2023年3月11日土曜日

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界三階級制覇王者。フェザー級王座防衛戦。ベルナルド・メンドサ戦、ロケ・カシアニ戦、ヘナロ・リオス戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

ウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)

身長164cm:オーソドックス(右構え)

ウィルフレド・バスケス 5R TKO ベルナルド・メンドサ

(WBA世界フェザー級タイトル戦、1996年)

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

5R:ワンツー、右ストレートで2度、メンドサがダウン

(感想:バスケスがタイトル初防衛。これまで46勝(35KO)7敗3分のバスケス。WBA世界フェザー級王座を獲得して三階級制覇。フェザー級王座の初防衛戦。相手はチリのメンドサ。WBA11位で48勝(27KO)6敗。サントス・ラシアル、ミゲル・ロラには敗れているが、チリ王座(バンタム、J・フェザー級)を獲得した実績。アメリカで行われた一戦。体格的に差はない印象。メンドサが足を使いながらワンツー、左フック、振りが大きい右フック。バスケスもワンツー。左フックが自慢のメンドサ。しかしながら、真っ直ぐ攻めるクセがあり、攻めるときのディフェンスが甘い印象。3R、右を食うメンドサ。クリンチするが、ホールドで減点。4R、メンドサの右ストレートがヒット。バスケスは動きのスピードは落ちているように見えるが、強打の正確さは変わらず。ジャブでカウンターを取る器用さも見せる。5R、強烈なワンツーでメンドサがダウン。立ったが、バスケスがボディ打ちを交えた連打からの右ストレートを決めて二度目。ダウンと同時にレフェリーストップ。メンドサは相手の強打を警戒し、足をよく使っていたが捕まった。やはりディフェンスに隙があった。後、メンドサはIBFの地域王座(バンタム級)を獲得したが、IBF世界バンタム級王者ティム・オースティンへの挑戦は1RでのTKO負けに終わり、世界を獲得することはできなかった。)


ウィルフレド・バスケス 12R 判定 ロケ・カシアニ

(WBA世界フェザー級タイトル戦、1997年)

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

10R:右ストレートでバスケスがダウン

(感想:バスケスがタイトル防衛。日本での二度目の防衛戦で渡辺雄二をKOしたバスケス。三度目の挑戦者はコロンビアの黒人カシアニ。WBA10位で、これまで17勝(14KO)2敗の28歳。WBAの地域王座(フェザー級)を獲得した実績。36歳のバスケス相手にどんな動きを見せるかに注目。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。共にガードをしながらジャブ。バスケスが得意の右ストレート、左フック。カシアニはバランスが良く、ワンツー、左フックに力強いものがあり、接近戦ではフック連打、ボディ打ち。次第にバスケスが正確なジャブ、右ストレートカウンターで優勢に。カシアニは相手の圧力に押され、攻撃に正確さを欠く。打たれてクリンチでしのぐカシアニ。8Rにホールドで減点。10R、右ストレートでバスケスがヒザを着くダウン。攻めるカシアニ。しかし、バスケスは打ち返し、逆にカシアニがピンチ。12R終了。判定は3-0。バスケスが右強打で勝利。カシアニの敗因は攻められて受け身になったこと。コロンビアの選手はテクニックを持っていることが多いが、そのテクニックで押さえられないほどパワーを持つ相手には劣勢になりがち。その後、カシアニはファン・マヌエル・マルケスらに敗れるなど負けが込み、バスケス戦が最初で最後の世界戦となった。)


ウィルフレド・バスケス 12R 判定 ヘナロ・リオス

(WBA世界フェザー級タイトル戦、1997年)

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:バスケスがタイトル防衛。四度目の防衛戦。リオスはニカラグアの選手でWBA8位。まだ王座を獲得したことはないが、このところ連勝中。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での一戦。足を使って距離を取るリオス。ジャブ、ワンツー。右パンチが得意の様子だが、左フックは振りが大きめで正確さに欠ける。バスケスは正確なジャブ、右ストレートからの左フックなどにパワー。打ち合いを避けようとするリオス。手数を出してはいるが、畳み掛けるような攻めは少ない。バスケスもジャブが少な目で大きな見せ場がない。12R、リオスが精力的に攻めるが、時すでに遅し。判定は3-0。動きのスピードに欠けていたバスケス。それはいつものことだが、リオスがもっと積極的だったら逆の結果になっていたかも。そんなバスケス。次の試合の相手はWBO世界フェザー級王者ナジーム・ハメド。WBAから王座を剥奪されてまで行った試合だったが、7RでTKO負け。それが最後の世界戦に。腕っぷしが凄まじかったバスケス。息子も世界王者になったが、父親ほどのハードパンチャーではなかった。)

ウィルフレド・バスケス①

ロバート・マリンズ戦、シェリー・ジャコブ戦(初戦)

ウィルフレド・バスケス②

ルイス・メンドサ戦、シェリー・ジャコブ戦(再戦)、横田広明戦

ウィルフレド・バスケス③

崔在元戦、ファン・ポロ・ペレス戦

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