世界三階級制覇王者。J・フェザー級王座防衛戦。ルイス・メンドサ戦、シェリー・ジャコブ戦(再戦)、横田広明戦を紹介します。
ウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)
身長164cm:オーソドックス(右構え)
①ウィルフレド・バスケス 12R 判定 ルイス・メンドサ
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1993年)
(感想:バスケスがタイトル防衛。三度目の防衛戦の相手メンドサ(WBA1位)はコロンビアのテクニシャンで元王者。ラウル・ペレスに奪われた王座を奪回できるかどうか、といったところ。フランスでの一戦。ガードを上げて速いジャブ、シャープなストレートのメンドサ。左右フックでボディを叩く器用さもあり、実にキレイなボクシング。バスケスはパワーで勝負。いつもように得意の右ストレート、左フックで接近戦を仕掛ける。打ち合いに応じるメンドサだが、パワーの差で不利。距離を取ろうとするが、バスケスがしつこく接近してくるため仕方ナシに打ち合う。10R、ボディを打たれてメンドサは思わずクリンチ。12R終了。判定は3-0。バスケスがパワーでちょっとずつ上回って勝利。メンドサは試合前にはタフネスに問題があるのではと思われたがこの試合ではよく応戦し、タフな試合ぶりだった。しかし、その後のメンドサ。世界挑戦のチャンスに恵まれたが、勝てず。ラストファイトはフレディ・ノーウッドのWBA世界フェザー級王座への挑戦。判定負けだった(1998年)。)
②ウィルフレド・バスケス 10R KO シェリー・ジャコブ
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1993年)
(ダウンシーン)
10R:右フックでジャコブがダウン
(感想:バスケスがタイトル防衛。四度目の防衛戦はフランスでのジャコブ(元WBC王者。WBA9位)との再戦。初戦は激しい打ち合いの中、ジャコブが負傷により無念のTKO負け。再戦はどんな内容となるか? サウスポーのジャコブが右ジャブ、左ストレート。バスケスは右ストレートを伸ばす。接近戦では互いにボディ攻撃。手数も多い。2Rに左ストレートをヒットさせたジャコブだが、3Rに左フックを食ってピンチ。しかも右マブタをカットし、右アッパーを打たれる。それでもジャコブは前進。得意の左パンチを時折ヒットさせる。7R、9R、ジャコブが右フックを食ってダメージ。10R、ロープ際での右フック連打でジャコブがダウン。立てず、KO。最後はバスケスが右パンチで荒っぽく勝利(ケンカみたいな「殴り倒す」といった感じ)。頑丈なコブシで王座を守った。ジャコブは残念。元王者らしい強さを見せたが、相手のパワーに屈した。これが最後の世界戦に。)
③ウィルフレド・バスケス 12R 判定 横田広明
(WBA世界J・フェザー級タイトル戦、1993年)
(ダウンシーン)
5R:右ストレートで横田がダウン
(感想:バスケスがタイトル防衛。これまで37勝(30KO)6敗3分のバスケス。五度目の防衛戦は日本。WBA3位の挑戦者横田はサウスポー。23勝(14KO)4敗1分。日本J・フェザー級王座を防衛、実力者ノーリー・ジョッキージム(タイ)に勝利した実績。「サラリーマンボクサー」としても有名で、コーナーには「アートネイチャー」の広告。軽快な動きで距離を取りながら右ジャブ、ワンツーの横田。バスケスは左を使って右を狙い、左右フックにパワー。互いのストレートがヒット。5R、強烈な右ストレートで横田がダウン。立ったが、さらに右を食ってストップ負け寸前のピンチ。その後、動きが鈍くなった横田だが、手数で応戦。8Rには左ボディを決めてバスケスを後退させる。終盤はパワーでバスケス。最終ラウンド終了時、共に両手を上げて勝利をアピール。判定は小差の3-0。前回の防衛戦でサウスポーのジャコブをKOしたバスケスにとって横田はそれほど難しい相手ではないと思われたが苦戦。横田はディフェンスの良さと当てる巧さがあった。その後も横田はリングに上がり「最年長勝利記録(45歳7か月)」を樹立。現在は「横田ジム」を経営。)
ロバート・マリンズ戦、シェリー・ジャコブ戦(初戦)
崔在元戦、ファン・ポロ・ペレス戦
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