2025年4月21日月曜日

「フランス・クルーザー級」ジャン=マルク・モルメク①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

世界クルーザー級王者。トゥラン・バグチ戦、ジョー・スティーブンソン戦、ロブ・ブレイクリー戦ほかを紹介します。


ジャン=マルク・モルメク(フランス)

身長181cm:オーソドックス(右構え)


ジャン=マルク・モルメク 8R 判定 トゥラン・バグチ

(ライトヘビー級戦、1998年)

「フランス・クルーザー級」ジャン=マルク・モルメク①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(感想:モルメクはフランス領グアドループ出身の黒人。ニックネームは「The Marksman(狙撃手)」。ボクシングは11歳で始めたらしい。アマチュア、フットボール、ムエタイを経験。プロデビュー後は不安定で二連敗。それから三連勝。これまで6勝(4KO)2敗。8勝(8KO)4敗1分のバグチはトルコ出身で、ニックネームは「Torpedo(魚雷)」。フランスを主戦場に勝ったり負けたり。このところ二連続TKO勝ち。フランスのルバロア=ペレでの一戦。共にガードを固めて開始から接近戦。モルメクは左フックからの右ストレートが武器。バグチはワンツーからの左フック、左ボディ打ち。2R、バグチの連打でモルメクのマウスピースが落下。その後も互角の打ち合い。4R、モルメクの右ストレート、左フックが連続ヒット。接近戦が続く。互いに手数。何と1Rから最後まで打ち合い続けて8R終了。判定はPTS。映像ではドローにも見えたが、モルメクのパワーが評価されたか。バグチもよく頑張って反撃・ディフェンスしていたが、時折強いパンチを食ってしまった。その後、バグチは好調。連勝後、フランス王座(クルーザー級)獲得。防衛にも成功したが、欧州王座戦(クルーザー級)でTKO負けして引退。)


ジャン=マルク・モルメク 2R TKO ジョー・スティーブンソン

(クルーザー級戦、1999年)

「フランス・クルーザー級」ジャン=マルク・モルメク①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右ストレートで3度、スティーブンソンがダウン

(感想:バグチ戦後、フランス王座(L・ヘビー級)を2-1の判定で獲得したモルメク。次の試合はノンタイトル戦。スティーブンソンはミシガン州の白人で、16勝(3KO)10敗1分。ミシガン州王座(ミドル級)を獲ったが、ドニー・ラロンデにTKO負けするなど連敗。このところデイブ・ヒルトンらを相手に三連続TKO負け。フランスのポン=サント=マクサンスでの一戦。ガードを上げたり、左のガードを下げたりしながらジャブを出すスティーブンソン。左フックをボディからアゴへ打つなど器用さを持っているが、打ち合いはクリンチを使って避けたい様子。モルメクはブロックしながら前進し、パワフルなストレート、フック。右ストレートから左フックをダブルで打ち込むなどバランスの良さもある。2R、右ストレートでスティーブンソンがダウン。立ち上がり、フック、アッパーなどで応戦するスティーブンソン。しかし、ラフ行為で減点。右ストレートで二度のダウン。セコンドからタオル投入で試合終了。モルメクがゴツいパワーで勝利。スティーブンソンはフックのコンビネーションが良かったが、ブロックされてしまった。次の試合もTKO負けで引退。)


ジャン=マルク・モルメク 4R TKO ロブ・ブリークリー

(クルーザー級戦、2000年)

「フランス・クルーザー級」ジャン=マルク・モルメク①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

4R:連打でブリークリーがスタンディングダウン

(感想:スティーブンソン戦後、フランス王座(L・ヘビー級)を二度防衛したモルメク(27歳)。ブリークリー(29歳)はアイオワ州シーダー・ラピッズ出身の白人。1992年にプロデビュー。滅法試合数の多い男で、これまで75勝(19KO)23敗1分。一ヶ月に五度リングに上がったことも。アイオワ州王座(ミドル級)を獲ったが、勝ったり負けたり。ハロルド・ブレージャーにTKO負け。ローカル王座を懸けてブレージャーと再戦して判定負け。同じく試合数の多いことで有名なバック・スミスに判定負け&ノーコンテスト。連勝して「WAA」なる団体のスーパーミドル級王座獲得。直前の試合はドイツで判定負け。アメリカ以外でも試合をしてきたことから「旅人」とも呼ばれる男。その経験でモルメクとどんな試合をするか? フランス・エピナルでの一戦。共にガードを上げてジャブ。モルメクはかなりパワーアップ。ワンツーからの左ボディ、左右フックボディ連打、右ボディ打ちからの右アッパー。パンチのキレもアップしている。ブリークリーは攻められてジャブ、ワンツーで応戦するが、押される。4R、連打でブリークリーがスタンディングダウン。再開後、連打を浴びてレフェリーストップ。モルメクがコンビネーションで勝利。上位陣との試合が観たいと思うような出来だった。ブリークリーはタフだったが、そこまで。モルメクを止めるようなパワーはなかった。その後のブリークリー。さらに多くの試合を行ったが、ヨリボーイ・カンパス、ウィルフレド・リベラに敗れるなど連敗続きで引退。)


ジャン=マルク・モルメク 2R TKO トニー・キカンガ

(クルーザー級戦、2000年)

「フランス・クルーザー級」ジャン=マルク・モルメク①「世界チャンピオン列伝:ボクシングブログ」

(ダウンシーン)

2R:右フックでキカンガがダウン

(感想:キカンガはアンゴラ・ルアンダ出身の黒人で、国籍はポルトガル。ローカル王座(ミドル級)を獲っているが、これまで負けが多い。フランス・シャトールーでの一戦。見た目が似ている二人(体格、スキンヘッド)。キカンガは足を使って距離を保ち、ジャブ、大きめのフック攻撃、右ストレートからの左ジャブ。モルメクは堂々とした戦いぶり。相手にプレッシャーを掛けて右ストレートからの左ボディ、斜め下からの左右フック(パワーが乗った良い打ち方)。正確な強打&ブロックでモルメク優勢。2R終了間際、右フックでキカンガがダウン。立ったが、レフェリーストップ。モルメクが力強い勝利。実に魅力的なファイターになった。キカンガは押され気味。ディフェンスに隙があった。その後のキカンガ。ドイツ、フィンランドなど様々な国で試合。勝ったり負けたりだったが、「旅人」のようなリングキャリアだった。)

 

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