WBO世界ヘビー級王者。負傷や病気で苦しかった時期の試合。ティム・ウィザスプーン戦、レオ・ロイアコノ戦、ジェフ・ペグース戦を紹介します。
レイ・マーサー(アメリカ)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
①レイ・マーサー 10R 判定 ティム・ウィザスプーン
(ヘビー級戦、1996年)
(感想:イベンダー・ホリフィールド、レノックス・ルイスに二連続判定負けしたマーサー。これまで23勝(16KO)4敗1分でWBC11位。今回の相手も元王者。80年代にWBAとWBCの王者だった強打者「テリブル」ウィザスプーン。45勝(30KO)4敗のハードヒッターでWBC15位(IBF10位)。勝つときは豪快にKOするが、負けるときは豪快にKOされたり、パッとしない負け方をしたり、といった不安定ところもあるベテラン。共にジャブを連打。マーサーは右ストレート、ウィザスプーンは右フック、左右ボディ打ちがパワフル。パワーのある両者。その分、スタミナの消耗が激しいのか、もみ合い&打ち合いの展開。どちらかが大きく打たれて一方的になるシーンがないまま10R終了。最終ラウンド終了時には両者とも自身の勝利をアピールしていたが、判定は3-0。マーサーが攻める姿勢で若干上回ったか。共にパワーはあったが、動きは鈍かったような気がした。)
②レイ・マーサー 2R KO レオ・ロイアコノ
(ヘビー級戦、1998年)
(ダウンシーン)
2R:連打でロイアコノがダウン
(感想:ロイアコノはこれまで14勝(13KO)2敗の29歳。ガッチリした体格。36歳のマーサーは24勝(16KO)4敗1分。首を負傷し、久しぶりの試合。似たような体つきの両者。共にジャブ。ロイアコノはワンツーからの左フックといったコンビネーションも打てる選手だが、相手を警戒して下がるシーンが多い。マーサーの正確なジャブと左右連打で1Rからロイアコノがピンチに。2R、ロープ際での連打でロイアコノがダウン。ヒザを着いたままカウントアウト。マーサーがパワーで圧勝。負けたロイアコノは「信じられない」といった表情。想像以上にマーサーのパンチが強かったのだろう。)
③レイ・マーサー 2R KO ジェフ・ペグース
(ヘビー級戦、2001年)
(ダウンシーン)
2R:右フックでペグースがダウン
(感想:マーサーはこれまで26勝(18KO)4敗1分。B型肝炎を患って長期療養後、復帰。両親がリングサイドで見守る中、どんな動きを見せるか、といったところ。ペグースは18勝(15KO)7敗。デビュー以来、連勝を続けたこともあったが、オーリン・ノリス(テリー・ノリスの兄貴)らにKO負けしている中堅どころ。マーサーがいつものようにジャブ連打。ペグースは上体を動かしながらジャブ、そして右アッパーからの左フックを打つなど器用なところも見せる。しかしながら、マーサーがジャブで優勢。左ボディ打ちなど良いパンチを持っているペグースだが、マーサーの圧力に押され気味で攻撃もブロックされてしまう。2R、右ストレートで足に来たペグース。ロープ際でさらに右ストレート、そして右フックでロープ外にダウン、KO。フィニッシュが恐ろしかった試合。プロボクシングは決して「カッコいい世界」ではない。ひどいKO負けで選手が大きなダメージを負うこともある。悲惨な負け方をしたペグース。マーサー戦後は8試合全てKO負けだった。)
ジェシー・マクギー戦、デビッド・ホプキンス戦、ケン・クロスビー戦、アル・エバンス戦
エディ・リチャードソン戦、オジー・オカシオ戦、ライオネル・ワシントン戦、バート・クーパー戦
フランチェスコ・ダミアニ戦、トミー・モリソン戦、ジェリー・ハルステッド戦
ジェシー・ファーガソン戦(初戦)、マーク・ウィリス戦、マリオン・ウィルソン戦
ドン・スティール戦、ウラジミール・クリチコ戦、シャノン・ブリッグス戦
0 件のコメント:
コメントを投稿