2022年7月28日木曜日

「クイック・シルバー」バージル・ヒル③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界L・ヘビー級、世界クルーザー級王者。世界王座防衛&王座復帰。タイロン・フレージャー戦、フランク・テート戦(初戦)、サウル・モンタナ戦を紹介します。

バージル・ヒル(アメリカ)

身長184cm:オーソドックス(右構え)

バージル・ヒル 12R 判定 タイロン・フレージャー

(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1990年)

「クイック・シルバー」バージル・ヒル③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ヒルがタイトル防衛。デビッド・ベターを判定で下して八度目の防衛に成功したヒル。九度目の相手フレージャーはあのジョー・フレージャーの甥。これまで17勝(9KO)1敗3分。しかしながら、まだ何のタイトルも獲得したことがなく、L・ヘビーにしては線がちょっと細い印象。ヒルは27戦全勝(17KO)。スリムなフレージャーが速いジャブ、ワンツー、接近してボディ打ち。左フックの打ち方がセコンドの伯父ジョーによく似ている。ヒルはいつものようにジャブ、ボディ打ち。攻めるフレージャーだが、ヒルがディフェンス、ワンツーからの左フックといったコンビネーションで優勢。12R、フレージャーのグローブのテープがはがれて試合中断。リングが汗か何かで滑るようで、さらに中断。興ざめな雰囲気もあったが、ラウンド終了間際、ワンツーでフレージャーがダウン寸前に。判定は3-0。フレージャーはよく前に出たが、ヒルが細かい連打をまとめて勝利。フレージャーは後、ニューヨーク州スーパーミドル級王座に挑戦して敗北。やはりL・ヘビーの選手ではなかったようだ。)


バージル・ヒル 12R 判定 フランク・テート

(WBA世界L・ヘビー級王座決定戦、1992年)

「クイック・シルバー」バージル・ヒル③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ヒルが王座奪回。トーマス・ハーンズに判定で敗れて王座を失ったヒル。ハーンズがアイラン・バークレーに負けて、王座はバークレーに。バークレーが王座返上。「WBA2位」として1位のテートと王座決定戦。オリンピックに縁がある両者。ヒルは1984年のロサンゼルスオリンピック、ミドル級銀メダリスト。テートは同大会、ライトミドル級金メダリスト。元IBF世界ミドル級王者であり、二階級制覇を目指す状況。ジャブの打ち合い。押し出すような打ち方で細かいジャブを連打するヒル。テートは長いジャブ、右フック。パワーはあまり無いが、ヒルがジャブを数多く使ってポイントを取っていく。しかし11R、テート得意の右アッパーのカウンターでヒルがダウン寸前に。ラウンド終了時にはニラみ合い。観客が盛り上がる中、最終ラウンド終了。判定は3-0。ヒルが攻める姿勢、ジャブで勝利。テートは右フックがパワフルだったが、受け身の姿勢で相手に先手を取られてしまった。「L・ヘビー級」という重量級で軽量級のようなジャブの打ち合いが中心だった試合。ヒルは巧かったが、「パワー」という点では残念。一番盛り上がったのがテートの右アッパーが決まった11Rだった、というのが、この試合を物語っているような気がする。)


バージル・ヒル 10R TKO サウル・モンタナ

(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1993年)

「クイック・シルバー」バージル・ヒル③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ヒルがタイトル防衛。奪回した王座を順調に防衛するヒル(アドルフォ・ワシントン、ファブリス・ティオーゾ、セルジオ・メラニに勝利)。36勝(19KO)1敗で、これが四度目の防衛戦。WBA9位モンタナはこれまで20勝(19KO)3敗のメキシカン。メキシコのL・ヘビー級タイトルを獲得している。リズミカルなフットワーク、そしてジャブ、右ストレートのモンタナ。しかし、フックの振りが大きく、攻めが単発。ヒルは左フックでカウンターを取り、ワンツーからの左フックといったおなじみのコンビネーション。7R、ヒルの左手をホールドして放さないモンタナにヒルが右ストレートを連打。10R、打たれるモンタナを見て、セコンドが棄権を申し入れた。勝って大喜びのヒル。連打で勝利。しかし、その連打はテンポは良かったが、パワーはもう一つ。ダウンを奪うことができなかったのが、少し残念。攻撃のリズムがよろしくなかったモンタナ。負けたが、ダウンはせず。後、IBAクルーザー級王座、WBC米大陸ヘビー級王座を獲得する活躍を見せた。)

バージル・ヒル①

レスリー・スチュアート戦、ジャン・マリー・エメベ戦、ラムジ・ハッサン戦

バージル・ヒル②

ウェリー・フェザーストーン戦、ボビー・チェズ戦、ジェームス・キンチェン戦

バージル・ヒル④

ガイ・ウォーターズ戦、フランク・テート戦(再戦)、クロフォード・アシュレー戦、ドレイク・サージ戦

バージル・ヒル⑤

ルー・デル・バーレ戦、ヘンリー・マスケ戦、ダリウス・ミハエルゾウスキー戦

バージル・ヒル⑥

ファブリス・ティオーゾ戦、ドン・ラロンデ戦、ワレリー・ブルドフ戦 

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