2022年7月18日月曜日

「回転の速い連打」メルドリック・テーラー⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界J・ウェルター級、WBA世界ウェルター級王者。世界王座防衛戦。グレンウッド・ブラウン戦、クリサント・エスパーニャ戦、クレイグ・ホーク戦を紹介します。

メルドリック・テーラー(アメリカ)

身長171cm:オーソドックス(右構え)

メルドリック・テーラー 12R 判定 グレンウッド・ブラウン

(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1992年)

「回転の速い連打」メルドリック・テーラー⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでテーラーがダウン

4R:連打でテーラーがダウン

(感想:テーラーがタイトル防衛。WBA3位のブラウン。これまでWBAアメリカス王座(ウェルター級)などを獲得してきた実力者。モーリス・ブロッカーのIBFタイトルに挑戦して敗北。その再起戦でWBA王者テーラーに挑戦。共に速いジャブと連打を使うが、ブラウンは力んだ打ち方。その分、スピードはテーラーの方が上。しかし、1Rのダウン。4Rにもダウン(ただし、ダメージは浅い感じ)。その後はブラウンのフック攻撃にテーラーはジャブ、右ストレート、回転の速い連打で対抗。そして、ブラウンの振りの大きいフックをブロックでディフェンス。判定は3-0。観客がスタンディング・オベーションしたほどのスピーディーな打撃戦。二度ダウンを奪ったにもかかわらず、ブラウンはポイントで挽回されてしまった。テーラーにとっては危ない試合、ブラウンのとっては力んで相手に逃げられる残念な試合となった。後、ブラウンはIBOのミドル級王座を獲得したが、メジャー団体の王座は獲得できなかった。)


クリサント・エスパーニャ 8R TKO メルドリック・テーラー

(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1992年)

「回転の速い連打」メルドリック・テーラー⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:左アッパーでテーラーがダウン

(感想:エスパーニャがタイトル獲得。三階級制覇を狙ってテリー・ノリスの持つWBC世界J・ミドル級王座に挑戦したテーラーだが、惨敗。再起戦でWBA1位のエスパーニャと防衛戦。英国を主戦場とするエスパーニャはお兄さん(エルネスト)が世界王者だったボクシング兄弟で、ベネズエラの選手。これまで全勝で、WBCのインター王座(ウェルター級)を獲得している。ロンドンで行われた試合。エスパーニャは足でリズムを取ってジャブ、連打。テーラーはフットワークで距離を取りながらジャブ、接近して連打。エスパーニャのコンビネーションがヒットする。3R、右ストレートからの左ストレートでテーラーのグローブがキャンバスにタッチしたがレフェリーのジョン・コイルはこれをダウン扱いせず(見えなかった?)。6R、連打を浴びてテーラーがピンチに。8R、左アッパーでテーラーがダウン。そして連打でレフェリーストップ。エスパーニャがコンビネーションとディフェンスで快勝。テーラーはパワー不足。元々スピードで勝負するタイプ。J・ウェルター時代と比べるとパンチのキレが落ちていた。ノリスにKOされた影響もあったと思われる。後、順調に防衛を続けたエスパーニャだが、アイク・クォーティの「バズーカ・パンチ」にKOされてしまった。)

   

メルドリック・テーラー 3R KO クレイグ・ホーク

(ウェルター級戦、1994年)

「回転の速い連打」メルドリック・テーラー⑥「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:右アッパー、左ボディフックで2度、ホークがダウン

(感想:無冠になったテーラーのノンタイトル戦。テーラーはこれまで30勝(16KO)3敗1分。ホークはTV映像のテロップでは42勝(11KO)2敗。ただし、「BOXREC」によると敗北はもっと多い。テーラーはなかなか調子が良い。ジャブを連打し、ワンツー、左フック、左ボディ打ち。ホークはテーラーのパンチの速さ、パワーに押されて何もできず。距離を取ってジャブを出すが、打たれてクリンチ。3R、右ストレートで足に来たホーク。右アッパーでダウン。最後は右ストレートからの左ボディでホークが倒れてKO。相手は二線級だったが、テーラーがキレのあるパンチで快勝。ハンドスピードに差があり、実に力強い勝ち方だった。しかしながら、後、「因縁の再戦」という形でフリオ・セサール・チャベスの持つWBC世界J・ウェルター級王座に挑戦したが、またしてもチャベスにTKO負け。その後も現役を続けたが結果的にそれが最後の世界戦に。引退後は賃貸物件を所有し、大家として暮らしていたようだが、賃借人とのトラブルで逮捕。現役時代のダメージもあるらしく、今後が心配される。)

メルドリック・テーラー①

ルーク・レッセ戦、ハロルド・ブレーザー戦、ハワード・デービス戦

ダニー・バルガス戦、ロケ・モントヤ戦、プリモ・ラモス戦(初戦)

イルレイス・ペレス戦、バディ・マクガート戦、ジョン・ミーキンス戦

コートニー・フーパー戦、ハイメ・ロッキー・バルボア戦、プリモ・ラモス戦(再戦)

アーロン・デービス戦、ルイス・ガルシア戦、アーニー・チャベス戦

0 件のコメント:

コメントを投稿