2025年8月25日月曜日

「ニカラグアの新ヒーロー」ローマン・ゴンサレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界4階級制覇王者。ライバル戦&衝撃KO。ファン・フランシスコ・エストラーダ戦(初戦)、シーサケット戦(再戦)ほかを紹介します。


ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)

身長160cm:オーソドックス(右構え)


ローマン・ゴンサレス 3R TKO スティブン・モンテローサ

(フライ級戦、2012年)

「ニカラグアの新ヒーロー」ローマン・ゴンサレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでモンテローサがダウン

2R:左ボディでモンテローサがダウン

(感想:WBA世界ライトフライ級王者ゴンサレスがノンタイトル戦。モンテローサはコロンビア・ガラパ出身。これまで負け無しだが地元での試合ばかりで、王座戦の経験は無し。ニカラグア・マナグアでの一戦。1R、速いジャブを打つモンテローサ。左ボディ打ちに巧さ。ゴンサレスは左のテクニックが中心で、左ジャブ、左フックで相手を追い込む。左フックでモンテローサがダウン。2Rには左ボディでダウン。3R、右フック、ワンツーからの左ボディ打ちで対抗するモンテローサだが、正確な左パンチを連続で食ったところでレフェリーストップ。ゴンサレスが手数で楽勝。モンテローサはパンチの打ち方などに良さがあったが、相手が強すぎたか。その後のモンテローサ。再起戦はWBCラティノ王座戦(ミニマム級)で、TKO負け。勝ったり負けたり後、連敗でキャリア終了。)


ローマン・ゴンサレス 12R 判定 ファン・フランシスコ・エストラーダ

(WBA世界ライトフライ級タイトル戦、2012年)

「ニカラグアの新ヒーロー」ローマン・ゴンサレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ゴンサレスがタイトル防衛。五度目の防衛戦。挑戦者エストラーダ(22歳)はメキシコ・ソノラ出身。KO勝ちが多く、デビューから連勝。判定で初黒星。そこからまた連勝で、初の世界挑戦。後に大物になる者同士の対戦はどんな内容に? ロサンゼルス「スポーツ・アリーナ」での一戦(リングアナはジミー・レノン・ジュニア)。なかなか筋がいいボクシングをするエストラーダ。速いジャブ、左フック連打からの右ストレート、ワンツーからの左ボディ打ち。斜め上からの右フックも迫力。開始から手数を多く出していく。ゴンサレスはディフェンスしながら強いパンチ(右ストレート、左フックなど)を狙う。どうやらパワーの差。手数を出すエストラーダだが、ゴンサレスの前進は止まらず。序盤はいい勝負だったが、終盤は左フック、左ボディ打ちでゴンサレスがエストラーダを追い込む。エストラーダは左目下に腫れ。12R終了。共に両手を上げ、セコンドにかつがれて自身の勝利をアピール。判定は中差の3-0。互いにディフェンスができるため決定打を打ち込むことはできなかったが、ゴンサレスが隙を突く巧さで勝利。エストラーダは回転の速いコンビネーションで勝負したが、パンチが軽め。ライトフライ級ではパワーが出なかったか。再起戦でブライアン・ビロリアを破ってWBO世界フライ級王者に。ゴンサレスとはスーパーフライ級で二度対戦することに。)


その後のゴンサレス 

階級を上げ、日本で八重樫東をKOしてWBC世界フライ級王座獲得(三階級制覇)。四度防衛後、カルロス・クアドラスを3-0で下してWBC世界スーパーフライ級王座獲得(四階級制覇)。『リングマガジン』の「パウンド・フォー・パウンド」にも名を連ねる存在となったが、初防衛戦でシーサケット・ソールンビサイに2-0で敗北(初黒星&王座陥落)。シーサケットとダイレクト・リマッチで王座奪回を目指す。


シーサケット・ソールンビサイ 4R TKO ローマン・ゴンサレス

(WBC世界スーパーフライ級タイトル戦、2017年)

「ニカラグアの新ヒーロー」ローマン・ゴンサレス④「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:右フックで2度、ゴンサレスがダウン

(感想:シーサケットがタイトル初防衛。王者シーサケットはタイ・シーサケート出身のサウスポー。本名は「Wisaksil Wangek」。身長は160cmで、ゴンサレスと同じ。日本で八重樫東にTKO負け、決定戦でWBCアジア王座(スーパーフライ級)獲得。王座を連続防衛後、佐藤洋太をTKOしてWBC世界スーパーフライ級王者に(2013年)。二度目の防衛戦でカルロス・クアドラスに敗北。再びWBCアジア王座を獲得、連続防衛。クアドラス戦後、連勝の勢いでゴンサレス攻略、WBC王座返り咲き。初防衛戦はゴンサレスとのダイレクト・リマッチ。カリフォルニア州カーソンでの一戦(リングアナはマイケル・バッファ)。年齢は共に30。シーサケットは典型的なタイのサウスポー。右ジャブ、左ストレート、右フックを力強く打つ。ゴンサレスはブロックしながら右ストレートを入れようとする。3R、激しい接近戦。4R、シーサケットが左ストレートからのワンツー。右フックでゴンサレスがダウン。立ち上がって打ち合うゴンサレスだが、再び右フックでダウン。ダメージ深いと見たレフェリーは試合ストップ。シーサケットがパワフルな勝利。普通ゴンザレスと打ち合う選手はその強打に押され気味になるが、シーサケットは引くことなく強打をぶちかました。ゴンサレスは元々はミニマム級。スーパーフライ級では厳しかったか。シーサケットは次の防衛戦をファン・フランシスコ・エストラーダと行い、2-0で勝利。しかし、再戦は3-0でエストラーダで、王座陥落。2022年、WBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・ロドリゲスに挑戦したが、TKO負けで王座返り咲きならず。現在(2025年)も現役だが、今のところロドリゲス戦が最後の世界戦。)


その後のゴンサレス 

カリド・ヤファイをTKOしてWBA世界スーパーフライ級王座獲得。WBC王者になっていたエストラーダと「統一戦」という形で再戦(2021年)。これに2-1で敗北。エストラーダとの三戦目は「WBC世界スーパーフライ級王座決定戦」で、2-0でエストラーダ勝利。結局、エストラーダとは一勝二敗。現在(2025年)も現役だが、今のところエストラーダとの三戦目が最後の世界戦である。


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