン。パワーを込めて文は攻めるが、得意の接近戦でも打たれ、5Rあたりから頬の腫れが目立ってくる。判定は2-1。シャープなパンチと手数でブエノ。映像で見た感じでは3-0だと思ったが、ジャッジの一人は文のパワーを評価したらしい。バランスの悪さが目立った文はこれで引退(ブエノは初防衛戦で川島郭志と対戦。テクニックを競い合う展開となったがダウンを奪われて判定負け、王座陥落)。荒々しいコブシが武器だった文。プロに転向する前はオリンピックの金メダリスト候補だったそうだが、反則に厳しいアマチュアボクシングで頭から突っ込むような戦い方で金メダルを獲れたかどうか。極めて「プロ向き」の選手であった。)

文成吉①

リック・バヘロット戦、シンノイ戦、テプラトム戦

文成吉②

カオコー・ギャラクシー戦(初戦・再戦)、小林智昭戦

文成吉③

ナナ・コナドゥ戦(初戦)、ヒルベルト・ローマン戦、松村謙二戦

文成吉④

ナナ・コナドゥ戦(再戦)、エルネスト・フォード戦、トーサク・ポングスパ戦

文成吉⑤

アルマンド・サラサール戦、グレグ・リチャードソン戦、イラリオ・サパタ戦

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