WBC世界J・ライト級王者。実力者との対戦。ロッキー・ロックリッジ戦、チャーリー・ブラウン戦ほかを紹介します。
コーネリアス・ボサ・エドワーズ(ウガンダ)
身長174cm:サウスポー
①コーネリアス・ボサ・エドワーズ 10R 判定 ロッキー・ロックリッジ
(J・ライト級戦、1983年)
(ダウンシーン)
1R:右フックでロックリッジがダウン
(感想:元WBC世界J・ライト級王者エドワーズ。王座奪回を目指してボビー・チャコンのWBC王座に挑戦したが、敗北(エドワーズは王者時代にチャコン相手に防衛に成功したが、同じ王座で雪辱された形)。実力者と再起戦。ロックリッジはワシントン州タコマ出身の黒人ファイター。全米フェザー級王者になったが、ファン・ラポルテに強烈なKO負けで王座陥落。WBA世界フェザー級王者エウセビオ・ペドロサに二度挑戦して、いずれも判定負け。実力はあるが、トップに立てない状況。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦(レフェリーはカルロス・パディーリャ。ロックリッジのセコンドにルー・デュバ)。1R、相手のパワーを警戒するエドワーズ。ディフェンスしながら右ジャブ、左ストレート。ロックリッジは狙うような姿勢で右ストレート、フック。動きがやや固い。タイミングを捉えた右フックでロックリッジがダウン。しかし、ダメージはそれほどでもない様子。その後、接近してフック攻撃のロックリッジ。エドワーズは応戦。互いのパンチがヒットするがジャブを使う分、エドワーズの方が少し見栄えがいい印象。攻撃重視のロックリッジ、ディフェンス&隙を狙うエドワーズ。接近戦が最後まで続いて10R終了。判定は3-0。ロックリッジがパワーで勝利。エドワーズはサウスポーのテクニックを使ったが、及ばず。チャコン戦に続いて二連敗。映像では互角に見えたが、ポイント差がついた。その後、ロックリッジはロジャー・メイウェザーを1RでKOしてWBA世界J・ライト級王座奪取。ウィルフレド・ゴメスに判定負けで王座陥落後はIBF王座奪取。ただ、IBF王座を新星トニー・ロペスに奪われるなど「引き立て役」なイメージのキャリアだった印象も。)
②コーネリアス・ボサ・エドワーズ 7R TKO ガイ・ビラガス
(ライト級戦、1984年)
(ダウンシーン)
7R:右フックで2度、ビラガスがダウン
(感想:ロックリッジに敗れた後、再起戦にTKO勝ちのエドワーズ(28歳)。再起二戦目。ビラガス(20歳)はオレゴン州の選手で、これまで17勝(11KO)1敗。ローカル試合をしてきたが、直前の試合で北米J・ライト級王座を獲得している。フロリダ州タンパでの一戦。上体でせわしなくリズムを取りながら攻めるビラガス。攻めるときは一気に連打をまとめる。エドワーズは隙を狙うボクシングだが、相手の勢いに押されてロープを背負うシーンも。接近戦。互いに連打し、パンチがヒット。7R、見事な右フックでビラガスがダウン。立ったが、ダメージ。右フックで二度目。何とか反撃しようとするビラガスだが、連打されてレフェリーストップ。エドワーズが必殺の右フックで勝利。テクニシャンだがパワーもあるエドワーズは実に勇敢に打ち合う。それだけディフェンスに自信があるのだろう。ビラガスは積極的で良かった。ただ、攻めるばかりでは隙ができてしまう。再起戦もTKO負け(北米J・ライト級王座戦)。それが事実上のラストファイトとなった。)
③コーネリアス・ボサ・エドワーズ 3R TKO チャーリー・ブラウン
(J・ウェルター級戦、1984年)
(ダウンシーン)
3R:右フックでブラウンがダウン
(感想:ビラガス戦の次の試合。ブラウンはペンシルベニア州フィラデルフィア出身の黒人。決定戦で初代IBF世界ライト級王者になったが、初防衛戦でハリー・アローヨにTKO負け。再起戦にKO勝ちし、エドワーズ戦は再起二戦目となる。北アイルランド・ベルファストでの一戦。ガードを上げて速いジャブを飛ばすブラウン。動きの素早さもあり、右ストレート、接近してフック攻撃。エドワーズは冷静にディフェンスしながら右ジャブ、右フック、左ストレート。共に力強い打ち方。3R、攻めるブラウンだが、絶妙なタイミングの右フックを食ってダウン。立ったが、出血。一気に連打するエドワーズ。コーナー付近でブラウンが打たれっぱなしになったところでレフェリーストップ。エドワーズが快勝。相手の動きを見切ったうえで得意の右フックを決めた。ブラウンは動きは良かったが、ダウンを食った右フックで一気に終わってしまった。その後のブラウン。どうしたことか、元世界王者らしからぬ負けっぷり。タイロン・クローリー(北米ライト級王座決定戦)、ロレト・ガルサらに敗北。ラストファイトは2RでKO負け。相手は後の世界王者サミー・フエンテスだった。)
④コーネリアス・ボサ・エドワーズ 5R TKO ゲイリー・ギャンブル
(J・ウェルター級戦、1985年)
(ダウンシーン)
2R:左フックでギャンブルがダウン
3R:右フックでギャンブルがダウン
(感想:ブラウン戦の次の試合。ギャンブルはインディアナ州の黒人で、これまで18勝(8KO)10敗。中堅選手と戦ってきたキャリアで、タイロン・クローリーには8RでTKO負けしている。フロリダ州タンパでの一戦。距離を取ってジャブを使うギャンブル。右ストレートを狙うが、単発なボクシング。エドワーズはなぜか静かな動き。連打をまとめるが、軽めのパンチ。2R、左フックでギャンブルがダウン。3Rには右ボディ打ちからの右フックでダウン。4R、右フック、右アッパーなどで連打するエドワーズ。このラウンド終了後、ギャンブルは棄権した。エドワーズが格下に楽勝。パワーを抜いた攻め方だったのはブラウン戦から少し間が空いたことで慎重姿勢になったからなのかもしれない。ギャンブルは単調な攻め方。「右ストレートが当たるか、そうでないか」という「ギャンブル」な戦い方だった印象。その後もギャンブルはもう一つ。連敗したり、ジョバンニ・パリージに2RでKO負けしたり。)
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