2025年6月18日水曜日

「白人のケンカ屋」グレグ・ホーゲン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界二冠王(ライト級、J・ウェルター)。チャーリー・ブラウン戦、ゲルト・ボー・ヤコブセン戦(IBF戦)を紹介します。


グレグ・ホーゲン(アメリカ)

身長168cm:オーソドックス(右構え)


グレグ・ホーゲン 1R TKO チャーリー・ブラウン

(J・ウェルター級戦、1986年)

「白人のケンカ屋」グレグ・ホーゲン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックカウンターでブラウンがダウン

(感想:ワシントン州オーバーン出身の白人ホーゲン(25歳)。オーバーンは「荒れた町」らしく、自然にタフな世界へ。これまで13勝(7KO)1NCで無敗。後にトレーナーとして有名になるフレディ・ローチにTKO勝ちしている。ブラウンはイリノイ州モリーン出身の白人。27勝(19KO)2敗ながらまだ21歳の若さ。大ベテランのアルフレド・エスカレラに勝利するなどデビューから全勝のままハリー・アローヨとIBF世界ライト級王座を争ったが、TKO負けで初黒星。続くハロルド・ブレージャー戦もKO負け。再起三連勝でホーゲン戦。ラスベガス「Showboat Hotel & Casino」での一戦(リングアナはチャック・ハル、レフェリーはカルロス・パディーリャ)。ファイターながら左ジャブを基本とする正統派ホーゲン。ジャブ、右ストレート、左フック。ブラウンはジャブ、左フックで応戦。左フックがカウンターで入ってブラウンがダウン。立ったが、ダメージ。レフェリーストップ。ホーゲンが一発で勝利。上手く隙を突いた(「単なるファイターではない」ことを証明)。ブラウンは「これから」というタイミングでやられた。これまで実力者に勝てなかったのを物語る敗戦だったか。その後のブラウン。次の試合もTKO負けで引退。1992年にカムバック。ソウル・マンビーに勝利したが、後の世界王者ジェイク・ロドリゲスに反則負け(ニューヨーク州J・ウェルター級王座戦)。IBOウェルター級王座挑戦は判定負け。1995年までリングに上がった。)


グレグ・ホーゲン 12R 判定 エドウィン・クレット

(北米ライト級王座決定戦、1986年)

「白人のケンカ屋」グレグ・ホーゲン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ホーゲンがタイトル獲得。ブラウン戦後も連勝のホーゲンが重要な試合。クレット(25歳)はプエルトリカンで、主戦場はアメリカ。これまで20勝(9KO)4敗2分。タイロン・クローリー、ロビン・ブレイク、リビングストン・ブランブルに判定負けしている。ラスベガス「Showboat Hotel & Casino」での一戦(リングアナはチャック・ハル、レフェリーはカルロス・パディーリャ)。長いパンチを使うクレット。踏み込んでワンツー、振りが大きめの左フック、しゃくるような右フックに迫力。打っては、また距離を取る。ホーゲンは足でリズムを取りながら攻めの姿勢だが、ディフェンスもしっかり。共に慎重なところがあり、特にクレットは攻められてクリンチ。6R、クレットの斜め下からの左フックがヒット。8R終了後、クレットが攻撃してホーゲンが少し怒り。ホーゲンは攻めの姿勢であるが、流れる攻撃ができない欠点。共に微妙な試合ぶりで12R終了。判定は3-0。どちらが勝ったとは言い難い内容だったが、攻勢点で決まったようだ。惜しいのはクレット。良いパンチを持っているが、受け身でクリンチ。何のためにリングに上がったのか? その後もミッキー・ウォードに勝利できたが、ブランブル(再戦)、ジェームス・マグガートらに敗北。持ち味を上手く生かせなかった印象。)


その後のホーゲン

あの強打者ジミー・ポールを2-0の判定で下してIBF世界ライト級王者に。しかし、ビニー・パジェンサに初防衛戦で判定負け、王座陥落(初黒星)。再戦が行われ、今度はホーゲンが判定勝ちで王座奪回。初防衛に成功し、ゲルト・ボー・ヤコブセンと二度目の防衛戦。


グレグ・ホーゲン 10R TKO ゲルト・ボー・ヤコブセン

(IBF世界ライト級タイトル戦、1988年)

「白人のケンカ屋」グレグ・ホーゲン①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

10R:右カウンターでヤコブセンがダウン

(感想:ホーゲンがタイトル防衛。挑戦者ヤコブセンはデンマークの白人。デビューから全勝。欧州ライト級王座を連続防衛し、満を持しての世界挑戦。デンマーク・ブレンビーでの一戦。共に足でリズム、左ジャブ。前に出るホーゲン。ヤコブセンはアウトボクサーで、フットワークで距離を取ってジャブ、右カウンター。実にキレイなボクシングだが、パンチは軽め。そのため相手の前進を止められない。ホーゲンが右ストレート、左フックを時折ヒットさせる。10R、強烈な右カウンターでヤコブセンがダウン。何とか立ったが、攻められてレフェリーストップ。ホーゲンが良い勝ち方。ディフェンスと当てる巧さで相手を上回った。ヤコブセンは悪い選手ではないが、正直すぎる動き。動きを読まれたのだろう。その後のヤコブセン。次の試合でポリ・ディアズにもTKO負け(ディアズは後、世界挑戦したが、果たせず)。マニング・ギャロウェイとの三戦目に勝利してWBO世界ウェルター級王者に。防衛戦は行わなかった。)


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