軽量級で四階級制覇したベネズエラ人。三階級制覇、四階級制覇を目指した試合。ウーゴ・ソト戦、ソーンピチャイ・シンワンチャー戦、戸高秀樹戦(初戦)を紹介します。
レオ・ガメス(ベネズエラ)
身長152cm:オーソドックス(右構え)
①レオ・ガメス 3R KO ウーゴ・ソト
(WBA世界フライ級タイトル戦、1999年)
(ダウンシーン)
2R:右ストレート、右フックで2度、ソトがダウン
3R:右ストレートでソトがダウン
(感想:ガメスが三階級制覇。これまで30勝(22KO)6敗1分のガメス。セーン・ソー・プロエンチットのWBA世界フライ級王座に挑戦して三階級制覇を狙ったガメスだが、判定負け。その次の試合にも敗北し、ブランクを作ってしまう。セーンがホセ・ボニージャ(日本で井岡弘樹をKOして王座防衛)に敗北。ソトがボニージャを破り、新王者に。これが初防衛戦となるソトはアルゼンチンの選手で、50勝(33KO)5敗3分。日本でユーリ・アルバチャコフの持つWBC世界フライ級王座に挑戦して敗れたことがある。マジソンスクエアガーデンで行われた試合。メインは「イベンダー・ホリフィールド vs. レノックス・ルイス」の世界ヘビー級王座戦。「ガメス vs. ソト」の時点ではリングサイド席はガラガラ。共にジャブ。ソトはジャブを連打。ガメスは伸びとパワーのあるジャブを一発ずつしっかり当てていく。2R、左フックからの右ストレートでソトがロープにもたれるダウン。右フックで二度目。3R、右ストレートでソトがダウン、KO。ガメスが得意の右強打でソトを追い回して圧勝。左フックも強かった。ソトはジャブぐらいしか出せず、強さを発揮できなかった。)
②ソーンピチャイ・シンワンチャー 8R KO レオ・ガメス
(WBA世界フライ級タイトル戦、1999年)
(ダウンシーン)
3R:左ストレートでガメスがダウン
4R:左ストレートでガメスがダウン
8R:左ストレートでガメスがダウン
(感想:ソーンピチャイがタイトル獲得。WBA世界フライ級王者のガメス。WBA世界スーパーフライ級暫定王座決定戦に出場し、ホスエ・カマチョ(元WBO世界J・フライ級王者)を破り、暫定ながら四階級制覇達成。しかし、この暫定王座を返上。ソーンピチャイとタイでフライ級王座の防衛戦。サウスポーのソーンピチャイはこれまで全勝。共に白いグローブ。ガメスはオシャレなグリーンのトランクス。左右のスタイルの違いはあるが、互いにジャブ、ブロック。1Rからソーンピチャイの右フックがヒットするなど、手数とディフェンスでソーンピチャイが優勢。3R、左ストレートでガメスがダウン。4R、ガメスの強打が連続ヒットするが、カウンターの左ストレートでガメスがダウン。その後は接近戦での打ち合い。互いの強打がヒット。8R、攻めるガメスだが、またしても左ストレートのカウンターでダウン、KO。いつものようにパワフルだったガメスだが、ソーンピチャイが若さ、タフネス、カウンターで勝利。ガメスはピチットノイ・シスバンプラチャンとの防衛戦でもダウンを食ったように、サウスポーが苦手だったようだ。)
③レオ・ガメス 7R KO 戸高秀樹
(WBA世界スーパーフライ級タイトル戦、2000年)
(ダウンシーン)
7R:右ストレートで戸高がダウン
(感想:ガメスが正規王座で四階級制覇。WBA1位としてガメスが挑戦。王者、戸高のセコンドにはマック・クリハラ。共にガードを上げてジャブ。ガメスは小柄ながらも伸びのあるジャブを正確に当て、パワーのある右ストレート、左フックを決める。戸高は右ストレート、左フックで前に出るが、ガメスはディフェンスし、右アッパーも入れていく。打たれる戸高。7R、連打からの右ストレートで戸高が間を置いてダウン。カウント中にセコンドがリングインして試合終了。パンチの伸び、ディフェンスのテクニックに差があった試合。体が小さくてもタイミングと伸びがあればジャブを効果的に当てることができるということを証明する見本のような内容だった。)
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