2022年6月28日火曜日

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA世界J・フライ級王者。タフネス&連打で強打者と防衛戦。ホセ・デ・ヘスス戦(再戦)、ウディン・バハルディン戦、小見山カツミ戦、徳島尚戦を紹介します。

柳明佑(韓国)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

柳明佑 12R 判定 ホセ・デ・ヘスス

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1988年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:ワンツーでデ・ヘススがダウン

(感想:柳がタイトル防衛。デ・ヘススはプエルトリコの選手。WBC米大陸J・フライ級タイトルを獲得し、「15R制」だった時代に柳に挑戦。3-0の判定で柳が初防衛に成功。今回は再戦。「12R制」で勝負。ゴング前に笑顔を見せる柳。共にジャブ。柳がディフェンスしながら軽快な動き。デ・ヘススはパワーを込めてワンツー、左フック。一発ずつ力を入れるため、動きはやや固いがパンチのキレはある。2R、速いワンツーでデ・ヘススがダウン。会場がドッと沸いたが、レフェリーはなぜかカウントを取らなかった(パンチが速すぎて見えなかった?)。3R、デ・ヘススの右ストレートがヒット。その後は、ジャブを連打する柳だが、相手にパワーがあるため、迂闊に近づけない状況。デ・ヘススは距離を取って右カウンターなどをヒットさせるが、倒しに行くような攻めをしない。7R、サミング(?)か何かをやられた柳が背を向け、デ・ヘススが後ろから攻撃(仮に相手が反則をした場合でもガードを解除したり相手に背を向けたりするのは危険)。終盤、デ・ヘススはクリンチしたり、自分から下がったり。判定は2-1。「ソナギパンチ」はそれほど見られなかったが、柳がジャブ&ディフェンスで勝利。柳の話によると彼が戦った全ての選手でデ・ヘススが一番パンチ力があったとか。しかしながら、パンチはあっても激しい闘争心に欠けていたデ・ヘスス。それではハイレベルなテクニック、タフネスを持つ柳に勝つことはできない。そんなデ・ヘスス。後、王座決定戦でWBO世界J・フライ級タイトルを獲得。イシドロ・ペレス(張正九のWBC王座に挑戦したが惜しくも敗れた)らを相手に防衛にも成功している。)


柳明佑 7R TKO ウディン・バハルディン

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1988年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左フックでウディンがダウン

7R:ウディンが連打でスタンディングダウン、連打でダウン

(感想:柳がタイトル防衛。ウディンはインドネシアの選手で後の二冠王ムアンチャイ・キティカセムに判定負けしたことがある。互いにジャブ連打。右ストレートが力強いウディン。右ストレートからの左フックも悪くない。2R、タイミングのいい左フックでウディンがダウン。パワーはあるが、パンチを打った後のディフェンスが甘いウディン。その後もパワーを込めて攻めるが(3Rなど)、柳はブロックして相手のガードの隙を突くショート連打、ボディ打ち、ワンツー。7R、ウディンが連打でスタンディングダウン。さらに連打でダウン。立ったがレフェリーは試合を止めた。柳が連打で快勝(11連続防衛)。ウディンはパワーはあったが当てさせてもらえず。柳は元々タフなうえにディフェンスが巧かった。)


柳明佑 10R TKO 小見山カツミ

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1989年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

9R:左ボディフックで小見山がダウン

(感想:柳がタイトル防衛。小柄なファイター、小見山。1985年度の全日本J・フライ級新人王であるが、日本タイトルは獲得していない。韓国で安定王者の柳に挑戦。ジャブを使いながら接近して左ボディ打ち、右フック。柳はブロックしながらジャブ、左フックからの右ストレートといったコンビネーション、左ボディ打ち。力強く前に出る小見山だがディフェンスされ、有効打では柳がコンビネーション、左ボディ打ちで上回る。9R、連打からの左ボディで小見山がダウン。10R、小見山が連打(左右フックのソナギパンチ)を浴びてレフェリーストップ。柳がディフェンスとパンチの正確さで勝利。小見山は一発ずつパワーを込めるため隙があり、柳は巧くその隙を突いた。)


柳明佑 7R TKO 徳島尚

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1990年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:ボディ連打で徳島がダウン

5R:左フック、右ボディ、左フックで3度、徳島がダウン

6R:フック連打、左フックで2度、徳島がダウン

(感想:柳がタイトル防衛。徳島は井岡弘樹と同じ「グリーンツダ」所属。顔も井岡に似ており、パンチの打ち方も似ている。これまで16勝(8KO)3敗1分。柳は32戦全勝(12KO)。前回の防衛戦では「グリーンツダ」の大鵬健文をKOしている(二試合続けて同じジムの挑戦というのも珍しい。それが後の井岡戦につながる)。徳島はフットワークを使いながらジャブ連打、そして右ストレート。柳は相手の右をかわして連打。4R、ボディ連打で徳島がダウン。ここでゴングが鳴ったらしい。徳島のセコンド、ヘルマン・トーレスが徳島をコーナーに連れて帰ろうとするが、レフェリーのルディ・バトルはゴングに気付かなかったらしく、トーレスにリングから出るよう注意。その後、ピンチの徳島はフックを振っていくが当たらない。5Rに三度のダウン(「スリーノックダウン」ルールは?)、6Rに二度のダウン。ボディが完全に効いてしまった徳島。7R、連打を浴びてレフェリーストップ。柳が連打&経験で快勝(14連続防衛)。徳島はボクサータイプ。柳に右を封じられてしまっては勝ち目は無かった。)

孫五空戦、ジョーイ・オリボ戦、喜友名朝博戦

マリオ・デマルコ戦(初戦)、ベネディクト・ムリーリョ戦、ロドルフォ・ブランコ戦

レオ・ガメス戦(初戦・再戦)、カートコン・デンプータイ戦

井岡弘樹戦(初戦・再戦)、細野雄一戦(ラストファイト) 

0 件のコメント:

コメントを投稿