2022年7月13日水曜日

「長いリーチ&ジャブ」ヘナロ・エルナンデス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA・WBC世界J・ライト級王者。WBC王座を狙った試合&世界王座防衛戦。アズマー・ネルソン戦、アナトリー・アレクサンドロフ戦、カルロス・エルナンデス戦を紹介します。

ヘナロ・エルナンデス(アメリカ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)

ヘナロ・エルナンデス 12R 判定 アズマー・ネルソン

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1997年)

「長いリーチ&ジャブ」ヘナロ・エルナンデス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:エルナンデスがタイトル獲得。オスカー・デラ・ホーヤに敗れた元WBA世界J・ライト級王者エルナンデス。「WBC4位」としてWBC王座を狙う。王者ネルソンは「魔神」「野生児」とも呼ばれるガーナのハードパンチャー。サルバドル・サンチェスの持つWBC世界フェザー級王座に挑戦してKOされたのが1982年であるから、もう大ベテランになる。ジェシー・ジェームズ・レイハに敗れてWBC世界J・ライト級王座を失ったが、ガブリエル・ルエラスをKOして王座奪回。そしてこの防衛戦。共にガード。エルナンデスはジャブ、ワンツーの端正なボクシング。ネルソンはジリジリと距離を詰めて右ストレート、左フック。パワーはあるが、攻撃が単発なネルソン。エルナンデスはコンビネーションで右ストレートをヒットさせ、接近戦ではディフェンス&左フック。7R、ラウンド終了後のネルソンの左フックでエルナンデスがダウン。その後、攻めるネルソンにエルナンデスが連打する展開。判定は2-1。3-0かと思われたが、ジャッジの一人はネルソンのパワーを評価したらしい。7Rにハプニングがあったものの、内容的にはエルナンデスがテクニックでネルソンを封じ込めたように見えた。ネルソンはこの後、二連敗して引退。)


ヘナロ・エルナンデス 12R 判定 アナトリー・アレクサンドロフ

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1997年)

「長いリーチ&ジャブ」ヘナロ・エルナンデス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:エルナンデスがタイトル防衛。アレクサンドロフはロシアの選手。これまでWBCインター・J・ライト級タイトル、欧州J・ライト級タイトルを獲得している。力強いジャブで前進し、右ストレートを叩き込むアレクサンドロフ。接近戦ではフックで連打するが、接近戦はあまり得意ではないらしく、攻撃をブロックされたり、クリンチ、もみ合い。エルナンデスは誰が相手でも同じ。ジャブ、ワンツー、左フック。アレクサンドロフはパワーはあるが、攻めが単発でリズムが一貫しない。エルナンデスが長い右ストレートを決め(3Rほか)、左ボディを打ち込む(9R)。判定は2-1。エルナンデスがディフェンスと右ストレートで勝利。ジャッジの一人はアレクサンドロフの前に出る姿勢を評価したと思われる。エルナンデスは巧さは相変わらず。しかし、力強さには欠けていた印象。後、アレクサンドロフはWBO世界J・ライト級タイトルを王座決定戦で獲得。)


ヘナロ・エルナンデス 12R 判定 カルロス・エルナンデス

(WBC世界J・ライト級タイトル戦、1997年)

「長いリーチ&ジャブ」ヘナロ・エルナンデス⑤「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:エルナンデスがタイトル防衛。共にロサンゼルス出身。似た名前。WBC8位のカルロスはこれまで王座を獲得したことはないが、元WBC世界フェザー級王者のグレゴリオ・バルガスに判定勝ち(2-0)したことがあるファイター。開始からラッシュするエキサイティングなカルロス。接近して左右フックを精力的に叩きつけていく。ヘナロはかわしながらジャブ、左フック、アッパー。接近戦が続く。ヘナロがディフェンスしながらインサイドからのパンチ、左ボディ打ち。7R、ヘナロのショート連打が連続ヒット。やはり疲れてきたカルロス。前に出るがクリンチで休む。9R、カルロスがバッティングで減点され、11Rには足を使って距離を取る。判定は3-0。ヘナロがパンチの正確さで勝利。カルロスはよく攻めたが闇雲な攻撃でスタミナを中盤あたりで無くしてしまった。後、カルロスはIBF王者に。ヘナロは四度目の防衛戦で後の大物フロイド・メイウェザー・ジュニアにTKO負け。それが最後の試合となった。二階級制覇に失敗したり、右拳を痛めがちで本来の実力が出せない試合があったのは残念であったが、なかなかマネできないような素晴らしいコンビネーションを打つハイレベルな選手だった。) 

ヘナロ・エルナンデス①

フェリッペ・オロスコ戦、レオン・コリンズ戦、ダニエル・ロンダ戦

オマール・カタリ戦、竹田益朗戦、渡辺雄二戦

ラウル・ペレス戦(初戦・再戦)、ハロルド・ウォーレン戦

ホルヘ・ラミレス戦、ジミー・ガルシア戦、ホルヘ・パエス戦

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