WBC世界ミニマム級王者。複数のリングネームを持つ男。WBC王座防衛戦の小熊坂諭戦、中島健戦を紹介します。
イーグル・デン・ジュンラパン(タイ)
身長158cm:オーソドックス(右構え)
①イーグル・デン・ジュンラパン 8R 負傷判定 小熊坂諭
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2004年)
(ダウンシーン)
2R:ワンツーで小熊坂がダウン
(感想:イーグルがタイトル初防衛。タイのイーグルは普通のタイ人ボクサーとは違う。ムエタイの経験はないらしい。カオサイ・ギャラクシーに憧れ、16歳でボクシングを始める。アマチュアを経験後、バンコクでプロデビュー。その後、主戦場を日本に移し、「角海老宝石ジム」に所属(「イーグル奥田」「イーグル赤倉」「イーグル京和」など複数のリングネーム)。ニコ・トーマス、ノエル・ツニャカオを破るなど全勝のままホセ・アントニオ・アギーレを判定で下してWBC世界ミニマム級王者に。小熊坂と初防衛戦。これまで12連勝(5KO)、25歳。21勝(10KO)5敗3分の挑戦者、小熊坂(27歳)は「新日本木村」所属。コブシを痛めてブランクを作ったが、日本ミニマム級王座を獲得。三度の防衛。苦労の多い人生が報われるかどうか、といった試合。「横浜アリーナ」での一戦(発毛専門「リーブ21」による「スポーツスペシャル」として行われた興行。TV解説席に鬼塚勝也、星野敬太郎。TVゲストに辰吉丈一郎。会場ではイーグルの妻子が観戦)。サウスポーの小熊坂。身長はミニマムにしては高い166cm。そのためかやや細身で、パンチにパワーが感じられない。イーグルはガードを上げてワンツー、左フックからの右ストレート。相手がサウスポーということで右パンチを当てようと狙う。2R、ワンツーで小熊坂がダウン。笑顔のイーグル(余裕)。小熊坂はさらに追い込まれていく。しかしながら、イーグルは優勢だが、パンチを空振りするシーンが目立つ。小熊坂はバッティングで頭部の左側を負傷。8R、ワンツーを出した小熊坂だが、バッティングでドクターチェック。負傷判定3-0によりイーグル勝利。イーグルがシャープなワンツーで勝利。小熊坂は残念ながらパワー不足。世界王者になれるような力強さに欠けていた。その後も小熊坂は日本王座を防衛し、七度の防衛に成功。引退後の2013年、死去(享年36)。)
②イーグル・デン・ジュンラパン 7R TKO 中島健
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2006年)
(感想:イーグルがタイトル初防衛。小熊坂戦の次の防衛戦で肩を痛めてイサック・ブストス(メキシコ)に敗れたイーグル。ブストスを破った高山勝成から王座奪回。奪回した王座の初防衛戦に挑む。挑戦者の中島は「グリーンツダ」所属(WBC世界ミニマム級初代王者は「グリーンツダ」の井岡弘樹。大先輩の王座を奪回できるかどうか?)。アマチュアで実績。プロ入り後はチャナ・ポーパオインら実力者を選んで対戦してきた。「パシフィコ横浜」での一戦(TV解説席に長谷川穂積、川嶋勝重)。いつものように攻めの姿勢のイーグル。左フックをボディからアゴに連打したりする。中島はフックで応戦するが、ディフェンスされる。4R、打たれる中島。6Rに攻めるが、イーグルのガードは固い。7R、攻められる中島。左フックが入って後退したところでレフェリーストップ。イーグルが快勝。中島が右ストレートを打った後に左フックを当てるなどガードを隙を巧く突いた。中島は気の毒。相手の当てる巧さに翻弄された。その後の中島。東洋太平洋ライトフライ級王座に挑戦したが、KO負け。意外なことに何の王座も獲ることなく引退。)
その後のイーグル
ロデル・マヨール、ロレンソ・トレホ、八重樫東を相手に三連続判定防衛。オーレードン・シスサマーチャイに敗れて王座陥落。目を痛め、それが最後の試合となった。
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