2023年12月30日土曜日

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」  

世界ミドル、S・ミドル級王者。世界王者になる前の試合。ジョン・ボーマン戦、セルヒオ・カンポス戦、ラリー・デービス戦ほかを紹介します。

マイケル・ナン(アメリカ)

身長185cm:サウスポー

マイケル・ナン 3R 判定 スティーブ・ジョンソン

(アマチュア戦、?年)

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:アイオワ州出身のナン。ニックネームが「セカンド・トゥ・ナン」(「並ぶ者ナシ=最強」の意)。84年のロス五輪にミドル級で出場を目指したが、バージル・ヒルに敗れて出場ならず。気持ちをすぐに切り替えてプロ転向。連戦連勝でIBF世界ミドル級王者に。アマチュア時代は後にプロになるフランク・テート、デニス・ミルトンと対戦。「スティーブ・ジョンソン」はよくわからない黒人選手。ジョンソン戦はTV中継された試合で、解説席にシュガー・レイ・レナード。それなりの規模の大会だったと思われる。赤のウェアのナン。ヘッドギア無し。黒のジョンソンはヘッドギア着用。足でリズムを取りながらナンが右ジャブ、腕をしならせる独特の左フック。ジョンソンは接近して右ストレート、フックを闇雲に連打。接近戦が続く。ナンが打たれるシーンも。2R、ジョンソンはヘッドギア無し(どうやらヘッドギア着用は「任意」らしい)。3R、ナンが右フック、左ストレートで少し優勢。判定でナンが勝利。意外なことにアウトボクシングではなく、よく打ち合ったナン。打たれるシーンもあったが、長身を生かして勝利した。)


マイケル・ナン 1R TKO ジョン・ボーマン

(ミドル級戦、1984年)

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左カウンターでボーマンがダウン

(感想:ナンのプロデビュー戦。ボーマンはアリゾナ州の白人。4勝4敗で特筆すべき実績は見当たらない。ラスベガスでの一戦。リングアナはチャック・ハル、レフェリーはカルロス・パディーリャ。口ヒゲを生やしているナン(結構、似合っている)。速い右ジャブ、左カウンター。ボーマンの右ストレートも悪くないが、ナンの左がヒットする。そして左カウンターでボーマンがダウン。立ったが戦意喪失気味でレフェリーストップ。ナンが楽勝。パンチにスピードがあった。)


マイケル・ナン 1R TKO セルヒオ・カンポス

(ミドル級戦、1985年)

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左ボディ、右フックで2度、カンポスがダウン

(感想:ナン(21歳)のプロ四戦目。5勝4敗のカンポス(27歳)もボーマン同様、アリゾナの選手で特に実績はない。ラスベガスでの一戦。モーションがとても大きいカンポス。足を使いながら右ストレート、振りの大きいフック(本人は真剣なのだろうが、その動きにはコミカルな雰囲気も)。ナンは相手の隙を突くパンチ。左ストレート、右フックを当てる。そして左ボディでカンポスがダウン。立ったが、右フックで二度目。それと同時にレフェリーは試合を止めた。ナンが楽勝。相手の攻撃をディフェンスしたうえで鋭いパンチ。カンポスはナンにとって単なる「実験材料」だった。) 


マイケル・ナン 2R TKO ラリー・デービス

(ミドル級戦、1985年)

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:連打でデービスがダウン

(感想:プロ六戦目。デービスはニューヨークの黒人で、これまで6勝(5KO)1敗。ラスベガスでの一戦。共に背が高い(映像では同じくらいに見える)。ボクサータイプのデービス。距離を取ってジャブ。右ストレートが武器のようだが、バランスがあまりよくない印象。ナンがサウスポーのテクニックで細かいパンチを当てる。2R、左ストレートが効いたデービス。連打を浴びてうつぶせにダウン。立ったが、左フックを食ったところでレフェリーストップ。ナンがパンチのキレ、動きの機敏さで勝利。デービスはパワー不足だった。その後、デービスは再起戦に敗れてブランク。ヘビー級でカムバック。負けてばかりだったが、ホルヘ・ルイス・ゴンザレス、デビッド・ツゥア、ハシム・ラクマンといった当時の実力者と試合した。)


マイケル・ナン 5R TKO マルコス・ヘラルド

(スーパーミドル級戦、1985年)

「長身サウスポー」マイケル・ナン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:連打でヘラルドがダウン

5R:連打でヘラルドがダウン

(感想:プロ八戦目。ヘラルドはメキシカンでベテラン。負けたが、シュガー・レイ・レナード、マービン・ハグラー、トーマス・ハーンズと対戦経験あり。カリフォルニア州リシーダでの一戦。右ジャブ、左ストレート、左右フック連打のナン。ヘラルドは右ストレートを伸ばすが、動きのキレに欠ける。「打ってこい」と挑発するヘラルド。ナンが左アッパーからの右フック、ワンツーからの右フックといったコンビネーション。ヘラルドは左パンチを食う。しかしながら、ナン。右フックが手打ち気味のためか、パンチが全体的に軽い印象。2R、ナンが速射砲のような連打。そして右手で相手を押さえて左パンチを出す反則(ダーディな技も身に付けてきた)。連打でヘラルドがダウン。その後もナンがワンツー、連打で優勢。ヘラルドは打ち返すが、空転。5R、連打でヘラルドがダウン。立ったが、戦意喪失でレフェリーストップ。ナンが速い連打でギブアップ勝ち。軽いパンチをまとめるスタイルでこれからやっていくつもりなのだろう。ヘラルドは歴戦のダメージがあったのではないか? その後、バージル・ヒルに敗北するなど負けが多くなっていった。) 

マイケル・ナン② 

フランクリン・オーエンス戦、ケビン・ワッツ戦、アイラン・バークレー戦、マーロン・スターリング戦

マイケル・ナン③

ランドール・ヨンカー戦、ダニー・モーガン戦、クロフォード・アシュレー戦、スティーブ・リトル戦

マイケル・ナン④ 

アール・バトラー戦、セシル・マッケンジー戦、チャールズ・オリバー戦、エベラルド・アルメンタ戦 

0 件のコメント:

コメントを投稿