2022年6月24日金曜日

「韓国の鷹」張正九④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBC世界J・フライ級王者。乱打で世界王座を防衛。ヘルマン・トーレス戦(三戦目)、フランシスコ・モンティエル戦(再戦)、大橋秀行戦(初戦)、エフレン・ピント戦を紹介します。

張正九(韓国)

身長161cm:オーソドックス(右構え)

張正九 12R 判定 ヘルマン・トーレス

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1986年)

「韓国の鷹」張正九④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:張がタイトル防衛。トーレスとはこれが三度目の対戦。初戦は張がダウンを奪って勝利、再戦は僅差で張が何とか勝つことができた。基本的には前二試合と似た試合パターン。ジャブの打ち合いからフックでの乱打戦に。打ち合いでの有効打では張が上か? 判定は3-0。共に不器用なところを見せたが、張が手数とタフさで競り勝った。パンチに正確さがあればトーレスが勝っていたかも。)


張正九 12R 判定 フランシスコ・モンティエル

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1986年)

「韓国の鷹」張正九④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:張がタイトル防衛。再び韓国で行われた再戦。今回は初戦とは違って積極的なモンティエル。左右フックで攻める。張も前進。接近戦での打ち合い。しかしながら、攻めながらもどこか慎重姿勢のモンティエル。張は一歩も引かず、時折フックをヒットさせる。判定は3-0。結局、今回も張が攻める姿勢で勝利。モンティエルは強い左フックを持っていたが、張の気迫に押されてしまった。後、モンティエルはリカルド・ロペス、マイケル・カルバハルと対戦するが敗北。負けが多くなり、引退。世界王座に就くことはできなかった。)


張正九 5R KO 大橋秀行

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1986年)

「韓国の鷹」張正九④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

5R:右ストレートで大橋がダウン

(感想:張がタイトル防衛。「天才」大橋が韓国で初の世界挑戦。共にジャブ。右ストレートを当てようとする張。大橋は左フック、右ストレート。大橋はパワーはあるが攻めが直線的で、手数も張の方が多い。大橋のガードの空いたところを打つ張。序盤から早くも優勢に。顔が腫れていく大橋。5R、右ストレートで大橋がダウン。大橋がさらに連打を浴びたところでレフェリーストップ。パンチのキレ、当てる巧さ、手数、ディフェンスで張が楽勝、11度目の王座防衛。「キャリアの違い」というより「戦いのスタイルの違い」で勝負がついた印象。)


張正九 6R KO エフレン・ピント

(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1987年)

「韓国の鷹」張正九④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:右フックでピントがダウン

5R:右フックでピントがダウン

6R:右ストレートでピントがダウン

(感想:張がタイトル防衛。ピントは「伊達ピント」とも呼ばれるメキシカン。メキシコのJ・フライ級王座を獲得したこともあるが、ここ二試合は連続TKO負けしており、勢いがある状況ではない。ガードを上げ、上体でリズムを取りながらキレイなジャブ、ワンツーを打つピント(構え、打ち方がリカルド・ロペスによく似ている)。張は前進し、意表を突くようなタイミングで左をヒットさせ、右ストレート、ボディ打ち。足を使いながら良いワンツーを打つピントだが、張の前進を止められない。4R、右フックでピントがピンチ。さらに右フックでダウン。連打で激しく応戦するピントだが、5Rにも同じような右フックでダウン。6R、ロープ際で右ストレートを食ってピントがダウン。立ったがカウントアウトされた。張が右パンチで勝利。ピントは良い選手だが、4Rに右フックを食ってからは劣勢に。やはり連続TKO負けしている影響は大きかったか。ピントは次の試合にも負け、それが最後の試合となった。)

張正九①

アマド・ウルスア戦、イラリオ・サパタ戦(初戦・再戦)

張正九②

ヘルマン・トーレス戦(初戦)、ソット・チタラダ戦(初戦)、渡嘉敷勝男戦

張正九③

倉持正戦、ヘルマン・トーレス戦(再戦)、フランシスコ・モンティエル戦(初戦)

張正九⑤

アグスチン・ガルシア戦、イシドロ・ペレス戦、大橋秀行戦(再戦)

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