世界L・ヘビー級、世界クルーザー級王者。オリンピック銀メダリスト。世界王座防衛戦。ウェリー・フェザーストーン戦、ボビー・チェズ戦、ジェームス・キンチェン戦を紹介します。
バージル・ヒル(アメリカ)
身長184cm:オーソドックス(右構え)
①バージル・ヒル 10R TKO ウェリー・フェザーストーン
(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1988年)
(ダウンシーン)
3R:左フックでフェザーストーンがダウン
(感想:ヒルがタイトル防衛。ヒルの四度目の防衛戦。フェザーストーンはカナダの選手で、カナダ L・ヘビー級タイトルを獲得している。1R、足でリズムを取りながらジャブ、そして右ストレート、左フックを打つフェザーストーン。ヒルを挑発するパフォーマンス。ヒルはいつものように速いジャブ連打、左ボディ打ち、コンビネーション。力強い右ストレートを打つフェザーストーンだが、攻めが単発でパンチをかわされてしまう。3R、左フックでフェザーストーンがダウン。その後もヒルが連打で優勢。10R、右アッパーでフェザーストーンが後退して、レフェリーストップ。ヒルが連打で快勝。右ストレート、左ボディ打ちにパワーがあった。フェザーストーンは4Rに右ストレートを決めるなど、パンチ自体は良かったが、一発を狙うスタイルであったため、攻撃をディフェンスされ、相手に先手を取られてしまった。フェザーストーンは次の試合でガイ・ウォータース(後にヒルに挑戦)に敗れ、それが最後の試合となった。)
②バージル・ヒル 12R 判定 ボビー・チェズ
(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1989年)
(感想:ヒルがタイトル防衛。ヒルの五度目の防衛戦。元IBF世界L・ヘビー級王者チェズは27歳の白人(ヒルは25歳)。「白人の重量級ボクサー」は動きが固かったりするなど、どこかぎこちないところがあることが多いが、チェズはパンチの打ち方が良く、器用な選手。WBA5位で、これまで34勝(24KO)3敗。ヒルは23戦全勝(15KO)。リングサイドではヒルの両親が観戦。共にフットワーク、ジャブ、左フック。攻めるチェズ、連打で応戦するヒル、といった展開。ワンツーなど、チェズは良いパンチを持っているが、ディフェンスされ、ヒルが左ボディ打ち、連打でポイントを重ねる。3R、右ストレートでヒルがダウン。しかしレフェリー(トニー・ペレス)はこれを「スリップ」扱いし、カウントを取らず。判定は3-0。手数(特にジャブ)でヒルが勝利。ただ、ヒルは勝ったがチェズを圧倒するようなシーンは無く、エキサイティングな試合ではなかった。チェズは最後まで前に出て、よく頑張ったが、もっと細かく手数を多く出して行くべきだった。しかし、後、WBA世界クルーザー級王座を獲得したり、ヘビー級でイベンダー・ホリフィールドと対戦したり、といった活躍を見せた。)
③バージル・ヒル 1R TKO ジェームス・キンチェン
(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1989年)
(ダウンシーン)
1R:左フックでキンチェンがダウン
(感想:ヒルがタイトル防衛。ナイジェリアのジョー・ラシシを判定で下して六度目の防衛に成功したヒル。七度目の相手はこれまで44勝(31KO)6敗2分のキンチェン。あのトーマス・ハーンズを苦戦させたこともある実力者だが、本来はミドル級の選手。ジャブの打ち合い。距離を取ろうとするヒル。キンチェンは接近してボディ攻撃。左フックでキンチェンがグラつく。ロープ際でラッシュされ、キンチェンがロープ外に叩き出される形に。立ったが、カウントアウト。勝ったヒルは大喜びしていたが、体格差があった。キンチェンはチャンスは与えられたが、世界王座を獲得することなくキャリアを終えた。)
レスリー・スチュアート戦、ジャン・マリー・エメベ戦、ラムジ・ハッサン戦
タイロン・フレージャー戦、フランク・テート戦(初戦)、サウル・モンタナ戦
ガイ・ウォーターズ戦、フランク・テート戦(再戦)、クロフォード・アシュレー戦、ドレイク・サージ戦
ルー・デル・バーレ戦、ヘンリー・マスケ戦、ダリウス・ミハエルゾウスキー戦
ファブリス・ティオーゾ戦、ドン・ラロンデ戦、ワレリー・ブルドフ戦
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