IBF世界J・ウェルター級、WBA世界ウェルター級王者。二階級制覇を目指した試合&防衛戦。アーロン・デービス戦、ルイス・ガルシア戦、アーニー・チャベス戦を紹介します。
メルドリック・テーラー(アメリカ)
身長171cm:オーソドックス(右構え)
①メルドリック・テーラー 12R 判定 アーロン・デービス
(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1991年)
(感想:テーラーが二階級制覇。王者デービスはハードパンチャー。ニックネームは「スーパーマン」。日本でこの王座の防衛戦を行ったことがあるマーク・ブリーランドをKOした男。共にジャブを打ち合う。デービスはパワーを込めた打ち方。力んでいるためパンチの正確さに欠ける印象。テーラーは回転の速い連打。速いがパワーもある。2R、左フックでグラつくデービス。パワーのデービス、力強い連打のテーラー。判定は3-0。テーラーが速さで勝利。左フックが効果的で、特に左ボディフックの力強さが印象的だった。ただ、デービスがもっとジャブを使っていればジャッジが難しい微妙な判定になっていたかもしれない。デービスは後、フリオ・セサール・バスケス(上山仁と戦ったことで日本でも知られている)の持つWBA世界J・ミドル級王座に挑戦したが敗北。世界王座に返り咲くことはなかった。)
②メルドリック・テーラー 12R 判定 ルイス・ガルシア
(WBA世界ウェルター級タイトル戦、1991年)
(感想:テーラーがタイトル防衛。テーラーはこれまで26勝(14KO)1敗1分。挑戦者のガルシアはベネズエラの選手で全勝。WBCのインター王座(ウェルター級)を獲得している。ジャブを連打するガルシア。右ストレート、左フック、連打。テーラーもジャブ。そしてパワーを込めた右ストレート、左フック。テーラーのスピード&パワーにガルシアは連打、左ボディ打ちで対抗。ディフェンスしながら時折左フック、右ストレートをヒットさせるテーラー。判定は2-1。テーラーがジャブ、ディフェンスで勝利。ただ、力んで打つパンチは空振りすることが多かった。ガルシアは手数は多かったが、KOを狙うような攻めではなかった。共にやや残念なところがあった試合。後、ガルシアはIBF王座に二度挑戦。モーリス・ブロッカーに2-1の判定負け、フェリックス・トリニダードに1RでKO負け。チャンスには恵まれたが、世界には手が届かなかった。)
③メルドリック・テーラー 6R TKO アーニー・チャベス
(ウェルター級戦、1991年)
(感想:世界王者テーラーのノンタイトル戦。相手のチャベスはカリフォルニア州ウェルター級タイトルを獲得したことがあるサウスポーの中堅選手。テーラーの速い連打に連打で対抗。ただ、パンチの回転の速さ、正確さはテーラー。右ストレート、左フックをヒットさせる。しかしながら、2Rにテーラーはローブローを放ち、5Rには減点される。6R、テーラーが一気にラッシュ。レフェリーストップ。打たれるシーンもあったが、最後は高速連打で勝利。パワーを意識した試合ぶりで、左ボディ打ち、アッパー気味の右フックには迫力があった。チャベスは悪い選手ではなかったが、世界のトップを崩せるほどではなかった印象。これがラストファイトとなった。)
ルーク・レッセ戦、ハロルド・ブレーザー戦、ハワード・デービス戦
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