2024年1月24日水曜日

「童顔の暗殺者」マルコ・アントニオ・バレラ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界三階級制覇王者。J・バンタム級時代&初の世界王座。エデュアルド・ラミレス戦、ダニエル・ヒメネス戦ほかを紹介します。

マルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)

身長168cm:オーソドックス(右構え)

マルコ・アントニオ・バレラ 12R 判定 エデュアルド・ラミレス

(北米J・バンタム級王座決定戦、1993年)

「童顔の暗殺者」マルコ・アントニオ・バレラ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:バレラがタイトル獲得。「童顔の暗殺者」と呼ばれたバレラ。元々は左利きで、ボクシングをするときは右構え。アマチュアでは104勝4敗で五度メキシコ王者になったという。15歳の若さでプロデビュー。弁護士になる希望も持ち、大学に通いながらリングへ(結局、弁護士になるのは諦めたようだ)。連戦連勝でホセフィノ・スアレス(後、ホセ・ルイス・ブエノ、薬師寺保栄、辰吉丈一郎と対戦)を破ってメキシコ王座(J・バンタム級)獲得、五度の防衛。次のターゲットは北米王座。ラミレス(24歳)もメキシカン。ウンベルト・ゴンザレス、リカルド・ロペス、メルチョル・コブ・カストロ、アルベルト・ヒメネスといった実力者に敗れている中堅どころ。このところ二連敗中。カリフォルニア「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。19歳のバレラ。端正な顔立ちで、このころは比較的小柄な印象。左ジャブ、そしてワンツー、左フック、左ボディ打ちといった左のテクニック。右ストレートには伸びがある。ラミレスはせわしなくダッキングし、フックが武器のようだが手数が少なく単発。バレラがワンツーからの左フック、左ボディ打ちからの左フックといったコンビネーション(まるで「小型フリオ・セサール・チャベス」。メキシコにはチャベス型の選手が多い)。終盤はさすがに攻めるラミレス。しかし、バレラはディフェンス&ワンツー。12R終了。判定は大差の3-0。倒せなかったのが少し気になるが、ラミレスはタフだった。しかし、ラミレスは次の試合でマーク・ジョンソンにKO負け。その次もKO負けで引退。)


マルコ・アントニオ・バレラ 12R 判定 ダニエル・ヒメネス

(WBO世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)

「童顔の暗殺者」マルコ・アントニオ・バレラ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:バレラがタイトル獲得。減量苦により北米J・バンタム級王座を返上したバレラ。バンタムを飛ばしてJ・フェザー級へ。「WBB」なる団体のJ・フェザー級王座を獲得、防衛後、WBO王座に挑戦。王者ヒメネス(プエルトリコ)はデューク・マッケンジーから王座を獲得後、これまで四度の防衛成功。カリフォルニア州アナハイムでの一戦。J・バンタム級の頃と比べると横幅がゴツくなったバレラ。戦い方は以前と変わらない。ヒメネスは正統派。ジャブ、ワンツー、左フック。それほど大きい選手ではないため体格的にバレラに対してアドバンテッジは無い。接近戦。フックでの打ち合い。同じように打ち合うが、ディフェンス、右フック、強い左ボディ打ちでバレラが優勢か? 12R終了。判定は3-0。バレラがボディ打ちで勝利。ヒメネスは距離を取って戦うタイプ。接近されて押し負けてしまった。しかし、再起戦でアルフレド・コティを破ってWBO世界バンタム級王座獲得、二階級制覇。防衛にも成功。)

     

マルコ・アントニオ・バレラ 2R TKO フランキー・トレド

(WBO世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)

「童顔の暗殺者」マルコ・アントニオ・バレラ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:左ボディフックで2度、トレドがダウン

(感想:バレラがタイトル初防衛。これまで35連勝のバレラ。WBO5位の挑戦者トレドはニュージャージー州出身の25歳。24勝(8KO)2敗1分。デビュー初期に敗北を喫したが、以降は無敗。ただし、王座戦はこれが初めて。コネチカット州での一戦。サウスポーのトレド。距離を取って右ジャブ、ワンツー。やや線が細めで、スピードで勝負するタイプ。バレラが前進し、右ストレート、左ボディでプレッシャーをかける。トレドは攻められてクリンチ。2R、左ボディが効いたトレド。左ボディフックで二度ダウン。右フックで応戦するが、ロープ際で連打されてレフェリーストップ。バレラがパワーで勝利。トレドは全体的にパワー不足だった。しかしながら、その後のトレド。WBU王座(J・フェザー級)獲得、オルランド・カニザレスに勝利、マヌエル・メディナに敗北。実力派ムブレロ・ボティーレからIBF世界フェザー級王座奪取。初防衛に失敗。線が細めながらよく頑張った。)


マルコ・アントニオ・バレラ 1R TKO マウイ・ディアス

(WBO世界J・フェザー級タイトル戦、1995年)

「童顔の暗殺者」マルコ・アントニオ・バレラ①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでディアスがダウン

(感想:バレラがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者ディアス(25歳)は全米王者。マーク堀越に勝ったことがあり、敗北は一つだけ。「グレート・ウェスタン・フォーラム」での一戦。ディアスがダッキングしながらジャブ、振りが大きいフック。バレラも振りが大きい。攻撃重視でワンツー、右フックからの左ボディ。ややディフェンスに甘さが見られ、ディアスの右カウンターを食う。しかし、パワーでバレラが優勢。左右ボディ打ちからの打ち下ろすような右ストレートでディアスがダウン。再開後、ディアスが自らヒザを着いてレフェリーストップ。バレラが圧勝。フランキー・トレド戦と同様、身体全体のパワーで相手を上回った。ディアスはこれで引退。) 

マルコ・アントニオ・バレラ②

エディ・クロフト戦、ジェシー・ベナビデス戦、オルランド・フェルナンデス戦、ジェシー・マガナ戦

マルコ・アントニオ・バレラ③

ジュニア・ジョーンズ戦(再戦)、アンヘル・ロサリオ戦、ホセ・バルブエラ戦

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