2022年8月4日木曜日

「小柄な強打者」レオ・ガメス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

軽量級で四階級制覇したベネズエラ人。五階級制覇を目指したキャリア終盤の試合。セレス小林戦、ジョニー・ブレダル戦、戸高秀樹戦(再戦)を紹介します。

レオ・ガメス(ベネズエラ)

身長152cm:オーソドックス(右構え)

セレス小林 10R KO レオ・ガメス

(WBA世界スーパーフライ級タイトル戦、2001年)

「小柄な強打者」レオ・ガメス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

10R:ワンツーでガメスがダウン

(感想:小林がタイトル獲得。四階級制覇王者ガメスが日本で防衛戦。これまで33勝(25KO)7敗1分。小柄ながらも右のパンチが異常に強いハードパンチャーだが、年齢は37歳。サウスポーの挑戦者の小林はこれまで22勝(13KO)4敗3分でWBA9位。マルコム・ツニャカオのWBC世界フライ級王座に挑戦したが引き分けで王座獲得ならず。この試合はその再起戦でもある。小林がジャブ、左ストレート、右フック。左ストレートでカウンターし、右フックからの左ストレートといったコンビネーションもヒットさせる。ガメスはジャブを使いながら前進し、右ストレートを狙う。ガメスの右強打がヒットするシーンもあるが、小林が左ストレート、右フック、ディフェンスで優勢。小林のペースで試合が進み、10R、ワンツーでガメスが前のめりにダウン。立ったがフラついており、レフェリーストップ。小林がカウンターとディフェンスで勝利。ガメスのパンチは強そうだったが、小林のディフェンスのテクニックに空転してしまった。)


ジョニー・ブレダル 12R 判定 レオ・ガメス

(WBA世界バンタム級タイトル戦、2002年)

「小柄な強打者」レオ・ガメス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ブレダルがタイトル防衛。デンマークで行われた試合。階級を上げて五階級制覇を狙うガメス。王者の地元で挑戦。デンマークのブレダルはいかにも「ヨーロッパ」という感じのアウトボクサーで、これまで52勝(26KO)2敗。ブレダルがシャープなジャブ、速いワンツー、左フック。攻めるガメスだが、得意の右は空転。判定は3-0。ブレダルが「打ち合わないキレイなアウトボクシング」で勝利。打ち合いに応じるアジアの選手とは異なり、ヨーロッパのテクニシャンはガメスにとって相性が良くなかったようだ。ただ、ガメスにはパワーがあったようで、ジャッジの一人は1ポイント差。ブレダルは左目が腫れていた。)


戸高秀樹 12R 判定 レオ・ガメス

(WBA世界バンタム級暫定王座決定戦、2003年)

「小柄な強打者」レオ・ガメス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:戸高がタイトル獲得。再戦。WBA5位のガメスはこれまで34勝(25KO)9敗1分。4位の戸高は20勝(9KO)3敗1分。リングサイドで長渕剛が観戦。ガードを上げてジャブ連打、そして右ストレート、左フックを積極的に出していく戸高。ガメスは伸びとパワーのあるジャブ。3R、ガメスの強烈な右がヒット。距離を取ってディフェンスしながら連打する戸高、パワーで勝負をかけるガメス、といった展開。12R終了。判定は2-1。一発のパワーではやはりガメスだったが、手数で戸高が勝利。戸髙がよく頑張った試合だった。後、ガメスはバンタム級で再び五階級制覇を目指したが、達成ならず。最後の試合はタイ・バンコクでのWBA世界バンタム級暫定王座挑戦(プーンサワットに判定負け)。敵地で世界戦を行うことが多かったガメスらしい最後。引退後は若い選手を指導している、とのこと。ガメスほどのハードパンチャーはなかなかいないだろうが、もしそんな若手がいてガメスのテクニックを身につけたら凄い選手になりそうだ。)

レオ・ガメス①

横沢健二戦、八尋史朗戦、ファン・アントニオ・トーレス戦

レオ・ガメス②

ピチットノイ・シスバンプラチャン戦、崔熙墉戦、アルバロ・メルカド戦

レオ・ガメス③

ウーゴ・ソト戦、ソーンピチャイ・シンワンチャー戦、戸高秀樹戦(初戦) 

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