2023年12月11日月曜日

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・ライト級王者。世界王座防衛戦&その後。グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス戦、ウィルソン・ロドリゲス戦ほかを紹介します。

ジョン・ジョン・モリナ(プエルトリコ)

身長170cm:オーソドックス(右構え)

ジョン・ジョン・モリナ 12R 判定 グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス

(IBF世界J・ライト級タイトル戦、1994年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:モリナがタイトル防衛。これまで34勝(25KO)3敗のモリナが六度目の防衛戦。IBF8位の挑戦者バルガスは29勝(20KO)4敗1分で元WBC世界フェザー級王者。フリオ・セサール・チャベスのようなタイプのメキシカン。ポール・ホドキンソン(英国)をパワーで屈服させてベルトを獲得したが、初防衛戦でケビン・ケリーに敗北。モリナへの挑戦はその再起戦となる。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦(メインは「イベンダー・ホリフィールド vs. マイケル・モーラー」の世界ヘビー級王座戦。ホリフィールドが問題なく王座を防衛すると思われたが・・・。リングサイドではケビン・コスナー、マジック・ジョンソンといった有名人が観戦)。ガードを固めて相手から距離を取りながらジャブを出すバルガス。モリナはいつものように好戦的。攻めの姿勢で右ストレート、左右フック。腕を「ぐにゃり」といった感じで曲げて打つ左フックが特徴的。接近戦。互いにワンツー、左フック。手数でモリナがポイント上優勢。バルガスは受け身で攻撃が単発。左ボディ打ちなどに良いものがあるが、畳み掛けるような攻めができない欠点がある。モリナも右を時折食う(トニー・ロペスとの第三戦でも右を食っていた。決して「鉄壁のガード」ではない)。目を腫らしながらもモリナが手数を多く出す展開で12R終了。判定は大差の3-0。モリナの目が腫れていたようにバルガスのパンチは悪くはなかった。もっとコンビネーションを使って欲しかったところ。バルガスはその後もリングへ。IBA王座(J・ライト級)、WBC米大陸王座(ライト級)などを獲得。ただ、フロイド・メイウェザー・ジュニアのWBC世界J・ライト級王座への挑戦は判定負け。メジャー団体の世界王座に返り咲くことはできなかった。)


ジョン・ジョン・モリナ 10R KO ウィルソン・ロドリゲス

(IBF世界J・ライト級タイトル戦、1994年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

10R:右フックでロドリゲスがダウン

(感想:モリナがタイトル防衛。七度目の防衛戦。IBF1位の挑戦者ロドリゲスはドミニカ人。身長は173cmだが、リーチが193cmあるという。これまで37勝(19KO)6敗3分。ドミニカでデビュー(引き分け)。その後、スペインを主戦場に。連勝したかと思えば敗北、といった安定しないキャリア。そして連勝がスタート。IBFのインターコンティネンタル王座(J・ライト級)を獲得、防衛。連勝の勢いでモリナに挑戦。プエルトリコ・バヤモンでの一戦。攻めるモリナ。ロドリゲスはアウトボクサー。距離を取ってジャブ、右カウンター。接近戦は避けたいらしく、クリンチ。接近してフックを連打するモリナ。野球のオーバースローのような右フックが印象的。ロドリゲスは伸びのあるジャブ、右ストレートからの左フックといったパンチに良さがあるが、受け身の姿勢。自分から試合の流れを作るような攻めができない。先手を取るモリナ。しかし、左のガードが下がったところにジャブ、右カウンターを食うシーンも。8R終了後、勢い余って手を出してしまうロドリゲス。モリナのセコンド、ルー・デュバがすかさず登場し、抗議。10R、これまで応戦していたロドリゲスだが、左フックからの右フックでついにダウン。立てず、KO。モリナが攻めの姿勢で、最後は得意パンチでKO勝ち。ロドリゲスは積極さに欠け、世界王者になれるような試合ぶりではなかった。その後、ロドリゲスはアルツロ・ガッティ時代に同王座(IBF世界J・ライト級王座)に挑戦したがKO負け。世界には手が届かなかった。)


ジョン・ジョン・モリナ 6R TKO エデュアルド・ペレス

(IBCライト級王座決定戦、1995年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ③「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右フックでペレスがダウン

(感想:モリナがタイトル獲得。ロドリゲスとの防衛戦後、モリナはオスカー・デラ・ホーヤのWBO世界ライト級王座に挑戦したが、判定負け。IBF世界J・ライト級王座を返上して再スタート。ペレスはメキシコ王座(J・ライト級)を獲得したことがある選手。ただ、ホルヘ・パエス戦、NABO王座戦(J・ライト級)に敗北するなどこのところ勝ったり負けたり。カリフォルニア州インディオでの一戦。スキンヘッドになったモリナ(マービン・ハグラー化)。階級を上げたが動きは以前と同じ。ペレスはボクサータイプ。ジャブ、右ストレートを長く使う。しかしながら、右の打ち方にぎこちなさがある。接近戦。右ストレート、左右フック。共に手数。得意の右フックを振るうモリナだが、ペレスは首を振ってパンチをかわすテクニックを使う。2R、右フックでペレスがダウン。その後、ペレスの長いパンチがヒットするシーンもあるが、パワー不足。5R、右フックでペレスがピンチ。ワンツーからの左フックに勢いがあるモリナ。6R、モリナの右ストレートが連続ヒットしたところでレフェリーストップ。モリナが勢いで勝利。ペレスはモリナの攻めを食い止めるパワーに欠けていた。その後の二人。ペレスはローカル王座戦出場のチャンスを得たが、勝てず。中堅どころでキャリア終了。モリナはリングに上がり続けたが、シェーン・モズリー、ロベルト・ガルシアに敗れて世界王座返り咲きならず。それでも中堅どころにはキッチリ勝つなど安定した強さ、巧さを見せ続けた。)

ジョン・ジョン・モリナ①

ルペ・スアレス戦、フェルナンド・カイセド戦、フランシスコ・セグラ戦

ジョン・ジョン・モリナ②

マヌエル・メディナ戦、バーナード・テーラー戦、フロイド・ハバート戦

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