2025年6月8日日曜日

「脅威の左フック」トニー・バルタザー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

J・ウェルター級で世界挑戦経験。ブランク前のヘスス・デラ・クルス戦、ロビン・ブレイク戦を紹介します。


トニー・バルタザー(アメリカ)

身長175cm:オーソドックス(右構え)


トニー・バルタザー 1R TKO ヘスス・デラ・クルス

(J・ウェルター級戦、1982年)

「脅威の左フック」トニー・バルタザー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:右ストレート、左フック、右フックで3度、デラ・クルスがダウン

(感想:メキシコ系アメリカ人のバルタザー。弟も世界ランカーだった「ボクシング兄弟」。父の指導を受けてアマチュアで活躍後、プロ入り。これまで23連勝(19KO)。デラ・クルスは「Chucho」と呼ばれる男だが、メキシコ系か? TVテロップには「15勝(13KO)1敗」とある。ロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」での一戦(リングアナはとても若いジミー・レノン・ジュニア、レフェリーはジェームス・ジェンキン)。相手から距離を取ってワンツーのデラ・クルス。バルタザーの強打をかなり警戒。バルタザーはジリジリ距離を詰めて強い左ジャブ、そして必殺の左フック。パワーの差は歴然。連打からの右ストレートでデラ・クルスがロープ外に落ちるダウン。立ったが、左フック、右フックで二度のダウンを追加して試合終了。バルタザーが楽勝。この程度の相手と戦っても意味がない。その後、デラ・クルスはタイロン・トライス、パーネル・ウィテカーにも1Rでやられている。)


その後のバルタザー

デラ・クルス戦の次の試合でハワード・デービス・ジュニアに判定で初黒星。デービスをダウンさせたが、攻撃が単調だったためアウトボクシングでポイントを取られてしまった。ロケ・モントヤに判定勝ちで復帰。再起二戦目の相手は白人ホープのロビン・ブレイク。


ロビン・ブレイク 9R TKO トニー・バルタザー

(J・ウェルター級戦、1983年)

「脅威の左フック」トニー・バルタザー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

8R:右フックでバルタザーがダウン

9R:連打、ワンツーで2度、バルタザーがダウン

(感想:22歳のバルタザー。WBC世界ライト級15位。ブレイク(21歳)はテキサス州ラボック出身のサウスポー。デビューから20連勝(14KO)で、WBA世界ライト級3位。強打者プリモ・ラモス、ルーベン・ムニョスに勝利している。ラスベガスでの一戦(リングアナはチャック・ハル、レフェリーはデイブ・パール)。身長差のある対決。バルタザーがファイターらしく開始から右ストレート、左フックで仕掛ける。背が高いブレイク(ピンクのトランクス。なかなかオシャレ)はジャブ、カウンター、コンビネーションで迎え撃つ。右フックからの左ストレートでバルタザーを後退させるなど早くも優勢。それでもバルタザーは前進。ワンツーからの左フックなどで攻撃。しかし、右マブタをカットするハンデ。ブレイクは一発のパワーはそこそこだが、斜め下からのフックに迫力。5R、ブレイクの右グローブが破れたらしく、ラウンド終了後に交換。その後もブレイクが手数&ディフェンス。7Rに右ストレートを決めたバルタザーだが、8Rにワンツーからの右フックでダウン。9R、速い連打でバルタザーがダウン。立ったが、ワンツーでダウン。同時にセコンドからタオル投入で試合終了。ブレイクがライバルに良い勝ち方。打たれるシーンもあったが、連勝中の勢い、連打、ディフェンスで乗り切った。バルタザーは強いが、敗北。戦い方に少し問題があるのだろう。その後のブレイク。タイロン・クローリー、ハリー・アローヨに判定で二連敗して急ブレーキ。連勝後、ジミー・ポールのIBF世界ライト級王座に挑戦したが、TKO負け。メルドリック・テーラー、ハロルド・ブレージャーにも敗れ、世界戦はポール戦のみに終わった。)

 

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