2025年5月23日金曜日

「モロッコ系フランス人」カリ・ライルー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBA世界J・ウェルター級王者。世界王座陥落後の試合。トーマス・ダンガード戦、フェレンツ・スカラス戦を紹介します。


カリ・ライルー(モロッコ)

身長173cm:オーソドックス(右構え)


トーマス・ダンガード 4R KO カリ・ライルー

(欧州J・ウェルター級タイトル戦、1999年)

「モロッコ系フランス人」カリ・ライルー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:左フックでライルーがダウン

(感想:ダンガードがタイトル初防衛。ジャン・バチスト・メンディを相手にWBA王座の二度目の防衛に成功したライルーだが、三度目の防衛戦でシャンバ・ミッチェルに判定負け、王座陥落。再起戦はかつて保持していた欧州王座への挑戦。これまで32勝(16KO)3敗、32歳。王座返り咲きなるか、といったところ。ダンガード(27歳)はデンマーク・カロンボー出身のサウスポー。デビューから11連勝(9KO)。決定戦で欧州王者に。ライルーと初防衛戦。デンマーク・コペンハーゲンでの一戦。手数が多いダンガード。右ジャブを使いながら接近してストレート&フックで連打。ライルーはジャブ、アッパー気味のフックなどで応戦。接近戦では互いに強いパンチを出すが、攻める勢いはダンガードの方がある。4R、連打からの左フックでライルーがダウン。ヒザをキャンバスに着いたまま10カウントを聞いた。ダンガードが精力的な攻めで勝利。左ストレートが特に良かった印象。ライルーは攻められて屈服。スタミナで負けた。その後もダンガードは地元で連勝。ウェルター級でIBC王座、WBAインター王座などを獲得。初の海外試合(アメリカ)でアルツロ・ガッティにTKO負け、初黒星(IBAウェルター級王座戦)。その次の試合にKO勝ちして引退した。)


カリ・ライルー 1R TKO フェレンツ・スカラス

(WBAインターコンティネンタル・ジュニアウェルター級王座決定戦、2001年)

「モロッコ系フランス人」カリ・ライルー②「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:連打で2度、スカラスがダウン

(感想:ライルーがタイトル獲得。ダンガード戦後、再起四連勝のライルーがWBAのインター王座に挑戦。スカラスはハンガリー・ケチュケメート出身。ミケーレ・ピッチリーロにTKO負け、ハンガリー王座(ジュニアウェルター級、ウェルター級)獲得、オクタイ・ウルカルにTKO負け、といったキャリア。スペイン領グラン・カナリア島のテルデでの一戦。ウィービングしながら前進するスカラス。ジャブ、左フックを使うが、動きのスピードはあまりない。ライルーは慎重。相手と距離を保ってジャブ、ワンツー。スカラスは右フックを打つときにガードの甘さ。ワンツーからの連打でスカラスがダウン。立ったが、連打で再び。ここでストップしてもよさそうだったが、続行。さらにスカラスが連打されたところでレフェリーストップ。ライルーが一気に畳み掛けて勝利。本人も周囲のセコンドらも大喜びしていた。その後の二人。 スカラスはハンガリー王座戦、IBOインターコンティネンタル王座戦(いずれもウェルター級)に敗北するなど全敗でキャリア終了。ライルーは次の試合で初防衛戦を行ったが、判定負けで引退。パワフルに勇敢な攻めをする男だったが、意外な打たれ弱さがあった。)

 

0 件のコメント:

コメントを投稿