2025年5月4日日曜日

「"斧" と呼ばれた男」チャールズ・ブルーワー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

IBF世界スーパーミドル級王者。世界王者になる前の試合。ジェローム・ジョンソン戦、ロバート・トーマス戦ほかを紹介します。


チャールズ・ブルーワー(アメリカ)

身長185cm:オーソドックス(右構え)


チャールズ・ブルーワー 3R TKO ジェローム・ジョンソン

(J・ミドル級戦、1989年)

「"斧" と呼ばれた男」チャールズ・ブルーワー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:左ストレートでジョンソンがダウン

(感想:ペンシルベニア州フィラデルフィア出身の黒人ブルーワー。ニックネームは「The Hatchet(斧)」。アマチュアを少し経験してプロへ。身長185cm、リーチ198cm。ジョンソンとデビュー戦。メリーランド州の黒人ジョンソンもまたこれがデビュー戦。互いにどんな動きを見せるか? フィラデルフィアでの試合(レフェリーはフランク・カプチーノ)。共にジャブ。身のこなしも良い。ジョンソンがワンツー。ブルーワーはフックにパワー。左フックからの右ストレート、左ボディ打ち。3R、右フックを決めたブルーワー。右手をぐるぐる回すパフォーマンスを入れながら連打。左ボディが効いたジョンソン。左ストレートでダウン。立てず、KO。ブルーワーが積極的な攻めで勝利。パワフルな打ち方をしていたが、一発で相手を倒すタイプではなさそう。ジョンソンは動き・パンチは悪くなかったが、相手の勢いに飲み込まれる形で敗北。その後、数試合やって全て敗北。デビュー戦で負けたのが、影響したのかもしれない。)


チャールズ・ブルーワー 8R 判定 ロバート・トーマス

(S・ミドル級戦、1992年)

「"斧" と呼ばれた男」チャールズ・ブルーワー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:デビュー戦後、連勝だったブルーワーだが、ロバート・トーマスに2-1の判定で敗北。少し間を置いて復帰戦でトーマスと再戦。これまで14勝(7KO)1敗。16勝(4KO)18敗1分(TVテロップより)のトーマスもまたフィラデルフィアの黒人。1980年デビューのベテラン。ロビー・シムズ、ジェームス・シュラー、ジョン・デビッド・ジャクソンといった実力者に敗北しているが、経験は豊富。ブルーワー戦後、連勝で、勢いがある状況。アトランチックシティでの一戦(リングアナはマイケル・バッファ)。後頭部の髪を薄く刈っている二人。サウスポーのトーマスはダッキングしながら低い位置から左ストレート、右フック。ややトリッキーな攻めで、積極的に手数。ブルーワーは足を使いながらディフェンス、ジャブ連打、フック連打、右ストレートからの左フック。長いリーチながらパンチにはキレとスピード。しつこく前進するトーマス、時には受け身になりながらも連打で反撃するブルーワー。8R終了。判定はまたしても2-1。ブルーワーがディフェンスで何とか勝利。トーマスは前回勝っているのもあって強気の攻め。ただ、攻撃の正確さに欠けた。その後、残念なことにトーマスは薬物の問題。ブランク後、カムバックしたが、中堅どころを相手に負けに負けてキャリア終了。通算戦績17勝(8KO)57敗4分(「BOXREC」より)。)


チャールズ・ブルーワー 1R KO アーネスト・ケネディ

(S・ミドル級戦、1992年)

「"斧" と呼ばれた男」チャールズ・ブルーワー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

1R:左フックでケネディがダウン

(感想:22歳のブルーワー。ケネディもフィラデルフィアの黒人。年齢は33で、プロデビューは1989年。中堅どころを相手にまずまずの戦績だが、ロバート・トーマスに判定負け。アトランチックシティ「Trump Plaza Hotel」での一戦(リングアナはエド・デリアン)。共に長いパンチの使い手。スリムなサウスポーのケネディが右ジャブ、左ストレート、フック連打。ブルーワーはワンツー、左フック。右ボディストレートからの左フックでケネディがうつぶせにダウン。立てず、KO。ブルーワーが楽勝。ケネディの振りが大きいパンチは隙が大きかったようだ。その後、数試合やって引退。) 


チャールズ・ブルーワー 3R KO ダニー・ミッチェル

(S・ミドル級戦、1992年)

「"斧" と呼ばれた男」チャールズ・ブルーワー①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

3R:連打でミッチェルがダウン

(感想:ミッチェルはペンシルベニア州ピッツバーグ出身の黒人。ニックネームは「Mad Dog」(荒々しい攻めをするのだろう)。このところ連敗中であるが、オーティス・グラント、ティム・リトルズ、ジェラルド・マクラレン、バーナード・ホプキンス、トニー・ソーントンといった実力者と対戦してきた。フィラデルフィアでの一戦(リングアナはエド・デリアン)。スキンヘッドのミッチェル(マービン・ハグラーの雰囲気)。右ストレート、左フックに強さ。しかし、ブルーワーはコンビネーションを使い、実に手数が多い。ワンツーからの左フック、斜め下からの左フックに迫力。相手の手数に押されるミッチェルはブロックしながら何とか反撃するが、焦りからかローブロー。3Rにローブローで減点されたミッチェル。これまでのローブローに怒りのブルーワーに連打されてダウン。片ヒザをキャンバスに着いたまま10カウントを聞いた。ブルーワーが自在に連打して勝利。できればもっとレベルが上の選手と対戦して欲しいところ。ミッチェルは良いところもあったが、押され気味のまま敗北。その後も多くの試合、多くの敗北。)

 

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