WBA世界バンタム級王者。クラレンス・アダムスとのIBO王座を懸けた二連戦を紹介します。
ポーリー・アヤラ(アメリカ)
身長166cm:サウスポー
①ポーリー・アヤラ 12R 判定 クラレンス・アダムス
(IBOスーパーバンタム級王座決定戦、2001年)
(感想:アヤラがタイトル獲得。ウーゴ・ディアンソを相手にWBA世界バンタム級王座を防衛したアヤラだが、王座返上(WBAからすると「剥奪」)。その次の試合はアダムスとの決定戦。これまで41勝(19KO)3敗3分のアダムスはケンタッキー州ヘンダーソン出身の白人。1990年デビュー。連勝でWBC米大陸バンタム級王者になったが、オルランド・カニザレスにTKO負けでIBF世界バンタム級王座獲得ならず(1993年)。連敗、ケビン・ケリーとのドローの後、マイナー王座を獲得。ブランク後、カムバック。WBA世界スーパーバンタム級王者ネストール・ガルサに判定勝ちで王座獲得。二度の防衛に成功し、王座返上。アヤラとアダムス。共にWBA王座を返上してIBO王座決定戦に出場。どんな内容となるか? ラスベガス「Mandalay Bay Resort & Casino」での一戦(リングアナはマイケル・バッファ、レフェリーはジョー・コルテス。アダムスのセコンドにミゲル・ディアズ)。共に慎重姿勢。アダムスがジャブ、右ストレート、左フック。アヤラは前進し、ワンツー。アダムスは動きの機敏さ、パンチのキレに欠け、2Rにワンツーを食ってピンチ。試合は全般的にアヤラがサウスポーのテクニックで優勢に見える展開。ただ、アダムスも時折細かいパンチを入れる。11R、バッティングでアダムスが左眉付近をカット。その後もアヤラのテクニック。12R終了。勝利を確信している様子のアヤラ。判定は極めて僅差の2-1。映像ではアヤラが巧くまとめていたように見えたが、アダムスもジャッジは評価。アダムスは空転するシーンが多かったが、左フックに強さがあったか。この後、両者はダイレクト・リマッチ。)
②ポーリー・アヤラ 12R 判定 クラレンス・アダムス
(IBOスーパーバンタム級タイトル戦、2002年)
(感想:アヤラがタイトル初防衛。初戦と同じラスベガス「Mandalay Bay Resort & Casino」での再戦(リングアナはマイケル・バッファ、レフェリーはケニー・ベイレス)。初戦とは違うアダムス。口ヒゲ&アゴヒゲで探検家のような風貌(昔は「好青年」風だった)。動きは初戦より速い。ジャブを使いながら右ストレート、左右フック、左ボディ打ち。しかしながら、受け身の姿勢で、後手に回る。アヤラが攻めの姿勢で左パンチ、右フックを時折ヒットさせる。アダムスは2Rにローブロー、4Rにはバッティングの被害に遭い、頼みの右ストレートはブロックされてしまう。12R終了。判定は大差の3-0。初戦に続き、アヤラがサウスポーのテクニックで勝利。アダムスは攻撃が単発に終わるなど攻めるリズムに問題があった。その後の二人。アダムスは次の試合でグティ・エスパダス・ジュニアに2-1の敗北。WBC米大陸フェザー級王座を獲得できたが試合間隔が長くなっていき、世界戦は無し。一方のアヤラも空位のWBC世界フェザー級王座をエリック・モラレスと争って判定負け。ラストファイトはマルコ・アントニオ・バレラにTKO負け。コチラも世界王座返り咲きならず。良い選手だったが、KO勝ちは意外に少なめ。もう少しパワーがあれば、といったところ。)
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