2023年12月10日日曜日

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界J・ライト級王者。世界王座防衛戦。マヌエル・メディナ戦、バーナード・テーラー戦、フロイド・ハバート戦を紹介します。

ジョン・ジョン・モリナ(プエルトリコ)

身長170cm:オーソドックス(右構え)

ジョン・ジョン・モリナ 12R 判定 マヌエル・メディナ

(IBF世界J・ライト級タイトル戦、1993年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:モリナがタイトル防衛。三度目の防衛戦。IBF4位の挑戦者メディナはメキシカンで元IBF世界フェザー級王者。二階級制覇を目指す。アトランチックシティ「コンベンション・センター」での一戦(モリナのセコンドにルー・デュバ、メディナにはチャック・ボダック)。共に速いジャブ。パンチのスピードはメディナ、パワーはやはりモリナ。前に出るモリナ。ワンツー、左フック。それを迎え撃つメディナはジャブ、ストレートでカウンター。互いにディフェンス。11R、メディナがキズのドクターチェック。その後も攻めるモリナ、カウンターのメディナ、のパターンで12R終了。判定は3-0。モリナが攻めの姿勢で勝利。ただし、ジャッジの一人は2ポイント差。カウンターを打たれたのが原因。メディナはパワーが無いため判定になると不利。この結果は妥当なものと思われる。その後、メディナはWBC世界フェザー級王座を獲得。さらにIBF王座奪回、WBO王座獲得。上の階級では通用しなかったが、フェザー級で長らく存在感を示した。)


ジョン・ジョン・モリナ 8R TKO バーナード・テーラー

(IBF世界J・ライト級タイトル戦、1993年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:モリナがタイトル防衛。四度目の防衛戦。挑戦者テーラーはベテラン選手。ノースカロライナの黒人。「The B.T. Express(B.T. 特急)」というニックネームが示すようにスピードが売りの選手。ただ、足を使いすぎて「マラソン選手」などと酷評されたことも。エウセビオ・ペドロサ、バリー・マクギガンのWBA世界フェザー級王座に二度挑戦したが、勝てず。その後、北米王座(フェザー級)、全米王座(J・ライト級)を獲得するなど好調。ここ最近ではカルビン・グローブ、ユージン・スピードを破った星が光る。プエルトリコでの一戦。スキンヘッドのテーラー。足を使って距離を取りながらアップライトスタイルでジャブ。モリナはいつものように前進し、右ストレート、フック。パワーで劣るテーラーは接近戦を避けてクリンチ。3Rに右カウンターを入れたテーラーだが、試合自体はモリナが勢いで優勢。8R、それまでも時折打っていたモリナの右アッパーがクリーンヒット。後退するテーラーにモリナが右ストレート、猛烈な連打。レフェリーストップ。モリナが勢い&連打で勝利。最後はレフェリーが強引に止めに入ったほどの激しいラッシュだった。テーラーは三度目の世界挑戦も実らず。元々パワーが無いうえに全盛を過ぎている。モリナにとっては負けるリスクが小さい防衛戦だった。その後、テーラーは再起戦で全米王座戦を行い、2-1の判定負け。それがラストファイトに。世界王座には手が届かなかった。)


ジョン・ジョン・モリナ 7R TKO フロイド・ハバード

(IBF世界J・ライト級タイトル戦、1994年)

「精力的な連打」ジョン・ジョン・モリナ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:右フックでハバードがダウン

(感想:モリナがタイトル防衛。五度目の防衛戦。IBF10位の挑戦者ハバードはウェールズの白人。アマチュアではフェザー級で活躍。プロデビュー以来、連勝で英国王座(J・ライト級)獲得。しかし、負傷によるTKO負け(初黒星)で王座陥落。その後、連勝でこの初の世界挑戦。ウェールズのカーディフで行われた一戦。典型的なサウスポーのハバード。足で距離を取って右ジャブ、左ストレート、右フック。モリナは右ストレートを当てようとする。3R、右フック連発でハバードがダウン(モリナは倒れたハバードに加撃するほど勢いがあった)。その後もモリナが精力的な攻め。ハバードは力強いワンツーを持っているが、挑戦者らしからぬ受け身の姿勢。6R、モリナが左右フック連打からの右アッパー。このラウンド終了後、ハバードは棄権。モリナが勢いで勝利。右フック、右アッパーといった右パンチが効果的だった。一方、イマイチ見せ場を作れなかったハバード。自分から試合の流れを作るような動きをしてほしかったところだが、普段から受け身のカウンター狙いなのだろう。その後、ハバードは英国王座(J・ライト級)奪回。防衛にも成功するなど負け無し。結局キャリアの全試合を英国で行い、海外で試合することはなかった。)

ジョン・ジョン・モリナ①

ルペ・スアレス戦、フェルナンド・カイセド戦、フランシスコ・セグラ戦

ジョン・ジョン・モリナ③

グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス戦、ウィルソン・ロドリゲス戦、エデュアルド・ペレス戦

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