2025年5月28日水曜日

「カメルーンのスーパーライト級」ハーマン・ヌゴージョ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

WBCインター王者。世界を狙う重要な試合。ドナルド・カマレナ戦、ソレイマヌ・ムバイエ戦を紹介します。


ハーマン・ヌゴージョ(カナダ)

身長175cm:オーソドックス(右構え)


ハーマン・ヌゴージョ 12R 判定 ドナルド・カマレナ

(WBCインター・スーパーライト級、北米スーパーライト級タイトル戦、2006年)

「カメルーンのスーパーライト級」ハーマン・ヌゴージョ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:ヌゴージョがタイトル防衛。カメルーン出身の黒人ヌゴージョ。ニックネームは「ブラックパンサー」。シドニー・オリンピックに「カメルーン代表」としてバンタム級で出場したが、一回戦負け。プロではカナダ国籍でリングに上がり、連戦連勝。元世界王者エロイ・ロハスを下して北米スーパーライト級王座獲得。その後、WBCインター王座(スーパーライト級)も獲得し、WBCでは3位にランクされている。挑戦者カマレナはコロラド州のサウスポー。デビューから好調でWBC米大陸王座(スーパーライト級)を獲得したが、ポール・マリナッジに判定負けで王座陥落。再起二連勝でヌゴージョに挑戦。カナダ・ガティノーでの一戦。慎重姿勢のカマレナ。右ジャブを使いながら左ストレートを当てようと攻めたり、待ち構えたり。ヌゴージョは攻めの姿勢でブロックしながらワンツー。右ストレートにパワーがあるが、KOを狙って激しく攻めるタイプではない。5R、激しい接近戦。カマレナが回転の速い連打。ヌゴージョはパワーを込めた連打。接近戦が続き、互いに譲らないまま12R終了。判定は3-0。ヌゴージョが攻勢点で勝利。カマレナは左カウンターを狙うあまり受け身のシーンが目立った。挑戦者はもっと攻めなくては。その後のカマレナ。再起戦でティモシー・ブラッドリー・ジュニアに判定負け。その後もリングに上がったが、王座戦はヌゴージョ戦が最後となった。)


ハーマン・ヌゴージョ 12R 判定 ソレイマヌ・ムバイエ

(IBF世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦、2008年)

「カメルーンのスーパーライト級」ハーマン・ヌゴージョ「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:カマレナ戦の次の試合でホセ・ルイス・カスティージョに敗れてしまったヌゴージョ(北米王座陥落。「WBC世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦」でもあった)。 その次の試合でランドール・ベイリーに競り勝ち、IBF世界スーパーライト級王座挑戦権を獲得。アトランチックシティでポール・マリナッジのIBF世界スーパーライト級王座に挑戦したが、判定負け。ムバイエと再起戦。これまで16勝(9KO)2敗、25歳。 ムバイエ(33歳)はフランス・クリシー出身の黒人で、36勝(25KO)2敗1分。デビューから連勝でフランス王座、欧州王座(いずれもスーパーライト級)獲得。しかし、ビビアン・ハリスに敗れてWBA世界スーパーライト級王座奪取ならず。決定戦で同王座を獲得したが、初防衛戦はドロー。二度目の防衛戦は判定負け、王座陥落。アメス・ディアスとWBC世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦を行いTKO勝ち。その次の試合もまた挑戦者決定戦。カナダ・モントリオールでの一戦。スリムなスキンヘッド、ムバイエ。やや筋肉質なヌゴージョ。互いにジャブ、左フック。ムバイエはシャープなパンチで勝負するタイプで、ヌゴージョはパワー。ワンツー、フック連打がパワフルなヌゴージョ。ムバイエは右ストレートに伸びがあり、左フックをダブルで打ち込む器用さがあるが、パンチが軽め。ただ、丹念に左ジャブを出し、ヌゴージョは左目がふさがっていく(ドクターチェックを受けたが、続行。止められてもおかしくないほどふさがっていたが)。一進一退のまま12R終了。共に手を上げて自身の勝利をアピール。判定は3-0。ヌゴージョのパワーが評価されたか。ただ、映像ではヌゴージョの目がふさがっている分、ムバイエの方が優勢に試合を進めているようにも見えた。リングサイドのジャッジ三人が一致したのであれば、その判定が正しいのだろう。その後の二人。ムバイエはWBA世界ウェルター級暫定王座を決定戦で獲得できたが、初防衛戦でTKO負け。不安定なキャリアだったのはパワー不足が原因か? ヌゴージョはファン・ウランゴとIBF世界スーパーライト級王座決定戦を行ったが、またしても判定負けで世界王座獲得ならず。それが最後の世界戦に。どこか慎重なところがあったヌゴージョ。もう少し闘争本能があれば、といった選手だった印象。) 

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