2022年6月28日火曜日

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA世界J・フライ級王者。タフネス&連打が武器。強豪の挑戦を受ける。マリオ・デマルコ戦(初戦)、ベネディクト・ムリーリョ戦、ロドルフォ・ブランコ戦を紹介します。

柳明佑(韓国)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

柳明佑 15R 判定 マリオ・デマルコ

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1986年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:柳がタイトル防衛。「15R制」だった時代の試合。柳の三度目の防衛戦。レフェリーは南アフリカのスタンリー・クリストドーロー。デマルコはアルゼンチンのJ・フライ級王座を獲得している選手。柳は小柄な選手だが、デマルコはさらに小さい。1Rから激しい接近戦。非常にアグレッシブなデマルコ。ジャブを連打し、右ストレート、左フック。器用で打ち方も良い。柳はブロックしながら手数で応戦。左右フック、ボディ打ちで互いのパンチがヒット。中盤あたりからさすがに疲れたか、デマルコが相手に体を預けるシーンも。それでも手数が多い両者。結局、最初から最後まで打撃戦が続き15R終了。判定は3-0。世界J・フライ級の歴史に残る激戦。時折、連打をまとめたりするなど、手数・スタミナで柳が競り勝ったが、右目がかなり腫れていた。後、1989年にも同タイトルを懸けて再戦が行われ、柳の12R判定勝ち(3-0)。それがデマルコのラストファイトとなった。) 


柳明佑 15R TKO ベネディクト・ムリーリョ

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1987年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:柳がタイトル防衛。これまで23戦全勝(6KO)の柳。四度目の防衛戦ではパナマのエデュアルド・ツニョンをわずか1RでTKO。ツニョンと同じパナマのムリーリョと五度目の防衛戦。WBA8位ムリーリョは12勝(2KO)2敗3分の黒人選手。ホセ・デ・ヘスス(後、柳に二度挑戦)にTKO負け、ロドルフォ・ブランコと引き分け。タイトル獲得歴、無し。スラリとした体型のムリーリョ。鋭く長いジャブを伸ばし、キレのあるワンツー、左フックからの右ストレートといったコンビネーションを使う(マーク・ブリーランドのようなスタイル)。柳はジャブ連打、ワンツー、左右フックでボディ打ち。特に右ストレート、左フックが力強い。共に離れても接近しても良いパンチを打つが、接近戦では柳が右ストレートとボディ打ちで優勢で、ムリーリョはロープを背負う。終盤は疲れたか、ムリーリョの動きが緩やかになり、空振りしてバランスを崩すシーンも。15R、ロープ際でラッシュする柳。左右フックのソナギパンチでムリーリョがマウスピースを吹っ飛ばされ棒立ちになったところでレフェリーのルディ・バトルは試合をストップ。柳がディフェンスとパンチの正確さ(特に左ジャブ、左フック)で実力者に勝利。ムリーリョは接近戦でも器用に右ボディフックを打ったり(4R)、最後までキレのあるパンチを打ったりしていたが、攻めるときにやや隙があった。この後、ムリーリョは敗北が多くなり世界を獲得できず。柳との試合で力尽きていたようだ。)


柳明佑 8R KO ロドルフォ・ブランコ

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1987年)

「ソナギ(夕立)パンチ」柳明佑②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:左フックでブランコがダウン

(感想:柳がタイトル防衛。コロンビアのブランコ。力強いジャブを打ち、ディフェンスもできるパンチャー。両者、ジャブ、ストレート、フックで激しく打ち合う消耗戦。8R、柳が左ボディ、ワンツー。右ストレートが効いたブランコ。左フックでダウン、KO。柳が実力者相手にキレイなKO勝利。六度目の防衛成功。互いによく打ち合ったが、打たれ強さで勝負がついた。柳を苦戦させたブランコ。後にIBF世界フライ級タイトル獲得。)

孫五空戦、ジョーイ・オリボ戦、喜友名朝博戦

ホセ・デ・ヘスス戦(再戦)、ウディン・バハルディン戦、小見山カツミ戦、徳島尚戦

レオ・ガメス戦(初戦・再戦)、カートコン・デンプータイ戦

井岡弘樹戦(初戦・再戦)、細野雄一戦(ラストファイト) 

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