2022年6月22日水曜日

「タイのストレートパンチャー」セーン・ソー・プロエンチット②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA世界フライ級王者。速いワンツー、ボディ打ちで王座を連続防衛。金容江戦、ダニー・ヌネス戦、エバンヘリオ・ペレス戦を紹介します。

セーン・ソー・プロエンチット(タイ)

身長168cm:オーソドックス(右構え)

セーン・ソー・プロエンチット 12R 判定 金容江

(WBA世界フライ級タイトル戦、1994年)

「タイのストレートパンチャー」セーン・ソー・プロエンチット②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:ワンツーでセーンがダウン

(感想:セーンがタイトル防衛。金はかつてこのタイトルを持っていた選手。WBC王者時代には日本でレパード玉熊の挑戦を斥けたこともある。1R、タイミングのいいワンツーでセーンがダウン。しかし、その後はセーンがリズミカルに伸びるジャブ、ストレート、ディフェンス。金はいつものように細かいガチャガチャした打ち方で連打するが、パンチの正確さに欠ける。判定は3-0。金は元々そんなに器用ではないうえにこれが2年ぶりの再起戦。いきなり世界挑戦。勢いのあるセーンを崩すのは荷が重かったようだ。)


セーン・ソー・プロエンチット 11R TKO ダニー・ヌネス

(WBA世界フライ級タイトル戦、1994年)

「タイのストレートパンチャー」セーン・ソー・プロエンチット②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

11R:連打でヌネスがダウン

(感想:セーンがタイトル防衛。ヌネスはドミニカの選手。WBCとWBAの地域王座を獲得したことがあり、あのヘスス・ロハス(日本でもおなじみ)を破っている。「八」の字の構えで前進するヌネス。パワフルな右ストレート、左右フック連打。セーンはジャブ。接近戦では互いにフック、ボディ攻撃、と一歩も譲らず。5R、激しい打ち合い。左フックでセーンが倒れるが、レフェリーはこれをダウン扱いせず(押されるような形で倒れたから?)。次第に攻める勢いが落ちてくるヌネス。足で距離を取ろうとする。11R、コーナー付近で連打を浴びてヌネスがダウン。立ったがストップされた。セーンがジャブ、ボディで相手のスタミナを奪って快勝。ヌネスは力強かったが、疲れる連打戦法で、最後は追い込まれてしまった。この試合が行われたのは12月。「タイの暑さ」は試合に関係なかったと思われる(12月でも暑い?)。ヌネスはこれがラストファイトとなった。)


セーン・ソー・プロエンチット 12R 判定 エバンヘリオ・ペレス

(WBA世界フライ級タイトル戦、1995年)

「タイのストレートパンチャー」セーン・ソー・プロエンチット②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:セーンがタイトル防衛。WBA1位ペレスはパナマの選手。パナマ・フライ級王座を獲得しているファイタータイプ。金色のトランクスにドレッドヘアー。ジャブを連打して右ストレート、接近して左右フック連打。手数が多く、積極的。しかしながら、攻めるときのバランスとディフェンスがあまりよろしくない印象。セーンはジャブ、そして相手のディフェンスの隙を突くフック攻撃。右フックを決めるペレスだが(3Rほか)、アップライトな姿勢で頭の位置があまり変わらないため、ジャブで狙い打ちされる。判定は3-0。セーンがジャブ、左フックで勝利。ペレスも右ストレート、左フックに良いものがあったが、ディフェンスの差があった。後、ペレスはWBC米大陸バンタム級王座を獲得したが、その試合後は何と全敗。世界を獲得することはできなかった。) 

セーン・ソー・プロエンチット①

デビッド・グリマン戦、ヘスス・ロハス戦、アキレス・グスマン戦

井岡弘樹戦、張英淳戦、レオ・ガメス戦

アレクサンドル・マムトフ戦、ホセ・ボニージャ戦、アルト・マシムバエフ戦、辰吉丈一郎戦

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