三階級制覇に挑戦。ポール・イングル戦、マイク・ファレス戦、イバン・アルバレス戦(ラストファイト)を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」
ジュニア・ジョーンズ(アメリカ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①ポール・イングル 11R TKO ジュニア・ジョーンズ
(IBF世界フェザー級タイトル戦、2000年)
(ダウンシーン)
9R:右ストレートでイングルがダウン
11R:連打でジョーンズがスタンディングダウン
(感想:イングルがタイトル防衛。決定戦に勝利してIBO王座(フェザー級)を獲得したジョーンズ。その次の試合では元世界王者トレーシー・ハリス・パターソンに判定勝利。そしてイングルのIBF王座に挑戦(一応「統一戦」となる)。これまで47勝(27KO)4敗。王者のイングルは英国の選手で22勝(15KO)1敗。ナジーム・ハメドのWBO王座への挑戦は失敗に終わったが、その再起戦でマヌエル・メディナに勝利して王座獲得。これが初防衛戦となる。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。長いジャブを連打するジョーンズ。イングルはかなりアグレッシブ。ガードを上げて上体を忙しく動かしながらジャブ、右ストレート、左フック。手数を多く出して距離を詰めていく。共に右ストレート、左フックが力強いが、パンチの正確さはイングル。8R、ジョーンズが鋭いコンビネーション。9R、右ストレートでイングルがダウン。しかし、10Rはイングル。11R、連打でジョーンズがスタンディングダウン。再開後、フラつくジョーンズを見てレフェリーは試合を止めた。イングルが非常に積極的な戦いぶりで勝利。逆転されてしまったジョーンズ。長いパンチを使うため当たれば凄いが、当たらなければガードの隙を突かれてしまったりする。結局、キャリアを通じて最後までこの欠点を克服することはできなかった。一方、防衛に成功したイングルも苦難。次のムブレロ・ボティーレとの防衛戦で敗北。重傷を負い、リングを去った。)
②ジュニア・ジョーンズ 7R KO マイク・ファレス
(IBA・J・ライト級コンチネンタル王座決定戦、2001年)
(ダウンシーン)
7R:左ボディフックでファレスがダウン
(感想:ジョーンズがタイトル獲得。これまで48勝(27KO)5敗のジョーンズ。ラスベガスでローカル王座戦。ファレスは23勝(9KO)10敗2分のアメリカ人。ジェフ・フェネック、エリック・モラレスといった選手にKOされている中堅どころ。ジャブを連打するジョーンズ。ファレスはジャブ、ワンツーが武器で、良い打ち方。しかし、接近戦はそれほど巧くなく、ガチャガチャした攻め。2R、ファレスの右がヒットしてジョーンズはクリンチ。前進するファレスにジョーンズは距離を取りながらワンツー、左ボディ。7R、ボディが効いたファレス。左ボディでダウン。倒れたままカウントアウトされた。慎重姿勢ながらもジョーンズがパワーで勝利。バンタム時代と比べるとスピードやキレが感じられない試合内容ではあったが、タイミングを捉える器用さは見事だった。)
③イバン・アルバレス 10R 判定 ジュニア・ジョーンズ
(J・ライト級戦、2002年)
(ダウンシーン)
7R:左ボディでジョーンズがダウン
8R:ワンツーでジョーンズがダウン
(感想:ジョーンズのラストファイト。これまで50勝(29KO)5敗のジョーンズ。アルバレスはコロンビアのファイタータイプで18勝(8KO)12敗。負けがエラい多く、ジョニー・タピアのWBO世界J・バンタム級王座に挑戦したときはTKO負け。WBCの地域王座(J・フェザー級)を獲得しているが、J・ライト級でどんな動きを見せるか? ジャブを使うジョーンズ。動きのスピードがなく、パンチのキレもない。アルバレスは右ストレート、接近してフック連打、ボディ打ち。パンチにはキレがある。アルバレスの連打に押されるジョーンズ。相手の攻めに対応できず、押されて転倒するシーンも。7R、左ボディでジョーンズがダウン。これは大したパンチではなかったが、8Rに強烈なワンツーで二度目のダウン。何とか踏みとどまって10R終了。判定は3-0。全盛期をとうに過ぎ、元々はバンタムだったジョーンズ。この負けは本来の実力ではない。アルバレスはフック連打が力強く、よく頑張った。しかし、その後は全敗してキャリアを終えた。)
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