2023年12月1日金曜日

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界バンタム、フェザー級王者。フェザー級転向。エデュアルド・ロハス戦、アレハンドロ・ゴンザレス戦(初戦)ほかを紹介します。

ルイシト・エスピノサ(フィリピン)

身長173cm:オーソドックス(右構え)

ルイシト・エスピノサ 10R 判定 エデュアルド・ロハス

(フェザー級戦、1992年)

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左フックでロハスがダウン

4R:左フックでロハスがダウン

(感想:イスラエル・コントレラスにKOされてWBA世界バンタム級王座を失ったエスピノサ。再起戦に勝利。ロハス戦は再起二戦目。ロハスはメキシカン。記録に乏しく、負けが多い選手。TV画面のテロップには「KOアーチスト」とあるが、どんなパワーを持っているのだろうか? マニラでの一戦。基本的にはバンタム級時代と変わらないエスピノサ。相手から距離を取ってジャブ、ワンツー、左フック。フットワークはリズミカルで、パンチにはスピード。ロハスは前に出るが、特に攻撃力があるようには見えない。3Rと4Rに左フックでロハスがダウン。ダメージは大したことなさそう。その後もエスピノサが時折連打して相手の攻めをディフェンス。10R終了。判定は3-0。打たれ弱さがあるエスピノサ。慎重に相手の攻撃をかわしてポイント狙いの試合運び。エキサイティングな勝ち方ではなかったが、しゃくるような左フックには迫力があった。) 

 

ルイシト・エスピノサ 10R 判定 イブゲニー・ブルチャック

(フェザー級戦、1992年)

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:エスピノサのプロ37戦目。ブルチャックはロシアのライト級王者。IBFのインターコンティネンタル王座(J・ライト)への挑戦は判定負けに終わっている。マニラでの一戦。典型的なサウスポーのブルチャック。ガードを固めて前進。右ジャブ、左ストレート、接近してフック連打。正直なところ、パワーを感じない選手。エスピノサはジャブ、右ストレート。基本的に距離を取り、接近して連打してまた距離を取るパターン。時折パワフルな右ストレート、左フックを見せるが、KOを狙う意志はなさそう。10R終了。判定は大差の3-0(エスピノサのフルマーク)。試合後、大きなトロフィーを二つもらったエスピノサ(トロフィーをもらうほど良い試合だったか?)。打たれ弱さをカバーしながら戦うとこういった「打っては離れる」試合をすることになるのだろう。パワー不足だったブルチャック。その後、ロシア王座(ライト級)戦に出場。最後は連敗でキャリア終了。地域の実力者にとどまった。)


アレハンドロ・ゴンザレス 2R KO ルイシト・エスピノサ

(WBCインター・フェザー級タイトル戦、1993年)

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ボディフックでエスピノサがダウン

(感想:ゴンザレスがタイトル防衛。これまで37勝(19KO)5敗のエスピノサ(26歳)が実力者と王座戦。ゴンザレスは20歳の新鋭で27勝(18KO)2分。メキシコ・グアダラハラ出身。KO勝ちが多く、インター王座を連続防衛中。グアダラハラでの一戦。髪を後ろで束ねているため短くした感じに見えるエスピノサ(映画『ミラクル・ワールド ブッシュマン』のニカウさんに似ている)。ゴング前、両者ともコーナーで神(?)にお祈り。試合開始。似たタイプの両者。ジャブ、右ストレート、フック。パンチにはスピード&パワー。思い切りのいい打ち方。前に出るゴンザレス、応戦するエスピノサ。右フックでゴンザレスの腰が落ちそうに。2R、攻めるゴンザレス。フック連打が効いたエスピノサが右ボディフックでダウン。立ったが、再びヒザを着いてKO負け。ゴンザレスが勢いで快勝。エスピノサはやはり打たれ弱い。ボクサーとしてはかなり致命的。その後、ゴンザレスはケビン・ケリーを破ってWBC世界フェザー級王座獲得。)

   

ルイシト・エスピノサ 7R KO 岩佐智昭

(フェザー級戦、1995年)

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

7R:左フックで岩佐がダウン

(感想:1995年、ジョー小泉(マッチメーカー。TVでのボクシング解説でもおなじみ)とマネジメント契約を結んだエスピノサ。日本では「ルイシト小泉」の名でリングに上がることになった。岩佐はグレート金山の日本バンタム級王座に挑戦してTKO負けしたことがある中堅選手。名古屋での一戦。共にディフェンス、ジャブ。エスピノサは距離を取ってジャブ、岩佐は右ストレート。1Rから右ストレートからの左フックといったコンビネーションでエスピノサが優勢。2R、岩佐の左フックがヒット。しかしながら、やはりエスピノサ。岩佐もコンビネーション(左フックからの右ストレート)を使うが、エスピノサが矢継ぎ早に強烈な連打を繰り出し、伸びのある右ストレートをヒットさせる。5R、エスピノサが挑発的な動きをした後にスリップダウン(実にカッコ悪いシーンだった)。7R、エスピノサが強打で押す中、左フックを食った岩佐が右目を押さえながら片ヒザを着くダウン。どうやら目を痛めたらしく、立ったがレフェリーストップ。エスピノサが強打で勝利。共に力強いパンチを打っていたが、強いパンチを連続して打つ爆発力に差があった。健闘の岩佐。その後、日本J・フェザー級王座に挑戦したが、判定負け。日本王座を獲得することなくキャリアを終えた。)


ルイシト・エスピノサ 1R KO ラウル・ペレス

(フェザー級戦、1995年)

「豪快なワンツー」ルイシト・エスピノサ②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックで2度、ペレスがダウン

(感想:ペレスは背の高いメキシカン(180cm)。WBC世界バンタム級王座、WBA世界J・フェザー級王座を獲得した二冠王。しかしながら、J・フェザー級王座はウィルフレド・バスケスにKOで奪われ、ヘナロ・エルナンデスのWBA世界J・ライト級王座に挑戦した試合ではボディを打たれてKO負け。元々パワーがある方ではないうえにこれらのKO負け。勢いがあるとは言えない状況で来日。後楽園ホールでの一戦。リズミカルなフットワークでジャブを連打するペレス。ワンツー、接近して左右フックボディ打ち。エスピノサもおなじみのパターン。距離を取ってジャブ、左フック。互いにロングの左フック。エスピノサの右カウンターがヒット。左フックを連打されてペレスが大の字にダウン。立ったが猛烈な連打を浴び、左フックで二度目のダウン。今度は立てず、KO。エスピノサが右カウンターからの猛攻で圧勝。パワーの差があった。負けたペレスは試合終了後もしばらく立てないほどのダメージ。この試合で引退。1998年にカムバック。連勝でWBCの地域王座(フェザー級)を獲得したが、その次の試合でTKO負け。それが最後の試合となった。)

カオコー・ギャラクシー戦、ハーリー・スニード戦、タルーンサク・シスボーベー戦、イスラエル・コントレラス戦

マヌエル・メディナ戦(初戦)、アレハンドロ・ゴンザレス戦(再戦)、セサール・ソト戦(初戦)、平仲信敏戦

マヌエル・メディナ戦(再戦)、カルロス・リオス戦、ケネディ・マッキニー戦、セサール・ソト戦(再戦) 

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