2023年3月10日金曜日

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界三階級制覇王者。J・フェザー級王座防衛戦。崔在元戦、ファン・ポロ・ペレス戦を紹介します。「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

ウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)

身長164cm:オーソドックス(右構え)

ウィルフレド・バスケス 2R TKO 崔在元

(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1993年)

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ストレートで2度、崔がダウン

(感想:バスケスがタイトル防衛。これまで40勝(32KO)6敗3分のバスケス。六度目の防衛戦では「日本ボクシング界期待の新星」葛西裕一を1Rで吹っ飛ばし、防衛成功。七度目の相手は韓国人。WBA1位の崔は18戦全勝(8KO)。朴永均(後、WBA世界フェザー級王者に)、アントニオ・セルメニョ(後、WBA世界J・フェザー級王者に)を破っている実力者で、東洋太平洋J・フェザー級王座を獲得、防衛してきた。ラスベガス「Mirage Hotel & Casino」でどんな試合を見せるか? 「必勝」のハチマキを巻いて入場のバスケス。1Rから伸びとパワーのある右ストレートをヒットさせ、左フックも強烈。崔はジャブを連打するが、動きとパンチにキレがない。2R、強烈な右ストレートで崔がダウン。さらに右で二度目。立ったが、レフェリーストップ。バスケスが圧勝。得意パンチをフルに発揮。残念だった崔。「世界1位」「これまで全勝」というのがウソのような試合ぶり。ただ「ガツン」と打たれただけだった。この後、崔は三連敗。世界を獲得することなくキャリア終了。)


ウィルフレド・バスケス 12R 判定 ファン・ポロ・ペレス

(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1994年)

「底抜けの強打」ウィルフレド・バスケス③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:右フックでバスケスがダウン

(感想:バスケスがタイトル防衛。フランスで八度目の防衛戦。挑戦者のペレスはコロンビア人(ヒゲが個性的)。エリー・ピカルに勝利してIBF世界J・バンタム級王座を獲得したことがあるが、初防衛戦でロバート・キロガに敗れて王座陥落。このところ連勝中だが、ナナ・コナドゥ、アーニー・カタルーニャらに敗れるなど安定しているとは言えない。バスケス33歳、ペレスは30歳のベテラン対決。互いにジャブ。接近戦では左右フック連打、ボディ打ち。いつものようにパワーを込めるバスケスだが、空転。ペレスが器用な打ち方、ディフェンスを見せ、ジャブ連打、右カウンター。6R、左ジャブでバスケスがダウン。しかし、レフェリーはこれをダウン扱いせず。8R、かするような右フックでバスケスがダウン。10Rにも左ジャブでバスケスはダウン。しかしこれもダウン扱いされず。バッティングでバスケスが負傷、ペレスは減点。最後までペレスが器用さを見せて12R終了。両者ともセコンドにかつがれて自身の勝利をアピール。判定は3-0。映像ではバスケスは右カウンターを食うなどあまりよくなかったように見えたが、リングサイドのジャッジはバスケスのパワーを評価したようだ。ペレスはリズミカルな動きをしながらバスケスの右強打を肩を使ってかわすなど素晴らしいテクニックを見せた。しかしその後はサッパリ。マヌエル・メディナ、ナジーム・ハメドら相手に負け続け。バスケス戦が最後の世界戦(メジャー団体の王座)となった。)


その後のバスケス

IBF世界バンタム級王者オルランド・カニザレスを判定で下して九度目の王座防衛。その次の相手は長身のテクニシャンで、厄介な選手。ベネズエラのアントニオ・セルメニョに判定負けし、王座陥落。再起三連勝。エロイ・ロハス(ベネズエラ)の持つWBA世界フェザー級王座に挑戦。日本でもおなじみの強打者ロハスを打ちのめして三階級制覇達成。   

ウィルフレド・バスケス①

ロバート・マリンズ戦、シェリー・ジャコブ戦(初戦)

ウィルフレド・バスケス②

ルイス・メンドサ戦、シェリー・ジャコブ戦(再戦)、横田広明戦

ウィルフレド・バスケス④

ベルナルド・メンドサ戦、ロケ・カシアニ戦、ヘナロ・リオス戦 

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