2023年2月12日日曜日

「石の拳で二階級制覇」文成吉③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・バンタム、バンタム級二冠王。二度目の王座。ナナ・コナドゥ戦(初戦)、ヒルベルト・ローマン戦、松村謙二戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

文成吉(韓国)

身長165cm:オーソドックス(右構え)

文成吉 9R 負傷判定 ナナ・コナドゥ

(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1990年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フック、右フックで2度、コナドゥがダウン、左フックで文がダウン

3R:左フックでコナドゥがダウン

4R:左ジャブの連打で文がダウン

(感想:文が二階級制覇。カオコーにWBA世界バンタム級タイトルを奪回されて初黒星を喫した文。再起戦でKO勝ち。本来の階級に戻してJ・バンタム級で世界挑戦。王者コナドゥはガーナの黒人選手。スラリとした体型から繰り出すジャブ、ワンツー、振りが大きめの左フックが武器。メキシコでヒルベルト・ローマンを何度もダウンさせて王座獲得。これが初防衛戦となる。ソウルで行われた試合。文が左ジャブと右ストレートで前に出る。コナドゥも左ジャブ、右ストレート。強打者同士ではあるが、1Rからダウンの応酬で波乱の幕開け。3R、4Rのダウン。文のパンチは大振りで、打ち方はコナドゥの方が「伸びとキレ」があって良い印象。しかし、コナドゥは目が腫れるなど苦しい展開。文のまぶたの負傷により9R終了で判定を取ることに。またしても文が負傷判定で王座に。過去にもあったかどうかは知らないが、二試合とも負傷判定で二階級制覇をした選手がいただろうか? 文が無器用ながら、パンチの強さで二階級制覇達成。バランスの悪さを突かれてダウンを食った文。意外な打たれ弱さを見せて初黒星となったコナドゥ。実力的には互角か?)


文成吉 9R TKO ヒルベルト・ローマン

(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1990年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでローマンがダウン

(感想:文がタイトル防衛。ソウルで行われた文の初防衛戦。ローマンは元王者であり、日本でも有名なテクニシャン。左のパンチが得意で、小柄な身体から伸びと鋭さのある左ジャブを飛ばして自分のペースに持ち込むのが巧い選手。文が粗いハードパンチで前進。ローマンはフットワーク&細かいパンチ。1Rにダウンを喫し、ローマンは押され気味。8R終了で棄権。ローマンは名選手だが、ポイントを取るだけの「当てるパンチ」ではプロの選手としてはやはり物足りない。文は器用さには欠けるが、硬そうな拳で相手を圧倒するような攻めをする。「プロボクシングのチャンピオン」らしい戦いぶりだった。)


文成吉 5R 負傷判定 松村謙二

(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1990年)

「石の拳で二階級制覇」文成吉③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右フックで2度、松村がダウン

3R:右フックで松村がダウン

(感想:文がタイトル防衛。二度目の防衛戦。松村はカオサイ・ギャラクシーのWBA世界J・バンタム級王座に二度挑戦していずれも敗れた男。三度目の世界挑戦のチャンス到来(地方のジムの選手にしてはチャンスに恵まれている)。韓国で行われた試合。共にファイタータイプのため1Rからハイペースな打ち合い。1Rのダウンは勢いで押し倒されたような感じのもの。その後、文の「ガツンガツン」といった感じの乱打に松村はフックで応戦。3R、右フックで松村がダウン。しかし、バッティング。文が血だらけに。5Rで負傷判定。王者防衛。「やれやれ、また負傷判定か」といった結末。松村としては「勝負はこれから」というタイミングでの終了。試合が長引いていたら逆の結果になっていたかも。)

文成吉①

リック・バヘロット戦、シンノイ戦、テプラトム戦

文成吉②

カオコー・ギャラクシー戦(初戦・再戦)、小林智昭戦

文成吉④

ナナ・コナドゥ戦(再戦)、エルネスト・フォード戦、トーサク・ポングスパ戦

文成吉⑤

アルマンド・サラサール戦、グレグ・リチャードソン戦、イラリオ・サパタ戦

文成吉⑥

カルロス・サラサール戦、ホセ・ルイス・ブエノ戦(ラストファイト) 

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