2025年6月15日日曜日

「WBO王座17連続防衛」アルツール・グレゴリアン「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBO世界ライト級王者。王座防衛戦のデビッド・アームストロング戦、ステファノ・ゾフ戦を紹介します。


アルツール・グレゴリアン(ウズベキスタン)

身長171cm:サウスポー


アルツール・グレゴリアン 12R 判定 デビッド・アームストロング

(WBO世界ライト級タイトル戦、1997年)

「WBO王座17連続防衛」アルツール・グレゴリアン「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:グレゴリアンがタイトル防衛。ウズベキスタン・タシュケント出身のグレゴリアン。ニックネームは「King」。アマチュアで優秀な成績(シェーン・モズリーに勝ったことも)。プロではドイツを主戦場に連戦連勝。WBOのインター王座(ライト級)獲得、防衛。決定戦でアントニオ・リベラ(プエルトリコ。元IBF世界フェザー級王者)をKOし、WBO世界ライト級王座獲得。これまで3度の防衛成功。年齢は29。挑戦者アームストロングはフロリダ州の黒人(「Diamond D」と呼ばれているが、由来は不明)。WBOのインター王座(ライト級)を獲得してこの挑戦のチャンス。ドイツ・コットブスでの一戦。ヒゲの王者グレゴリアンはアマチュア的な選手。フットワークなどでディフェンスしながら右ジャブ、左ストレート。KOを狙うのではなく、左パンチを当ててポイントを狙うタイプ。アームストロングはジャブで前進して右ストレート、フックを振るうが当たらず。グレゴリアンが時折左パンチを当てて相手の攻撃はディフェンスするパターンで12R終了。判定は大差の3-0。プロらしいエキサイティングな試合ではないグレゴリアン。ヨーロッパ人好みの試合ぶりだった。アームストロングは最後まで頑張ったが、当てさせてもらえず。ラウンド終了ごとに「上手くいかない」といった表情。悪くはないが、「特別な強さ」に欠ける選手だった印象。その後のアームストロング。中堅に連勝したり、スティーブ・フォーブズらに連敗したり。マイナー王座(NBAライト級王座)を獲得できたが、メジャーな王座は敗北もあって縁が無かった、)


アルツール・グレゴリアン 12R 判定 ステファノ・ゾフ

(WBO世界ライト級タイトル戦、2002年)

「WBO王座17連続防衛」アルツール・グレゴリアン「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:グレゴリアンがタイトル防衛。これまで34連勝(22KO)のグレゴリアンが16度目の防衛戦。38勝(16KO)7敗2分の挑戦者ゾフはイタリア・モンファルコネ出身で、元WBA世界ライト級王者。ジュリアン・ロルシー(畑山隆則から王座奪取したことで日本でも知られている)に判定勝ちしてWBA王者になったが、初防衛戦でヒルベルト・セラノにTKO負けしてアッサリ王座陥落。欧州ライト級王座を獲得、防衛して今度はWBO王座を狙う。ドイツ・ブラウンシュワイクでの一戦。左右の構えは違うが共に軽いジャブを使いながらストレートを狙う。互いにディフェンス。グレゴリアンは相変わらず隙を突く巧さがあり、左パンチを時折ヒットさせる。ゾフは右ストレートからの左フックなどを使うが、パワーを込めるため攻撃が単発。ディフェンスされて空転しがち。それでも前に出るゾフ。カウンター狙いのグレゴリアン。12R終了。判定がアナウンスされる前、ゾフは何が気に食わないのか、リング外へ。一旦リングに戻ったが、今度はセコンドと共に退場。そして判定は3-0。二人のジャッジは2ポイント差で、グレゴリアンはもう少しで負けるところだった。しかも、ジャブを食ったせいなのか、右目下が少し腫れていた。ゾフは最後まで前に出たが、ぎこちなさ。スムーズにコンビネーションできない欠点があった。その後の二人。ゾフは欧州ライト級王座を奪回して連続防衛後、レバンダー・ジョンソンとIBF世界ライト級王座決定戦。これにTKO負けで、それが最後の世界戦に。グレゴリアンは18度目の防衛戦でアセリノ・フレイタスに判定負けでついに王座陥落。長期政権だったが、ほとんどがドイツでの試合だったこと、戦いぶりが地味だったことから国際的にはマイナーな存在。引退後はトレーナーになった。)

 

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